CHEKCCORI通信 Vol.114 【新刊も続々届いています。「第3回出版社合同韓国文学フェア」展開中】


2020.9.28

CHEKCCORI通信 Vol.114

http://www.chekccori.tokyo/

ごあいさつ

あっという間に秋が訪れたと思ったら、一気に気温が下がり、
季節の「移ろい」を楽しむことが少なくなりましたね。

さて、秋といえばやはり「読書の秋」。
韓国文学も大いににぎわいを見せています。
先々週には新刊だけで4冊も新しい翻訳本が店頭に並びました。

そして現在店内では、「第3回出版社合同韓国文学フェア」展開中です。
今年は12社が参加し、ますますにぎやかでバラエティーに富んだラインナップです。
もちろん原書も取り揃えています。
ぜひこの機会に新しい一冊に出会ってみませんか。
(宣伝広報担当 ささき)

お知らせ

【臨時休業のお知らせ】

10月3日(土)はオンラインイベントの収録会場として提供するため、
臨時休業とさせていただきます。あらかじめどうぞご了承ください。
開催されるオンラインイベントへの申し込みは9/30(水)まで。
https://www.facebook.com/events/3025239924196196/

【日韓交流おまつり2020 オンライン特設ブースでクーポン提供中】

9月26日(土)「日韓交流おまつり2020 in Tokyo」が、盛大にオンラインで開催されました。
生演奏やクイズ大会に、ソウルからのK-POPコンサートなど内容豊富でしたね。
チェッコリは、その公式サイト内のオンライン特設ブースに出店しています。
ブース内からクーポンをゲットしてぜひご利用ください。9/30(水)まで使用可能です。
http://www.nikkan-omatsuri.jp/

店長のおすすめ

きむ店主おすすめのエッセイ

『번역가 K가 사는 법』(翻訳家K氏の生き方)

中国文学の翻訳家K氏が韓国で中国文学をどう紹介してきたかをエッセイ風に書いた、
韓国における中国書籍翻訳のレポートである。
2010年の今頃、彼は中国のものを韓国で紹介するにあたり、
日本で中国文学がどのように紹介されているのかをリサーチしに来ていた。
日本で韓国文学を紹介する私と立場が一緒で、その後もソウルへ行くたびに会い、情報交換をしていた。
物知りで愉快な人だったので会うといつも楽しかった。
K氏は企画から版権仲介や翻訳家の紹介、出版社の紹介など、
一つのプロジェクトの立ち上げから終わりまで丁寧にしかも活発に動く。
範囲の広い中国現代文学を知るため、大学院の学生を集めて週1回のセミナーを2年間主宰したりもする。
彼は一人で翻訳だけをする翻訳家ではない(にも関わらず60冊以上の翻訳書を出している)。
この本には、一人の文学好きの青年が自分が好きな文学の世界を、
出版/翻訳を通して周りに広めていく姿が淡々と書かれている。
中国書籍の韓国内での翻訳出版というニッチなテーマではあるが、
翻訳をしている人、してみたい人にはぜひ読んでほしい。
少なくとも、どんなものを翻訳すべきかちょっとでも悩んだことのある人に絶対おすすめ
(中国の現代文学、中国の出版事情が知りたい人にもおすすめしたい)。
CHEKCCORI BOOK HOUSE で購入する

しみず店長おすすめのインタビュー集

『韓国の小説家たち Ⅰ』

『原州通信』のイ・ギホ、
『アオイガーデン』のピョン・ヘヨン、
『ディディの傘』のファン・ジョンウン、
『世界の果て、彼女』のキム・ヨンス、
『春の宵』のクォン・ヨソンと、
韓国の人気作家の素顔に迫るロングインタビュー集。
5人の作家が、ごく個人的な日常生活をはじめ、
作家として生きるということ、文学に対する思い、
韓国社会を覆っている空気をどう受け止めて作品に反映してきたか、
などについて語っています。
インタビュアーも作家(『宣陵散策』のチョン・ヨンジュンら)なので、
とても濃密な対話録になっています。
未邦訳のものを含め、本の情報も満載。
次に読みたい1冊もきっと見つかります。
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ぱく店長おすすめの児童書

『한밤중 달빛 식당』(真夜中の月光食堂)

悲しい記憶、腹立たしい記憶、辛い記憶……悪い記憶はできたら忘れたいもの。
キツネ夫婦が真夜中にオープンする月光食堂では、悪い記憶と交換に、美味しいご飯をいただけます。
人生は楽しいことだけで充分!
そんな人生をおくれたら素敵かもしれませんが、月光食堂のお客さまたちは果たして幸せになれたのでしょうか。
美味しいご飯が出てきますので、読むときにはご注意を。
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魯店長おすすめの旅行ガイドブック

『대한민국 숨겨진 여행지 100』(韓国穴場スポット100)

10年にわたり全国を歩き回ってまとめたイ・ジョンウォンさんの旅行本。
写真とともにそのスポットの特徴や情趣、郷土料理までが地域ごとに詳しく案内されています。
1泊2日、2人で旅した場合の予算まで載っているので、スケジュールを組むのに役立ちます。
白石(ペク・ソク)とキム・ヨンハンの恋物語で有名な吉祥寺、南漢江の秘境の丹陽八景、
天然記念物の慶北禮川の石松靈、盈德郡のブルーロード、海南の恐竜博物館、
済州島のサリョニ林道までの100カ所の穴場スポット。
小説のように書かれているドラマチックな旅のエピソードも面白いです。
この本を通じて韓国への旅気分を味わってみませんか?
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さわだ店長おすすめの絵本

