CHEKCCORI通信 Vol.194【月1回のおしゃべり会「モコジ」も楽しい! 「CHEKCCORI BOOK倶楽部」第4期締め切り迫る】

※このメールは、チェッコリからお送りしています。

2025.02.27

CHEKCCORI通信 Vol.194 http://www.chekccori.tokyo/


ごあいさつ

ハン・ガン、パク・ミンギュ、キム・エラン、キム・ヨンスと数々の著名作家が受賞してきた李箱文学賞。第48回の今年から運営主体がタサンブックスへと移り、イェ・ソヨンさんの「그 개와 혁명(その犬と革命)」が受賞したというニュースが2月中旬に飛び込んできました。 イェ・ソヨンさんは2021年にデビューしたばかりの新人作家。その快挙に新しい風を感じます。 受賞作を収録した作品集は、順次入荷しています。数は少ないですが、店頭にもありますので、どうぞ足を運んでご覧になってください。 https://chekccori-bookhouse.com/surl/P/17773

(しみず)
お知らせ

「CHEKCCORI BOOK倶楽部」第4期締め切り迫る

大好評の「CHEKCCORI BOOK倶楽部」は、いよいよ第4期となりました。今回も「初心者」と「作家を深掘り」の2つの班に分けてお申し込みを受け付けています。

「初心者」班 商品ページ 「作家を深掘り」班 商品ページ

MIWの「国際女性デーキャンペーン2025」連動企画開催中

千代田区男女共同参画センターMIWによる「国際女性デーキャンペーン2025」。今年も連動企画として、関連本を展示販売しています。3月8日(土)まで。

詳細はこちら

営業時間の変更について

店内でのイベント開催のため、下記のとおり営業時間を変更いたします。ご来店の際、お間違えのないようお願いいたします。

2月28日(金)12時~18時 3月1日(土)13時30分~19時 3月5日(水)12時~18時 3月7日(金)12時~18時 3月20日(木)12時~18時 3月21日(金)12時~18時 3月28日(金)12時~18時
イベント情報
 

2月28日(金)19:00~20:00 【店内+オンライン】映画『ケナは韓国が嫌いで』公開記念-映画と本で楽しむチャン・ガンミョン祭り

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3月1日(土)12:00~13:30 【店内開催】<無料開催>特別企画セミナー「私にも必要⁉ がんばらない、楽しい終活」

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3月4日(火)19:00~20:00 【オンライン】共同通信社・富樫記者が見た「ノーベル賞でつながるハン・ガンさん、そして韓国の被爆者たち」

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3月5日(水)19:00~20:30 【店内+オンライン】『不便なコンビニ2』刊行記念トークイベント キム・ホヨン×八木沢里志 韓国と日本のヒーリング小説家が語る「今、国を超えて文学に癒やしが求められる理由」

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3月7日(金)19:00~20:30 【店内+オンライン】祝! 重版記念 「虎に翼」の崔香淑の人生を軸に 『女性たちの韓国近現代史』を読んでみたら

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3月20日(木)19:00~20:30 【店内+オンライン】『美を感じる』出版記念イベント―共訳で得られたこと、訳して感じた美とは?

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3月21日(金)19:00~20:00 【店内+オンライン】著者・原智弘先生が語る「Y君の目に映った1930年京城」

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3月28日(金)19:00~20:30 【店内+オンライン】『美人まで1000段』刊行記念トークイベント 金井真弓×桑畑優香 「ソウルで米国人女性が体感した『韓流美』のパワー」

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クオンのおすすめ

新刊『アートでつなぐ』、秋田で関連イベントも開催!

2月の新刊『アートでつなぐ』は、在日二世である河正雄(ハ・ジョンウン)さんの波乱万丈な人生を描くノンフィクションです。 在日朝鮮人・韓国人の絵画作品を広く蒐集し、そのほとんどを寄贈(その数なんと1万4千点以上!)してきた河さん。しかし、その道は決して平坦なものではありませんでした。 差別や貧困のなかで絵画への夢を諦めた過去、同胞作家たちと出会って胸にあふれた情熱、新たに抱いた夢、そして挫折——。まるで小説や映画のような、ドラマチックな人生に引き込まれてしまいます。 現在、秋田県仙北市にある平福記念美術館では河さんのコレクション展が開催中。同市は河さんが小・中学生時代を過ごした思い出の地でもあります。展示は3月30日(日)まで。本書とあわせて、河さんの思いに触れてみてください。 ※展示会情報はこちらから

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「知・美・心」のシリーズ三部作、ついに完結!

