CHEKCCORI通信 Vol.130【雨の日にはチヂミとマッコリと、白石の童話詩を】

※このメールは、チェッコリからお送りしています。

2021.5.26

CHEKCCORI通信 Vol.130 http://www.chekccori.tokyo/


ごあいさつ

梅雨を迎えた地域もあり、東京ももうまもなく梅雨入り。
気が付けば、アジサイの美しい季節になりました。
さて、チェッコリの「書籍注文代行」を利用されたことはありますか?
オンラインショップ(http://shop.chekccori.tokyo/)や、
店頭にない本のご注文を承るサービスです。

ホームページのリニューアルに伴い、
一度に5冊(タイトル)までまとめて記入できるようになり、
より使いやすくなりました。
http://www.chekccori.tokyo/order

気になる本は遠慮なくお問い合わせください。
金額、納期をお知らせした後に注文確定ができるので、安心です。
(木曜店長 ささき)
お知らせ

「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」応募受付中!

第5回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」の応募受付中です。
締め切りは7月末です。みなさま、どうぞふるってご応募ください。
http://k-book.org/transcompe/5thhonyaku/

課題作の購入はこちらからどうぞ。

お得な2冊セット(税込5,000円)。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2040

バラ売りもあります。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2037

http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2039

スタンプカード廃止について

ご来店の方のためのサービスとして続けてきましたスタンプカードを
廃止いたします。
店頭でお預かりしているカードのスタンプが10個以上たまっている方は、
ご来店の際にお声がけください。500円分のチェッコリ図書券を差し上げます。
スタンプが20個以上たまっている場合も、
図書券はお一人につき1枚とさせていただきますので、どうぞご了承ください。
図書券の配布期間は2021年11月末までで、使用期限は2022年5月末までです。
店長のおすすめ

きむ店主おすすめの詩集

『나보다 더 오래 내게 다가온 사람』 (私よりもっと長く私に近づいてきた人)

私は詩人になりたくて、1日に何篇も詩を書いた時期があった。
ある日、イ・ユンハク氏が書いた詩を読んで、
私は書く人より読む人になろうと決心した。 日常の局面をここまで深く見つめ、
さらに大きな響きとして広げられるなんて。同じ20代なのに……。
嫉妬より尊敬の念が先に立った。
彼が詩集を出すたびに、私は読者であることを本当に嬉しく思う。
そのイ・ユンハク氏が5年ぶりに詩集を出した。
ソウルを離れ、生まれ育った安東に戻って詩を書く姿が作品の中によく登場する。
鉱夫だった父親も出てくる。エピローグで彼は
「私は私が父の金鉱だったことが今になってわかる」と書いているが、
イ・ユンハクの詩がいつも私にとっての金鉱であったことをみんなに知らせたい。
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しみず店長おすすめの小説

『고도일보 송가을인데요』(古都日報のソン・ガウルですが)

ハンギョレ新聞の現職記者ソン・ギョンファのデビュー作。
「古都日報」の新人記者ソン・ガウルが、窃盗、殺人、性売買にはじまり、
贈収賄、半島の分断、植民地時代の強制連行と慰安婦問題、
そしてセウォル号事件へと、社会を揺るがす特ダネを書くベテラン記者に
なっていく過程に、思わず胸が熱くなる。
16のエピソードのうち13のエピソードには元になる実際の記事があり、
記事には書ききれなかった裏話などをもとにリアルに描かれている。
刊行前からドラマ化が決定し、刊行2週間で重版となった話題作。
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ぱく店長おすすめのコミック

『남남 1』 (身近な他人 1)

ある夏の暑い日、母親が自慰行為をしているのを目撃してしまった……。
衝撃的な場面から物語は始まりますが、
何でもないかのように振る舞う母に戸惑いつつも、
いつもクールな娘は母親の恋を応援することに。
母親がなぜ未婚で彼女を産んだのか。
母親の過去が現在の主人公である娘の恋愛模様と平行して語られます。
二人家族として“普通”や“常識”から外れた彼女らが模索する、
新しい家族への目線とは。
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ノ店長おすすめの詩集