『나는 매일 밥을 먹습니다』(毎日ごはんを食べます)

野菜や魚介がたっぷり入り、見ているだけでも幸せな韓国の料理。
日々食卓や食堂で温かな一皿として出てくるまで、
食材はどんなふうにして運ばれてくるのだろう?
この絵本では、韓国各地から食べ物を届ける人々の様子を、
温もりのある絵と愉快な会話で追うことができる。
早朝、北東部の太白から白菜を積んでソウルに向かう人、
済州島の沖合いでサバの水揚げをする人、江陵で豆腐を作る人……。
そして夕方、少年イェジュンの家では、父親がそれらをせっせと料理する。
当たり前のように並ぶ食べ物が、山や畑、海ですくすく育ち、
たくさんの人の力を借りて届けられているのだと改めて感じられる一冊。
各地の方言が登場するほか、特産品が描かれた地図も添えられ、
旅行気分でも楽しめる。
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ミニコラム

少しずつ、新たな喜びのために

最近家の本棚を整理していて、
何年か前の『좋은생각』を久しぶりに手にとりました。
様々な書き手による心温まる話が1日2話ずつ
見開きで掲載されている月刊誌で、
韓国語の読書を習慣づけたくて、当時コツコツ買っていました。

とはいえまだ独学で読むのも話すのも伸び悩み続けていた頃。
わからない単語には黄色い蛍光マーカーで線を引いていたのですが、
ほとんど黄色いページも多々ありました。
「こんなの読める日が来るんだろうか…」と、
書いてある内容をほぼ想像で補って読んでいたのを思い出しました。

そんな諦め半分で読んでいたこの雑誌を久しぶりに開くと、
黄色いマーカーを引いた部分を読んで「良い話だなあ」と思える自分がいたのです。
もちろん難しく感じる表現はまだたくさんありますが、
初めて読んだ頃の感覚とは大きく変わっていました。

まだ自分にはハードルが高いと思いつつ、
気になるからとりあえず手にとってみる。
難しいと思う部分を流さずに印をつけておく。

過去の自分の何気ない行動が、
日頃なかなか感じられない語学力の成長を教えてくれました。

今も学習方法は手探りですが、
5年後、10年後も新たな喜びを感じられたら良いな…!
(木・金曜店長 さわだ)

イベント情報

9月29日 (火) 20:00 – 21:30
【オンライン】じっくりどっぷり『黒山(フクサン)』読書会

翻訳者である戸田郁子さんの案内で、『黒山』に描かれた時代背景を深く探る読書会です。
またソウル在住の建築家である冨井正憲さんと共に、ゆかりの地を踏査した画像などを見ながら、
当時の人々の思いや、今に続く歴史などについて、一緒に語っていただきます。
『黒山』を読まれた方はもちろん、気にはなっていたけれどまだ読んでいないという方も
一緒に小説『黒山』の世界に、どっぷりと浸る時間を楽しみましょう。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=722

10月2日 (金) 20:00 – 21:00
【オンライン】ささきの部屋vol1~コロナ禍での韓国留学、水口ひとみさんに聞く~

宣伝広報担当ささきがゲストをお招きしてお話を伺う新企画「ささきの部屋」です。
第1回は、コロナ禍の中、ソウルでの留学生活をスタートさせた水口ひとみさんに、
思い描いていた留学生活と異なるスタートとなって感じたこと、得たことなど、
率直な今の気持ちと、隔離生活やコロナ禍のソウルの様子など
経験者だからこそのお話を伺います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=723

10月7日 (水) 20:00 – 21:00
【オンライン】通訳の世界を体験してみよう! 通訳者のノートテイキング術

「通訳」の世界をプロの嵯峨山みな子さんに学ぶイベントの第2弾は、
韓国語→日本語への通訳の体験をしながら、通訳者の「肝」とも言えるノートテイキング術を学びます。
ノートテイキング術は通訳の現場以外にも大いに活かせそうです。
残席わずかです。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=724

10月24日 (土) 15:00 – 17:00
【オンライン】「ハングルPOPアート」でXmasカード作りに挑戦

ハングルの手描き文化を広めたいと“ハングルPOPアート”を教えている福本美奈子さんによる
ワークショップです。ハングルを形よく描き、デザイン性を高めるにはやはりコツがあります。
そんな基礎を初心者でも描きやすいサインペンで指導いただけるので応用範囲が広がりそうですよ。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=725

10月30日 (金) 19:00 – 21:00
【オンライン】第3期[チェッコリ大学]韓国文学100年を学ぶ⑨

きむ ふな先生による「韓国文学100年史」講座の最終回のテーマは「今日の韓国文学」。
1997年の経済危機とグローバル化による今日の韓国社会の様子を文学作品を通して考えます。
近年、活躍が光る女性作家たちも多く、近代から今日までの主な女性作家の作品をご紹介いただきます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=715

おしまいに

9月16日のイベントで、チェッコリ開店以来、イベント開催回数が通算500回を迎えました。
イベントに登壇いただいた多くの講師の皆さん、そして何より参加してくださっている
皆さんのおかげです。これからも楽しんでいただける企画に頭を絞っていきます。(ホントは身体も絞りたい…)
(宣伝広報担当 ささき)

発行:CHEKCCORI(チェッコリ)
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