コロナの影響で
本の仕入れに問題はないのか、
韓国へ行き来できなくなって困ってはないのか、
中には
こんな時だからこそチェッコリで本を買いたくて来たという方もいます。
多くの方から応援を頂いています。
見守られていることを知った子どものように嬉しいです。
しかし、世の中が時々刻々変わっていきます。
昨年の日韓問題とは違って、全世界が門を閉じてお互いを警戒している状況です。
こんな状況で私たちは何ができるか、
本屋として出版社としてできることは何か、
今、真剣に考えています。
(店主きむ)
◆◇ お知らせ ◇◆
【4月より土曜日・祝日の営業時間が変わります!】
土曜日・祝日は11:00~19:00に変更します。
平日は従来通り12:00~20:00、日曜・月曜定休は変更ありません。
◆◇ 花が美しい季節だから。本で“花”を楽しむ特集 ◇◆
今年も急に暖かくなり、東京では観測史上最速で3月14日に桜が開花しました。
あちこちで花開く様子に少しでも心なごませたい今日この頃です。
気軽にお花見の宴会というわけにはいきませんが、せめて気持ちだけでも
花を楽しんでみませんか? (この特集は2018年4月にお届けしたものです)
http://www.chekccori.tokyo/special/1805
◆◇ 店長のおすすめ ◇◆
■きむ店主おすすめの小説
『회색 눈사람』(灰色の雪だるま)
1994年の李箱文学賞大賞受賞作である「ハナコはいない」を含め、
1992年東仁文学賞受賞作「灰色の雪だるま」など8作品を収録したチェ・ユンの短編集。
「ハナコはいない」は、学生時代からのサークルの男たちと物静かで自分を主張しない女性との物
語です。
(ハナコは、鼻がキリッとして綺麗だと男たちが勝手につけたあだ名)
ハナコはみんなの話をよく聞くし、一人一人の相談にも丁寧に対応してくれる。
彼らにとって芸術家的な感性を持った人だけれど、いつも近くにいる感じの人です。
ハナコはみんなに呼ばれた時にいつも彼女を連れて行く。
社会人になって2年目ぐらいにメンバーの一人が中古の車を買った記念で、旅に出る。
ハナコもハナコの彼女も。宿でみんなお酒を飲んで歌を歌い始める。
最後には一人ずつ歌うことになるがハナコは頑なに拒む。
男たちは強制的にハナコを立たせ歌わせようとするが……
韓国第一世代のクイア文学ともいわれる作品です。
最近のフェミニズム文学と読み比べてみてください。
チェ・ユンはフランス文学の研究者であり、またフランス人のパートナーと一緒に
韓国文学をフランス語に翻訳する翻訳者でもあります。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1594
■しみず店長おすすめの絵本
『인사』(あいさつ)
人と人の関係って、些細なことでこじれるもの。
オオカミのおじさんとキツネの少年の場合もそうでした。
決して相手のことがきらいなわけじゃなくて、
ちょっと気分が悪かっただけ、ちょっと急いでただけなのに、
一度しそびれてしまったあいさつを交わすチャンスは、なかなか訪れてくれません。
たかがあいさつ、されどあいさつ――。
当たり前だけれど忘れがちで、とても大切なことに気づかせてくれます。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1577
■ぱく店長おすすめの漫画
『우리집 묘르신』(うちの年寄り猫さま)
覚えている方も多いかと思いますが、
惜しまれつつ休刊となった雑誌「スッカラ」にて連載していたSOONさんの、
猫との暮らしのその後が描かれています。
15年目に突入したエンドゥとミユ。猫二匹とのほのぼの生活は相変わらずだけど、
そんな愛猫たちもいつのまに ‟묘(猫) + 어르신(お年寄り) = 묘르신” に。
いつまでも変わらないと当然のように思っていたことが、いつからか、
特別なことであることに気づいたり、幸せな猫との生活とは、まず彼らを受け入れること……
自分ほうが躾けられているのだと悟ることだと実感したり。
とにかく、猫はよいなと思わせてくれる一冊です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1578
■魯店長おすすめの語学書
『한국어 대화법 77』(韓国語の対話法77)
韓国人のようにもっと自然に韓国語を話したいと思ったことありますか?
そういう人のための韓国語学習書。
漫画のキャラクターとともにわかりやすく解説されています。
特に順番どおりに読む必要はなく、読みたいページを開いて気軽に読んでいくうちに
自然な韓国語が身につきます。
理解しにくかった表現や語彙力の向上にも役立つ1冊です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1446
■さわだ店長おすすめのエッセイ
『 나쁜 편집장』(悪い編集長)
ホームレス状態の人などが路上で売る英国発祥の雑誌「ビッグイシュー」。
ビッグイシュー韓国版の編集長だった著者が、
月二回発行される同誌に「編集長の言葉」として載せた短いエッセイを集めて再編集し、
自ら出版した。
なぜ「悪い編集長」なのか。
収益でホームレスの生計を支える雑誌というだけに
いつも言われるのは「優しい雑誌だ」「善い仕事をされているんですね」といった言葉。
自分はその評価に甘えることなく、良質な雑誌を作れているのか。
肝心のコンテンツの質は落ちていないだろうか……。
日々もがく編集長は、決して「優しい」ばかりではいられない。
不条理な社会や雑誌作りに向き合い感じたことを、背伸びせず、鋭く綴った。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1580
◆◇ ミニコラム ◇◆
<みんなで翻訳に向き合って>
先日、1月末で締め切られた
「第3回日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」の課題作について語り合うイベント
「翻訳コンクールを語る会」を行いました。
参加者は訳しにくかった部分や疑問点を話し、
翻訳家お二人のアドバイスもいただきました。
単純な言葉の変換作業をこえて、
文章の背景にある社会事情や韓国の生活様式も把握した上で訳さなければならず、
「翻訳の半分はリサーチ。とにかく根気強く調べ続けることが大切」との
プロのアドバイスが胸に響きました。
また、みなさんの考え抜いた訳を聞き、
翻訳に唯一の正解はないのだなと再確認する時間にもなりました。
わたしもコンクール第1回から挑戦してきましたが
(期限に間に合ったのは第2回だけでしたが…)、
初めてどうにか短編一つを訳し終えた時は、自分にもできた!と、
とても嬉しかったのを覚えています。
韓国語を学んでいるけれど翻訳はまだ難しいと考えている方も、
好きな作品をまずは1ページ、自分だけの訳をしてみませんか。
新たな発見がたくさんあり、より大切な一冊になるはずです。
当店でも人気の月刊誌『좋은생각』のように、
1ページ1作品の本も挑戦しやすいかもしれません!
(木・金曜店長 さわだ)
__おしまいに__________________________
オンライン会議でひときわ話題のZOOMに、LINE公式アカウントなどなど、
新しい取り組みのための試行錯誤を繰り返す毎日です。
もうすぐいろいろとお披露目できます。
(宣伝広報担当 ささき)
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