『끝까지 남겨두는 그 마음』(最後まで残しておくあの心)

2020年にデビュー50周年を迎えた
『花を見るように君を見る』の詩人ナ・テジュさんの詩集。
未公開の30篇を含む、最新作までの100篇が収録されています。
人、自然など平凡な日常の中にインスピレーションを受けて書いた彼の詩は、
笑いと癒しを与えてくれると長く愛され続けています。
かわいいイラストと個性的なカリグラフィーで書かれていて、
書き写しできるページもあるので楽しさ倍増。
気に入った詩を見つけ、意味を考えながら
自分の字で一文字一文字書き写してみてください。
書いていくうちに心が穏やかになるのを経験できるはずです。
PART 4 の「우리가 마주앉아」は、
ドラマ『天気が良ければ訪ねて行きます』にも登場していましたね。
主人公のヘウォンが詩を書き写す場面が印象的でした。
各章の最後には詩人本人が書き写したものもあります。
毎日忙しい現代人に、また慰めが必要な人にぜひ一度読んで欲しい1冊です。
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ジヨン店長おすすめのエッセイ

『밤을 걷는 밤』(夜を歩く夜)

ミュージシャンのユ・ヒヨルが22年ぶりに書いた、夜の空気をまとったエッセイ。
ソウルのあちこちをゆったりと歩きながら発見した風景とそこに染み込んでいる
思い出話や感情を、彼ならではの感性豊かな言語で語っています。
読んでいるうちに、 今までは知らなかった都市の優しさが伝わってきて、
すぐにでも外に出て自分だけの夜道を歩きたくなるはずです。
新鮮で楽しいソウルの風景が写真やイラストと共に描かれているこの一冊は、
コロナで疲れた多くの読者を、まるでソウルを旅しているような
気持ちにさせてくれると思います。
「馴染みのある町でも、夜に歩くと以前とは違う世界と出会える」という
ユ・ヒヨルの言葉に乗って一緒に散歩道を歩いてみませんか。
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ささき店長おすすめの日本語で読めるK-POP本

『K-POPはいつも壁をのりこえてきたし、名曲がわたしたちに力をくれた』

世界中が熱狂する音楽になったK-POP。その代表とも言えるBTSから、
ご本人がこよなく愛するガールズグループやインディーズバンドまで、
49組のアーティストたちを紹介し、その音楽性、社会に与えた意味までを
音楽ライターのまつもとたくおさんが読み解いている。
目次ページからQRコードを読み込むと、紹介された楽曲にすぐに
アクセスできるのは何よりうれしい。目と耳でK-POPを楽しめる一冊です!
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ミニコラム

梅雨を耐え抜く懐かしい記憶

今年は65年ぶりの最も早い梅雨入りで、その勢いもすごいようです。
すでに夜ごとに激しい風の音が聞こえ、
日中には重くのしかかってくるような空気が感じられて
今年の梅雨はどう過ごそうかと今から心配になります。
それでも梅雨時にしか味わえない楽しみもあります。
降り続ける雨をじっと見つめながらカリッと焼き上げたネギチヂミに
香ばしいマッコリを添えれば、それはもう天国としか言いようがありません。

特に私には、梅雨になると必ず思い出すことがあります。
それは、子供の頃、田舎のおばあちゃんの家で軒を叩く雨の音を聞きながら読んだ
白石(ペクソク)の童話詩「カエルと釜めし」です。
白石は土俗的な韓国語を生かして民衆の暮らしを歌った詩人で、
尹東柱(ユン·ドンジュ)から画家の李仲燮(イ·ジュンソプ)まで、
多くの芸術家が認め、敬愛した韓国の代表的な作家です。

しかも彼は児童文学にも大きな関心を持ち、
童話詩という特別なジャンルを作り出した人でもあります。
私たちにとっては少し不慣れな童話詩は、
短い文章に簡単な物語をつけた童詩とは違い、
長い物語にはっきりとしたテーマが盛り込まれたジャンルです。

