※満席になりました[チェッコリ大学]韓国文学100年を学ぶ
1つのテーマを複数回にわたってお届けするスペシャル講座「チェッコリ大学」です。
きむ ふな先生による「韓国文学100年史」講座です。
<講義内容>
いま、韓国文学への関心が高まっています。最近の話題作が次々翻訳され、それほど時差を持たずに読むことができ、それに対する読者の反応も熱く早いです。
しかし、韓国の文学作品を読み始めた読者のための、韓国文学の全体像が分かるようなガイドブックや講座は絶対的に不足しています。特定の作家に関する研究書や韓国の研究書の翻訳もありますが、専門的な内容のため少しハードルが高いように思います。
そこで一般読者向けに、韓国近代文学の始まりから今日までの流れとその特徴について一緒に考える講座を思いつきました。この講座は、約100年にわたる韓国社会の変化と文学の変遷をたどるものになります。文学は個人を描くものですが、韓国文学はその個人が生きる社会の様子を色濃く映す特徴があります。文学と社会との関りについても考えていきたいと思います。
①9月27日(金) 韓国近代文学の始まりと李光洙(イ・グァンス)
19世紀の半ば、朝鮮は日本や西欧列強の開港要求により開国しますが、国家の自主権を守ることができず、日本の植民地になります。この困難な時期に起きた国語国文運動と近代文学の前身である新小説と新体詩について、近代小説の父と言われる李光洙の作品と彼の人生について考えてみます。
②10月25日(金)植民地時代の詩人たち-金素月(キム・ソウォル)から尹東柱(ユン・ドンジュ)まで
金素月と韓龍雲(ハン・ヨンウン)、李陸史(イ・ユックサ)と李相和(イ・サンファ)、鄭芝溶(チョン・ジヨン)と白石(ペク・ソク)、尹東柱まで、韓国の近代詩人の詩は今日も広く愛されています。それらの詩を読み、その理由について考えてみます。
③11月22日(金)近代モダニズム文学
3.1独立運動が失敗に終わると啓蒙的な作品が力を失い、金東仁(キム・トンイン)や廉想渉(ヨム・サンソプ)などによる自然主義文学が登場します。韓国文学史における事件ともいえる李箱(イ・サン)の作品と彼の人生などについても調べてみます。
※この講座は3回×3クール、計9回で韓国文学100年史を振り返ります
<講師プロフィール>
きむ ふな
翻訳者。韓国生まれ。韓国の誠信女子大学、同大学院を卒業し、専修大学日本文学科で博士号を取得。翻訳書に、ハン・ガン『菜食主義者』、キム・エラン『どきどき僕の人生』、ピョン・ヘヨン『アオイガーデン』、チョン・ミギョン『夜よ、ひらけ』(以上、クオン)、津島佑子・申京淑の往復書簡『山のある家、井戸のある家』、孔枝泳『愛のあとにくるもの』、『いまは静かな時—韓国現代文学選集』(共訳)など、著書に『在日朝鮮人女性文学論』がある。韓国語訳書の津島佑子『笑いオオカミ』にて板雨翻訳賞を受賞。
<講義日程>
■日時:2019年9月27日(金)、10月25日(金)、11月22日(金)各19時~21時
■受講料:各回2500円 ※3回券はまとめて7000円
■定員:20名
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