CHEKCCORI通信 Vol.126 【歌謡、お祭り、恋愛、清掃とバラエティ豊かなおすすめ本!】


2021.03.24

CHEKCCORI通信 Vol.126 http://www.chekccori.tokyo/


ごあいさつ

一都三県の緊急事態宣言が解除されましたね。
まだまだ予断を許さない状況ですが、
チェッコリの営業時間を3月23日(火)から、次のとおりにいたします。

火~金曜日:12時から20時まで
土曜日:11時から19時まで
日、月曜日:定休日

カフェはいつ再開しますかと、お客さまからよく質問をいただくのですが、
こちらは、もうしばらく様子を見たいと思います。
イベントも引き続き、すべてオンラインで行いますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
(店主 きむ)

お知らせ

チェッコリ翻訳スクール募集受付中

5月開講クラスの受講生を募集中です。
春です。新しいことにチャレンジしてみませんか。
http://www.chekccori.tokyo/school/list

※2021年5月開講のクラスはすべてオンライン講座となります。

店長のおすすめ

きむ店主おすすめのエッセイ

『아무튼, 인기가요』(とにかく、人気歌謡)

詩人でもあり本を作る編集者でもあるソ・ヒョインさんが、人生とともにも聴いてきたK-POPに送る献辞的エッセイ集。
パク·ナムジョンの「君を描いて」に合わせて踊っていた中学2年生の少年は歌が好きで、テレビの歌番組を欠かさず観て大人になった。
今はアイドルグループのOH MY GIRLの歌を聴きながら帰宅する。40代の詩人のことばで90年代から現在までの韓国歌謡の流れ、
歌謡曲から見える韓国社会の変化を読むのはとても楽しい。K-POPが好きな人、韓国語中級ぐらいの学習者にもおすすめ。
CHEKCCORI BOOK HOUSE で購入する

しみず店長おすすめの絵本

『오늘은 돈가스 카레라이스』
(きょうはトンカツ、カレーライス)

ADHD(注意欠如・多動症)のジヌは、クラスのほかの子や先生には見えないサルや恐竜や透明人間が見えたりします。
サルがいたずらするから、恐竜が廊下を通り過ぎていくのが見えたからじっと座っていられないだけなのに、
先生からも友だちからも問題児扱いされて、ジヌはそれがもどかしくてなりません。
ある日、ジヌのことを心配したパパとママがジヌを病院に連れていきます。
「ぼく、どこも悪くないよ」というジヌに対してお医者さんが言ったのは、
とてもシンプルで明快だけど、ジヌの心の奥深くに届く魔法の言葉。
ADHDへの理解をそっと促してくれます。
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ぱく店長おすすめのエッセイ

『전국축제자랑- 이상한데 진심인 K-축제 탐험기』
(全国祭り自慢―おかしいけれど本気のK-祭り探検記)

キム・ホンビ(『女の答えはピッチにある』)、パク・テハの作家夫婦が2018〜2020年に訪れた地方の12のお祭りを紹介。
「探検記」とあるように、単なる旅行にはとどまらず、「韓国の人はなぜこうなのか」
「韓国という空間はなぜこうあるのか」という疑問をお祭りを通して楽しく探究しています。
好きなものを語ることの喜びを知る二人だからこそ、こうしたお祭りの魅力が伝わるのかもしれません。
栄山浦ホンオ祭り、密陽アリラン大祭り、チョッカラッ(お箸)フェスティバル、などなど。
気になるお祭りが目白押しです。
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の店長おすすめの短編集

『누가 봐도 연애 소설』(明らかに恋愛小説)

『誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ』の作家イ・ギホさん初の恋愛小説。
団地の3階と1階に住むおじいさんとおばあさん、職を失った夫、就職ができない青年、小さな会社の経理の女、
田舎で農業を営む婚期を逃した男、コンビニで即席麺・プルダックポックンミョンを食べながら気持ちを確かめ合う小学生たちなど、
様々な年齢層が登場します。彼らはみな周りで見かけそうな平凡な人たちばかり。
愛をテーマとした笑いあり涙ありの30編の物語が、イ・ギホさんならではの魅力的な文体で綴られています。
ところどころに描かれた、物語とピッタリのイラストが面白さを倍増。なるほどと思わずうなってしまいます。
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ジヨン店長おすすめのコミックエッセイ

『저 청소일 하는데요?』 (私、清掃の仕事してますけど?)