“心の万華鏡”とのキャッチコピーがついた豪華なブックガイド『韓国・朝鮮の心を読む』。『韓国・朝鮮の知を読む』(2014年)、『韓国・朝鮮の美を読む』(2021年)に続き、三部作構想で始まったシリーズがついに完結します! 中沢けいさん、中島京⼦さん、平野啓⼀郎さん、斎藤真理⼦さん、吉川凪さん、菱⽥雄介さん、⼋⽥靖史さん、前⽥エマさんといった著名⼈のほか、⽇本や韓国各地にある独⽴系書店店主、知識⼈、作家、詩⼈など、122人に及ぶ日・韓の執筆者らが、それぞれの分野や読書体験を紐解きながら「韓国・朝鮮の心」について綴ります。 「韓国・朝鮮」と銘打っているように、本書で取りあげられるのは韓国のことばかりではありません。朝鮮半島の北側にある朝鮮民主主義人民共和国、世界に散らばるコリアン・ディアスポラ、そして朝鮮半島にルーツを持ち、日本で生まれ育った人々の存在も。読む⼈の⼼、新たな本との出会いを開く一冊です。 CHEKCCORI BOOK HOUSEでは、3月1日(土)から予約受付を開始いたします。3月10日(月)までの期間限定で送料無料キャンペーンも実施するので、ぜひご予約ください!

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店長のおすすめ本
 

★しみず店長★おすすめの小説

『취미는 사생활(趣味は私生活)』

物語は64年ぶりに訪れた10月の寒波から始まる。あるマンションの上下階に住む主人公とウンヒョプは、親切で裕福なバツイチ女性と、家庭に問題が生じるたびに主人公の好意に甘える若い母親という関係だ。その姿は一見ほほえましくもあるのだが、どこかぎこちなさと危うさが漂う。タイトルや淡々とした描写、コミカルな登場人物たちのキャラクターに引き込まれるように読み進めると、繰り返されるどんでん返しに何度も息を呑むことに。マンションの騒音問題やチョンセ(保証金)詐欺を思わせる表現に「不動産スリラー」かと思いきや、寒波の影響でマクドナルドがハンバーガーにレタスを入れなくなったという実話に基づくエピソードが「ハイパーリアリズム」の様相を醸し出したりもする。読後感は十人十色だろう。でも、読み終えたら必ずもう一度読み直したくなる、不思議な感覚の中編小説だ。
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★ジヨン店長★おすすめの連作小説集

『무지개 눈(虹の目)』

6月民主抗争や朝鮮戦争など、歴史の激動の中を生きた人々の経験を小説に刻んできた作家、キム・スム。これまで歴史に埋もれた声に耳を傾けてきた彼女は、今作では5人の視覚障害者とのインタビューをもとに、見えない世界を生きる人々の言葉を紡ぐ。この小説は、語り手の記憶や感情に応じて詩・戯曲・独白が交錯し、さらに点字・ボールド体・斜体といった多様なタイポグラフィを取り入れることで、より鮮明な感覚体験をもたらす。こうした表現の工夫には、「見える人」に「見えない人」の世界を伝えようとするキム・スムの深い思索が込められている。本を読み進めるうちに、「見る」という言葉に対して、私たちが無意識のうちに視覚中心の価値観を持っていたことに気づかされる。そして、その偏った認識を見つめ直すことで、「見る」という言葉が持つ新たな意味に触れる瞬間が訪れるだろう。そのとき、世界の見え方が少し変わってくるかもしれない。
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★スタッフさわだ★おすすめの絵本

