昨年末翻訳本が出るや否や、韓国文学好きの方々の中で話題となっていた『こびとが打ち上げた小さなボール』。ぜひとも出版に至るまでのお話など伺いたいとお願いして、翻訳者、斎藤真理子さんにお出でいただくことになりました。
出版から38年、純文学としては異例のロングセラー『こびとが打ち上げた小さなボール』。なぜこんなにも長く生命を保っているのでしょうか。その理由を探るとともに、2017年の今この小説を読む意味を参加者の皆様と一緒に考えたいと思います。当日は、本書の根幹をなしている韓国のスラム撤去と都市開発の問題を中心にお話した後、『こびと~』が韓国社会に与えた影響や、現代の若い作家の小説やドラマ・映画に現れた撤去と開発の問題にも触れたいと思います。本を読んでいない方もぜひご参加ください。
斎藤真理子(さいとう・まりこ):ライター、翻訳者。『カステラ』(パク・ミンギュ著、ヒョン・ジェフンとの共訳、クレイン)で第一回日本翻訳大賞受賞。2017年5月、『ピンポン』(パク・ミンギュ著、白水社)刊行予定。ときどき詩も書く(長らく絶版となっていた韓国語詩集『入国』〈民音社、1993年〉が今年中に봄날의 책より刊行予定)。
■日時:2月28日(火)19:00~20:00
■参加費:1500円(ワンドリンク付き)
■定員:30名
⇒ 満席となりました