現実と夢の際どい境界上で彼女は決めた。
夢と生活を両立できる職業を選ぼうと。それが、「掃除」だったのだ。
この本には、4年間著者が経験し感じた人生の様々な瞬間が盛り込まれている。
掃除という職業への人々の偏見と闘いながら堂々と生きる方法を学び、
なかなか慣れなかった清掃員としての辛い経験は、むしろ特別なものになった。
夢見ていた絵を描くことも続けることができた。 著者はあの時間を振り返りながらこう話す。
「他の人と違う道を歩んでいくのも、思ったより幸せです」
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ささき店長おすすめの日本語で読めるエッセイ

『村上春樹のせいで』

韓国でも大人気の作家、村上春樹に著者が初めて出会ったのは、
『ノルウェーの森』を通して。高校2年生の時だったそうだ。
月日が流れ30年もの間、彼の作品を読むことを心待ちにしながら、
いつしか彼女自身も作家になっていたという。
そんな彼女が最愛の作家、村上春樹について心を込めて綴ったエッセイ。
彼の人生を紐解きながら紹介した作品は、その魅力が何倍にも増してみえてきた。
村上春樹をよく知らなかった私にとっても、
韓国の地から作家を愛し、探究した著者の真っ直ぐな思いが心地よい一冊だった。
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ミニコラム

在米コリアン、在日コリアンを演じるユン・ヨジョン

リー・アイザック・チョン監督の『ミナリ』がついに公開されましたね。
アカデミー賞の6部門でノミネートされ、昨年の『パラサイト』に続く快挙となるか、
とても楽しみです。

ノミネートされた6部門の中でも何と言っても注目されているのが
助演女優賞のユン・ヨジョンさん。
私がユン・ヨジョンさんを初めて知ったのは、
ドラマ『愛の群像』でキム・ヘス演じるシニョンの母親役としてでしたが、
映画でもドラマでも、母親役、祖母役として欠かせない女優さんですよね。

アカデミー賞の授賞式は4月26日とのこと。
それまでには『ミナリ』を観て、期待に胸膨らませて朗報を待ちたいと思います。

そして先日、『パチンコ』(ミン・ジン・リー著、池田真紀子訳、文藝春秋)を
読み終えたのですが、Apple TVによってドラマ化され、
ユン・ヨジョンさんはソンジャ役で出演するとのこと。
すでに撮影も終わったそうで、こちらも放映開始が待ち遠しいです。
(金・土店長 しみず)

イベント情報

3月26(金)20:00~21:00
【オンライン】ささきの部屋vol5~翻訳者・生田美保さんに聞く、コロナ禍のソウルで向き合う作品たち~

詩人ファン・インスクの長編小説『野良猫姫』、
環境問題をやさしく説いた絵本『いろのかけらのしま』、
ホームレスの姿を通して格差社会を描いた長編小説『中央駅』、
他人とのほどよい関係を教えてくれるエッセイ『ほっといて欲しいけど、ひとりはいや。』など、多彩なジャンルの翻訳に取り組んでいる生田美保さんをゲストに迎えます。
この1年間、コロナ禍の中でエネルギッシュに翻訳作業を続けながら考えたこと、
翻訳作品の数々についてお話しいただきます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=750

3月27日(土)18:00~19:30
【オンライン】黒田福美さんが解説!「不時着」しただけでは終わらない韓国のお話

エッセイ『「不時着」しても終わらない』を書かれた黒田福美さんをお招きし、
大人気ドラマ『愛の不時着』が黒田さんの目にはどう映ったのか、
どういう点に着目して執筆されたのかを伺います。この本を企画、編集した
八丹陽子さんも加わって、本の誕生エピソードを披露していただきます。
「ドラマは知らなくても、韓国とビジネスでつながっている人にも役立つ1冊」。
まだドラマを見ていない方もぜひご参加ください。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=756

