【オンライン】第2期[チェッコリ大学]分断に抗する芸術家たち⑥
※延期しておりました下記講座をオンラインで開催します
チェッコリ大学の新規講座です。
『日本リベラル派の頽落』や『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』などの著作でもおなじみの徐京植先生に登壇いただきます。
全6回で行われる講座の第2期(3回)の申し込みページです。
※当初の予定とテーマの順番、テーマの変更がありました。ご了承ください
※現時点ではオンライン講座を予定しておりますが、会場開催も可能となった場合には、オンラインと並行して開催する可能性もあります
<講義内容>
1945年の日本植民地支配からの解放もつかの間、朝鮮は南北に分断され、48年には南北に二つの政権が成立、やがて朝鮮戦争という内戦が起きた。この歴史は朝鮮民族の成員すべての生に甚だしい傷を刻み、その傷は今も疼き続けている。ただ芸術家たちの中には、このような不条理で過酷な運命に投げ込まれながらも、自らの芸術を通じて運命に抗い、人々の心を動かす作品を残した人たちがいる。
第2期では新たに2人の芸術家、そして第6回の最終回では、「分断に抵抗し」ながら、過去35年以上にわたって主としてヨーロッパの美術を見てこられて徐京植先生の視点から見えた世界について解説いただきます。
分断時代を生きる朝鮮民族の心を知るために、必ず知っておくべき芸術家たちである。
④6月24日(水) 性差を超えた異端の天才―申潤福(シン・ユンボク)
申 潤福(しん じゅんふく、シン・ユンボク、신윤복、1758年 - 没年不明)は、朝鮮王朝時代後期の風俗画家。金弘道(キム・ホンド)、張承業(ジャン・スンオプ)と並んで、「三園」と称される。前近代の画家として韓国でもっとも有名かつ人気ある一人といえよう。両班と妓生を中心にした男女間の愛情を扱った繊細で粋な風俗画を得意とした。申潤福と金弘道を主人公にしてSBSで2008年に放映されたテレビドラマ『風の絵師』や、同年公開の映画『美人図』では、申潤福は男装の女性だったという設定になっている。従来の固定的観念を脱して朝鮮美術」のコンテクストを知る上で申潤福はきわめて重要である。
⑤7月22日(水) 優雅なマッド・ウーマン―尹錫男(ユン・ソンナム)
尹錫男(1937- )は、現代韓国の指導的女性アーティストである。1980年代、フェミニズムを主題として注目された芸術家の1人で、子供を育て、妻そして嫁としての伝統的な役割を果たしたのち40歳で一念発起して芸術家となった。その作品に登場する女性像のほとんどは、家父長制のなかで縛られ続けてきた韓国女性の姿を象徴している。尹は現代韓国という場でフェミニズムとアートという重要な問題を優れて独自な仕方で提起している。日本でも度々展覧会を行ってきた。
⑥9月16日(水) ある在日朝鮮人の美術遍歴―徐京植(ソキョンシク)の西洋美術巡礼より
「朝鮮美術」とか「日本美術」というように「美術」という語に国家名や民族名を冠して語ることは、便利ではあるが危うい行為でもある。美術はそれを創作するもの、展示(あるいは印刷・映写など)するもの、それを見るものという3者の関係の中に生起する「現象」であるからだ。在日朝鮮人である徐京植は過去35年以上にわたって主としてヨーロッパの美術を見てきたが、それは同時に、「見ている自分は誰か」を問う行為でもあった。今回は主としてイタリアや北方のルネサンス美術を話題にすることになるが、そこに否応なく投射される「朝鮮」という「現象」が見えてくるはずである。参加者の皆さんの期待にマッチするかどうかはわからないが、今回はそのことを試みてみたい。
参考書籍:徐京植著『越境画廊–私の朝鮮美術巡礼』(論創社)、および同『私の西洋美術巡礼』(みすず書房)
※いずれもチェッコリで販売しています
<プロフィール>
徐京植(ソ・キョンシク)
作家、東京経済大学教授。1951年京都市生まれの在日朝鮮人。主な著書:『私の西洋美術巡礼』(みすず書房1990年)、『ディアスポラ紀行』(岩波新書2000年)、『汝の目を信じよ!–統一ドイツ美術紀行』(みすず書房2010年)、『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』(論創社2015年)、『抵抗する知性のための19講』(晃洋書房2016年)。美術関係以外の著作も『在日朝鮮人ってどんなひと?』(平凡社2012年)、『日本リベラル派の頽落』(高文研2017年)など多数。
<講義日程>
■日時:2020年6月24日(水) 、7月22日(水)(終了)、9月16日(水)各19時~21時
■参加費:1回2500円
■定員:30名
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・今回のオンライン講座への移行により万が一、使用しきれなかった場合には、店舗営業開始後、ご精算させていただきます(1回分あたり2350円をご返金)。
・オンライン受講3回券も販売開始しました。オフライン同様7000円と割引価格です
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