アートのコンテクストを通じて“民族”を考える
チェッコリ開店以来、約150回ほどイベントを開催してきましたが、一つまだトークイベントを開催いただく機会がなかったのが「朝鮮美術」に関するお話でした。
そこで、先日中央大学のシンポジウムでお会いした徐京植(ソ・キョンシク)先生にぜひに!とお願いして、念願のトークイベントを開催することになりました。
<イベント内容>
2015年に出した著書『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』で私が試みたことは、時間的・空間的・文化的な境界線によって画然と概念づけられたある特定の“民族”による美術作品を陳列することではなく、むしろそうした境界線から逸脱し、あるいは排除されながらも、境界そのものを問題化し、それを超えようとするコンテクスト(文脈)において生起する作品に注目することでした。それがあらためて“民族”を考えることにつながります。
そんなお話をしていただきます。
<講師プロフィール>
徐京植(ソ・キョンシク):作家、東京経済大学。1951年京都市生まれの在日朝鮮人。現代世界に約600万人存在するコリアン・ディアスポラの一員。世界各地で美術作品を見て歩き、『私の西洋美術巡礼』(みすず書房1990年)、『ディアスポラ紀行』(岩波新書2000年)、20世紀前半ドイツの芸術を論じた『汝の目を信じよ!』(みすず書房2010年)、『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』(論創社2015年)、『抵抗する知性のための19講』(2016年)などを出した。美術関係以外の著作も『在日朝鮮人ってどんなひと?』(平凡社2012年)など多数。
<イベント概要>
■日時:2017年2月7日(火)19:00~20:00
■参加費:1500円(ワンドリンク付き)
■定員:30名