日韓相互翻訳の難しさ~『도쿄산책』を一例に
横浜の韓国語学校「コリ文語学堂」で開設されている翻訳ゼミ「槿桑(クンサン)ゼミ」の皆さんが手がけた対訳本『도쿄 산책』(通訳ガイドがナビする東京ガイド)が発行されたというお知らせをいただき、その翻訳指導にあたられた伊藤英人先生、承賢珠先生をお招きしてお話を伺うことになりました。
当日は実際に翻訳を手がけたゼミのみなさんにもご参加いただく予定です。
翻訳現場のお話をじっくりと伺ってみましょう!
<イベント内容>
日本語と韓国語は、①系統論的に無縁であるが構造が酷似している、②相互の言語の学習は韓→日は20世紀、日→韓は21世紀になって初めて本格的に始められた、といった点で、世界的に見ても類例を見ない関係にあります。また13世紀以降全く異なる歴史を歩んだ両国は、冠婚葬祭を始めとする生活文化においても相互理解に多大の困難を伴います。今回、翻訳された『도쿄산책』の翻訳を例に上げつつ、日韓相互翻訳の難点を一緒に考えていければと思います。(伊藤英人先生より)
<講師プロフィール>
伊藤英人/専攻分野:韓国語史
1993-2015 東京外国語大学朝鮮語専攻で韓国語・韓国語学教育に従事
2011-2015 朝鮮語研究会会長
現在:国際日本文化研究センター共同研究員(日本語系統論班)、明治大学、東京大学、早稲田大学、東洋文化アカデミア、コリ文語学堂講師
主著:共編『訳学書文献目録』(博文社、2009、ソウル)。単著「他地域における訓読現象:朝鮮半島」中村春作編『東アジア海域に漕ぎ出す―訓読から見なおす東アジア』(東京大学出版会、2015所収、東京)
承賢珠(スン・ヒョンジュ)/韓国漢陽大学校一般大学院国語国文科修士課程を卒業。現在、日本外務省、湘南工科大学、東海大学エクステンションセンターコリ文語学堂の各韓国語講師をつとめる。
著書に「ハングル検定対策3級問題集」(共著 白水社)、「韓国語単語集」(共著 新星出版社)、訳書に「日本の衣食住」まるごと事典(IBC)がある。
<イベント概要>
■日時:8月18日(木)19:00~20:00
■参加費:1500円(ワンドリンク付き)
■定員:30名