手工芸作家 パク・ジェスク 「手まり刺繍展」

手工芸作家 パク・ジェスク 「手まり刺繍展」
韓国の美しさを、指先から。チェッコリで出会う韓国の手工芸
久しぶりに、チェッコリで韓国の手仕事をご紹介します。
今回ご覧いただくのは、1930年生まれ、96歳になる作家、パク・ジェスクさんの「手まり刺繍(ソンゴンジャス)」です。
色とりどりの糸を一本一本、球体に刺しながら、美しい幾何学模様を生み出していく手まり刺繍。丸いかたちの上に無数の線が交差し、思いがけない色と模様が浮かび上がります。
同じものは、ひとつもありません。
パク・ジェスクさんがこの手仕事と出会ったのは、1960年代末のこと。
日本人の伝統技術の継承者から技法を教わったことをきっかけに、以来60年近く、針を手にしてきました。誰かに教わり続けたわけでもなく、長い年月をかけて独学で技法を深め、自分だけの色彩と形を育ててきたパク・ジェスクさん。
96歳になった今も、毎日、糸と針に向き合っています。
一針一針、ゆっくりと時間をかけてつくられる作品には、卓越した技術だけではなく、長い人生のなかで培われた感性や記憶、そして静かな情熱が宿っています。
会期| 2026年9月23日(水)~10月31日(土)
会場| チェッコリ
入場料| 無料
営業時間| 水~金 12:00~19:00/土 11:00~19:00
※店内イベント開催時は営業時間が変更となる場合があります。

手まり刺繍とは
手まりは、古くから東アジアで親しまれてきた球状の手工芸です。
綿などを固く丸めて球をつくり、その表面に色とりどりの糸で文様を描いていくのが、パク・ジェスクさんの「手まり刺繍」です。手まりに刺繍を加えたものです。幾何学模様の組み合わせと、糸の色や配置によって、球体の上にさまざまな世界が生まれます。
丸く途切れることなく続く手まりの形には、円満な人生や夫婦の長寿への願いが込められてきました。小さな豆粒ほどのものから、サッカーボールほどの大きなものまで、会場には大小さまざまな手まりが並びます。
丸い形が生み出す不思議な均整。
一本一本の糸が重なって生まれる色の響き。
そして、長い時間をかけて積み重ねられた手の記憶。
ぜひ、実際に作品を間近でご覧ください。


本と手工芸をめぐる展示
今年5月にソウルで「春夏秋冬」をテーマにパク・ジェスクさんの個展が開催されました。
その展示を訪れた、韓国で活躍する成川彩さんのご紹介をきっかけに、今回のチェッコリでの展示が実現しました。
会期中は、色とりどりの糸と多彩な文様を重ねた作品を、全100点ほど、入れ替えながら展示します。新しい作品も順次加わる予定です。
また、作品のそばには、韓国文化にまつわる本も並べます。
本を手に取りながら、作品を眺める。
作品を眺めながら、知らなかった韓国の本に出会う。
韓国の本と手仕事を行き来しながら、そこに息づく物語や、美しい文化のかたちを感じていただける展示になればと思います。
訪れるたびに少しずつ表情を変える空間のなかで、ぜひあなたのお気に入りの一品を見つけてください。
展示作品はご購入いただけます。
96歳の作家が、60年近くにわたって針と糸で紡いできた世界。
チェッコリで、韓国の美しさを指先から感じてみませんか。
作家紹介 パク・ジェスク

1930年生まれ、96歳。
パク・ジェスクさんが手まり刺繍と出会ったのは、1960年代末のことでした。
日本人の伝統技術の継承者からその技法を教わったことをきっかけに、以来60年近く、針を手に、ひたすら糸と向き合ってきました。
その後は誰かに師事することなく、独学で技法を磨きながら、少しずつ自分だけの色彩と形を育ててきました。
一本の糸を選び、針を刺し、また次の一針を重ねる。
そうして長い時間をかけて生み出される作品には、確かな技術だけでなく、長い人生のなかで培われた感性や記憶、そしてものを見つめてきたまなざしが静かに息づいています。