韓国文学は小説だけじゃない! いま熱いK-文学を「詩」で味わう夕べ

韓国文学はいま、ハン・ガンやチョン・セラン、ファン・ジョンウンら女性作家を中心とした小説で注目を集めていますが、第一線で活躍中の女性詩人も少なくありません。その中から、2018年に具常(クサン)文学賞を受賞したチョン・ハナさんをお招きします。

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<イベント内容>

韓国に行くと、バス停や地下鉄のプラットホーム、散策路など、町の至るところで詩を見かけます。老若男女、詩を愛する人々の多い国ですが、SNSで作品を発表する若い詩人も出てきて、「詩」というものの幅も広がってきています。「社会的な洞察をもとに資本主義の重大な問題を提起しながら新しい詩のスタイルを創り上げている」と評される詩人チョン・ハナさんに、自身の創作活動や人気の詩集、インターネットやスマホが「詩」に与える影響など、韓国の詩の最新事情についてお話しいただきます。進行役は、翻訳家の吉川凪さんです。

 

<日本の皆様へ>

ずっと以前、カナダでのことです。ユキと私は英語で短い会話を交わしながら友達になりました。私は日本語ができず、ユキも韓国語ができませんでした。英語学校の短い学期が終わると、彼女はグレイハウンドの長距離バスでアメリカ大陸を横断する旅行に出ました。行く先々からハガキを送ってくれたのですが、ワシントン市からくれたハガキには、クリントン夫妻の写真に「Buy 1 & Get 1 Free!(一つ買ってくれたらもう一つ進呈します)」という面白い文句が書かれていました。彼女はずっと移動していたので、私は返事が出せませんでした。

私は時々、詩とは私たちが話していたブロークンイングリッシュのようなものではないかと思ったりします。そう、それは、文法はめちゃくちゃだったけれど、ほとんどテレパシーのようなものだったに違いありません。たとえ、お互いに誤解していたとしても。

昔のハガキに遅ればせながら返事を出すつもりで、皆様に平和の挨拶を送ります。     チョン・ハナより

 

<プロフィール>

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チョン・ハナ(鄭漢娥)
1975年、慶尚南道・蔚山生まれ。成均館大学哲学科卒業。延世大学大学院国語国文学科で博士号取得。2016年に月刊『現代詩』で新人賞を受賞し、登壇。詩集に『大人っぽい口づけ』(文学トンネ)、『ウルフノート』(文学と知性社)がある。2018年、『ウルフノート』で第2回具常(クサン)文学賞受賞。
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吉川凪(よしかわ・なぎ)
翻訳家。仁荷大学校国文学科博士課程修了(近代文学専攻)。文学博士。著書に『최초의 모더니스트 정지용』、『朝鮮最初のモダニスト鄭芝溶』、『경성의 다다, 동경의 다다』、『京城のダダ, 東京のダダ』。訳書に『ねこぐち村のこどもたち』、『申庚林詩選集 ラクダに乗って』、『都市は何によってできているのか』、『酔うために飲むのではないからマッコリはゆっくり味わう』、『アンダー、サンダー、テンダー』、『殺人者の記憶法』、『完全版 土地』第1、3、4、6、7巻、 『모두 별이 되어 내 몸에 들어 왔다』 、『사과에 대한 고집』などがある。

 

<イベント概要>

■日時:2019年6月20日(木)19:00~20:30(通訳あり)
■参加費:2000円(ワンドリンク付き)
■定員:30名

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