京郷新聞の特派員が見た3年間は?

4月には韓国に帰国されるという京郷新聞の東京特派員を務めた尹熙一(ユン・ヒイル)さんが、3年間の特派員生活を振り返りながらお話いただくイベント【パパは10年後死ぬことにした―韓国と日本、その「違い」と「同じ」】を3月1日(水)に開催しました。

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BS-TBS 「外国人記者は見た」にも出演されているユンさんは、大の鉄道好き。日本の「隼駅(鳥取県八頭郡にある若桜鉄道若桜線の駅)」の名誉駅長も務めていらっしゃいます。開会冒頭はその熱い鉄道への思いを語ってくださいました。

ちなみに、この隼駅は、スズキの大型バイク「スズキ・GSX1300Rハヤブサ」の名前に由来して、「隼ライダー(ハヤブサに乗るライダー)」が集まる聖地として人気を集めているそうです。(初めて知りました!)

そんな鉄道マニアらしいお話からスタートした会は、日本と韓国の鉄道のお話から活字文化についてのお話へと繋がりました。

・活字、紙(形のあるもの)を必要とする文化が根付いている
・新聞が1つのライフラインにような新聞王国である
・さらに地域新聞が強いのも特徴

と日本の活字文化を非常に高く評価してくださっていました。

「日本で電車に乗ると、まだまだ多くの人が本や新聞を読んでいるのに驚いた。韓国と1車両で比較すると5:1くらいの比率に思える」

とのお話にはちょっと驚いた気もしますが、通勤時間の長い日本ならではなのかもしれませんね。
そして日本人はスマホを見ている人の多くが「ゲームをしている」と、しかも「大人」もやっているのがとても不思議だったそうです。確かに言われてみると案外多く目にしますね。

さらに韓国と大きく違う点として、「地域新聞が強い」ことを挙げていらっしゃっいました。各地域にそれぞれの地域新聞が存在し、購読者は圧倒的に地域新聞を読んでいることはとても不思議であり、羨ましいことだと。

その他にも、高校生の部活が羨ましく思えたり(韓国の高校生は受験勉強でとてもそんな余裕はない)、英雄が多くて一度英雄になった人はずっと英雄のままであったり、世襲政治家が多いこと、そして地震の国だからこその文化が生まれている、などなど、多くの発見したことを教えてくださいました。

私たちが当たり前と思っていることのいろいろな面をよくみてくださっていることがひしひしと伝わってくる1時間となりました。
もちろん違和感を感じる点、なぜ原発の事故があったというのに、原発に今でもこだわる理由がわからない、という思いなどもお持ちでしたらが、日本にいらして、日本を理解し、きっとそれが本国に発信される記事にも現れていたことでしょう。

ユンさんの著書『십년 후에 죽기로 결심한 아빠에게(パパは10年後死ぬことにした)』も店内で販売です。

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(宣伝広報担当 ささき)