「韓国のハワイ・済州島の4月、そして金石範文学」を知る!

チェッコリに来るまで「済州島四・三(よんさん)事件」のことは、聞いたこともありませんでした。
その事件から今年は70周年となる節目の年。一年をかけていろいろと学ぶ機会を設けます。
その第一回は、四・三事件を広く日本で知らしめることとなった作家、金石範の文学を研究している趙さんにお越しいただきます。

 

<イベント内容>

東洋のハワイ・済州島(チェジュド)。年間1,500万人が訪れる観光地であり、韓国の有名芸能人の移住地としても知られている朝鮮半島の南に浮かぶ島。大阪府ほどの広さの済州島で、70年前の1948年4月3日から1954年9月21日まで6年6か月にわたって3万人以上の島民が虐殺されました。いわゆる「済州島四・三事件」です。

韓国社会では長らく語ることすらできなかったタブーでした。それに対し、大阪生まれの在日朝鮮人作家・金石範(キム・ソクボム、1925~ )は、日本という地で、日本語という言語で「四・三」を書き続けています。金石範はなぜ書かなければならなかったのか、「四・三事件」が日本語で書かれ、日本の読者に読まれてきたことの意味は何か。

今年は「四・三事件」の70周年を迎える節目の年です。
済州島の4月を、金石範文学を通して考えてみましょう!

★金石範の代表作★
・『鴉の死』(講談社、1971)
・『万徳幽霊奇譚』(筑摩書房、1971、第65回芥川賞候補作)
・『1945年夏』(筑摩書房、1974)
・『火山島』(文藝春秋、1983~1997、第11回大佛次郎賞、第39回毎日芸術賞)
・『満月』(講談社、2001)
・『地底の太陽』(集英社、2006)
・現在、雑誌『世界』に「海の底から」連載中。

 

<講師プロフィール>

趙秀一(チョウ・スイル、조수일)

180419
82年生まれ、ソウル出身。建国大学校日本語教育学科、同校大学院修士課程を経て、2011年来日。現在、東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程に在学しており、金石範文学の作品論を書いています。日本学術振興会特別研究員(DC2)。
現代語学塾などで韓国語を教えながら、私自身も日本語を教わっています。日本の学校に通い、日本語で論文を書き、日本語で日本人に韓国語を教える……四国・松山の人と結婚しているので、伊予弁も……常に自分の言語感覚を捉え直す時間の中に住んでいます。
済州島、木浦、釜山、ソウル、北海道、神戸、大阪、東京、そして朝鮮半島と日本列島を結ぶ海を行き来する金石範文学を読むこととも、今このプロフィールを読んでくださる皆さんとも相通じるものがあるのではないかと思います。金石範文学から一緒に考えてみませんか?

 

<イベント概要>

■日時:2018年4月19日(木)19:00~20:00
■参加費:1500円(ワンドリンク付き)
■定員:30名

⇒ お申し込みはココをクリック!

 

カレンダーを表示