3月31日(水)20:00~21:00
【オンライン】クオン読書クラブ―第3回『夜よ、ひらけ』

今年からはじまった「クオン読書クラブ」。
3回目となる今回は韓国文学ショートショートシリーズ『夜よ、ひらけ』について
参加者の皆さんでじっくり語り合いたいと思います。
送料がお得な課題図書付きチケットもありますので、
ぜひ事前に読んでご参加いただけるとうれしいです。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=755

4月2日(金)20:00~21:00
【オンライン】どこに帰属するのか―朝鮮籍と在日コリアン―『朝鮮籍とは何か―トランスナショナルの視点から』重版記念イベント

朝鮮籍は国籍ではありません。帝国の時代に朝鮮半島から日本に「移住」した
人びとを分類するために使われたカテゴリーでしたが、今日も使われています。
なぜ70年以上も朝鮮籍は維持されたのでしょうか。そしてこのカテゴリーに分類された人たちはどこに帰属するのでしょうか。
『朝鮮籍とは何か―トランスナショナルの視点から』の著者である李里花さんを
講師に迎え、「朝鮮籍とは何か」「どこに帰属する人たちなのか」
という問いかけをもとに、これからの東アジア地域で求められる帰属やアイデンティティについて考えます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=753

4月7日(水)20:00~21:00
【オンライン】『韓国映画・ドラマ──わたしたちのおしゃべりの記録2014~2020』刊行記念! おしゃべりの続き

世界の映画賞を総なめにした『パラサイト 半地下の家族』と『はちどり』の公開、『愛の不時着』などのブレイクで人気が再燃したドラマなど、
2020年は韓国映画・ドラマが注目を集めました。
2014 年から、主に韓国映画について断続的に語り合ってきたライターの西森路代さんと
社会学者のハン・トンヒョンさんの対談&評論集の刊行を記念して、
同書に収めきれなかった話や、追記したいこと、裏話などを
時間の許す限りしゃべり尽くしていただきます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=752

4月16日(金)20:00~21:00
【オンライン】キャプテンキムの飛行機とパイロットのお話

数万時間の飛行と航空当局の公式事故調査報告書を通じて、
世界に知らされていないさまざまな飛行状況などを探求し、
その内容をまとめて『플레인 센스(プレイン センス)』として出版した
大韓航空のキム・ドンヒョンチーフ機長。
パイロットになったきっかけ、パイロットという職業について、
そして著書の巻末にあるシミュレーターの話など、
普段私たちがお世話になりながらもあまり知ることのなかった
飛行機やパイロットの世界について伺います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=757

4月28日(水)19:00~21:00
【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ①韓国の地理を知る料理

チェッコリ大学のシーズン2が始まります。
まずはコリアン・フード・コラムニストの八田靖史さんによるこちらから。
韓国の食文化をテーマに、毎回20品目ずつの料理を取り上げ、
背景となるエピソードを紹介します。
第1回のテーマは「韓国の地理を知る料理」。
各地方の特徴的な料理を紹介しながら、韓国の地理を概観します。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=754

5月26日(水)19:00~21:00
【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ②韓国の歴史を知る料理

第2回のテーマは「韓国の歴史を知る料理」。
現在の韓国で日常的に親しまれている料理の中にも、そのルーツを紐解いてみると、
歴史的なターニングポイントを象徴するものがたくさんあります。
特徴的な料理を通じて朝鮮半島の歴史を振り返りつつ、
韓国料理を特徴づける食文化のポイントを紹介します。
宮中料理についても取り上げます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=758

6月23日(水)19:00~21:00
【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ③韓国の国際関係を知る料理

韓国料理の中には海外からの食文化を受け入れたものも多く、
それらは年月を経て、韓国独自の料理として発展しました。
中でも距離的に近い日本、中国の食文化はひとつの大きなジャンルとして確立していて、観光の目玉にもなっています。
特徴的な料理を通じて、韓国料理の国際的な魅力を紹介します。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=759
おしまいに
チェッコリの歴代店長の翻訳本を集めた
「店長たちの翻訳書」コーナーを店内に設けました。
ぜひ一度、ご覧ください。
(金・土曜店長 しみず)

発行:CHEKCCORI(チェッコリ)
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