『호두와 사람(ホドゥと人)』

捨てられた犬「ホドゥ」と、ともに過ごした人々の物語。著者のチョ・ウォ二さんがホドゥと出会うまでの1年4カ月間を記録した作品でもある。保護施設から引き取られたホドゥは、さまざまな事情で数ヶ月ごとに違う家へと引き取られていく。人の都合で転々とするので、読みながら行く末が心配になる。だが、どの人も優しく手を差し伸べ、短い期間でもできることで支え、次の人へとホドゥを繋いでいく。弱い存在が安心して生きる場所を得ることの難しさと、できることは少なくても手を差し伸べようとする人たちがいる希望の両方が見えてくる。モノトーンでシンプルに描かれた絵の中で、ホドゥの命をつないでいく人々にだけは一色ずつ色が塗られている。最後のページでホドゥがそのたくさんの色に囲まれている。私たちもその色の一つになれること、そして、尊重されず怯える側になったとしても、手を借りながら命を繋げていけることを忘れないでいたい。
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★宣伝広報担当ささき★おすすめの日本語で読める短編集

『青い落ち葉』

“私は「脱北作家」という肩書きが宿命のようについて回る作家です。ある意味、私のアイデンティティーでもありますが、正直なところこの肩書から解放されたいと思っています”という言葉に、思わずハッとさせられた。私自身「脱北した人の作品」ということが気になり手に取ったからだ。だが、作家自身そのアイデンティティーにもがきながらも、現状の“北”から逃れることの過酷さ、逃れてすべてが報われることはなく、韓国に暮らす同胞たちの思いも伝えたい気持ちが勝るのだろう。我々が経験することのない現実の「脱北民」の思いをしっかりと伝えてくれる9篇の短編からなる小説集である。脱北民を受け入れるための韓国社会の施策も知ることができる側面も見逃せない。
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ミニコラム

<ささきのイベント裏話>

♯7 縁で結ばれる

2025年のイベントは「太田成美記者、日下部元美記者、2人が見たあの2024年12月3日の現場と韓国の今」でスタートした。通算796回目のイベントだった。 あの夜、ソウル・永登浦のホテルで一人、ドキドキしながらニュースを見るもすぐに理解できない私にはやはり日本語で発信してくださる識者、記者の皆さんの投稿に救われた。その中に、朝日新聞の太田記者、毎日新聞の日下部記者もいらした。 彼女たちが現場で見た景色はどんなものか、ぜひ直接伺いたいと思った。だが、面識はない。そこで今、店主きむのコラム連載を担当してくれている朝日新聞の守記者にカカオで連絡すると、「OKだそうですよ~」と連絡先が届く(その時点でイベントを仕掛けたいことは伝えてくれていた)。 お二人にメールで正式に打診したのは年末の12月23日、あの日からわずか20日後だった。刻々と状況が変わる中、取材に飛び回りながらもお二人も合間を縫って返信をくださる。年末ぎりぎり27日には募集スタートとなる。2025年1月16日、年明けの初イベントを無事に開催できた。 また2月に開催した「『도쿄 킷사텐 여행(東京喫茶店旅行)』の著者が語る―芸術家たちに愛された東京の喫茶店文化」のイベントは、著者のチェ・ミンジさんが年末に開催した「小説家キム・タクファン(金琸桓)さん来日トークイベント」に名古屋から駆け付けてくれたご縁からだった。帰り際に手渡された『도쿄 킷사텐 여행(東京喫茶店旅行)』に、その場ですぐに反応するきむと私。なんて魅力的なタイトルでしょ、そして神保町も喫茶店の街。ビビッときたのだ。そして年明けすぐに依頼し、こちらも実現となった。 こうして取材の場で会った人、あるいはこうしたイベントで出会う人、店頭で出会う人、あるいはSNSで出会う人、出版された本がきっかけで出会う人、多くの出会いはさまざまな「縁」で繋がっていく。 私たちが受け取るこの「縁」もまた、これから多くの方に繋いでいけたら、と思う。 そんな「縁」の引き出しをたくさん持つことが私の役割だね、きっと。

(宣伝広報担当 ささき)

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