「カエルと釜めし」は、カエル、ホタル、カブトムシなど
小さくてささやかな存在が力を合わせてボリュームたっぷりの食事を
作り出すというもので、決して特別な物語ではありません。
けれども、郷土的で美しい韻律の中で、それぞれの才能を発揮しお互いに助け合う
彼らの姿は、いま振り返ってみれば、
幼い私の心にも大きな響きを与えてくれたような気がします。

この詩から伝わってくる、「善良な影響力」を与え合うことの大事さは、
鬱陶しい梅雨を耐え抜く多くの人々を元気づけてくれるかもしれませんね。

「개구리네 한솥밥(カエルと釜めし)」
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2288
(土曜店長 ジヨン)
イベント情報

5月26日(水)19:00~21:00 【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ②韓国の歴史を知る料理

第2回のテーマは「韓国の歴史を知る料理」。
現在の韓国で日常的に親しまれている料理の中にも、そのルーツを紐解いてみると、
歴史的なターニングポイントを象徴するものがたくさんあります。
特徴的な料理を通じて朝鮮半島の歴史を振り返りつつ、
韓国料理を特徴づける食文化のポイントを紹介します。
宮中料理についても取り上げます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=758

5月28日(金)20:00~21:00 【オンライン】ささきの部屋vol8~韓国料理研究家・本田朋美さんに聞く、オンライン留学を楽しむコツ~

今回のゲストは、『あの名シーンを食べる!韓国ドラマ食堂』の著者
としてもおなじみの韓国料理研究家の本田朋美さん。
コロナ禍の中、2020年9月~2021年5月(予定)の8ヶ月にわたり、
延世大学語学堂夜間課程の「オンライン留学」にチャレンジしてきた本田さんに、
仕事をしながら、そして家族との生活の中で、
どのように「オンライン留学」を経験し、楽しんでこられたか、
苦労話も含めて伺います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=763

6月2日(水)20:00~21:00 【オンライン】クオン読書クラブ―第4回『韓国の詩を楽しむ~申庚林さんの作品を中心に~』

「韓国現代詩の流れを一挙に変え、『民衆詩』の時代を開いた」と言われる
申庚林(シン・ギョンニム)さんの『ラクダに乗って』
『酔うために飲むのではないからマッコリは、ゆっくり味わう』を中心に
韓国の詩を楽しみます。
前半はクオンの代表キムが、1970年代以降の韓国の詩壇について解説。
後半は参加者のみなさんのおすすめ本をもとに語り合います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=772

6月5日(土)13:00~15:00 【オンライン】 著者と読むブッククラブ 『BTSを読む』『BTSとARMY』

BTSの楽曲をレビューした『BTSを読む』の著者キム・ヨンデさんと、
ファンダムの視点からBTSを分析した『BTSとARMY』の著者イ・ジヘンさんを
迎え、お二人から見たBTSの魅力を伺います。
参加者のみなさまから事前にいただいた質問にもたっぷり答えていただきます。
進行は、両作品の翻訳者・桑畑優香さんです。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=771

6月18日(金)20:00~21:00 【オンライン】韓国ドラマ『ナビレラ』で、<幸せの見つけ方>の話をしませんか?

『愛の不時着』や『梨泰院クラス』、『サイコだけど、大丈夫!』とは
またひと味違った感動を与えてくれたドラマ『ナビレラ―それでも蝶は舞う』。
チェロクとハラボジの心の交流に涙したみなさん、
お気に入りのセリフや場面について語り合いましょう。
ゲストはコラムニストの矢部万紀子さんです。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=774

6月19日(土)20:00~21:00 【オンライン】ウェブトゥーン翻訳ってどう始めるの? そしてその魅力とは?

『未来』『梨泰院クラス』、最近では『女神降臨』『ナビレラ』などなど、
韓国ドラマで人気の作品は、元々はウェブトゥーンで人気となったものです。
今、その勢いもさらに増し、注目されているウェブトゥーンの日本語翻訳について、
Twitterやブログで丁寧に情報を発信されていた中川里沙さんにお話を伺います。
ウェブトゥーン翻訳に興味がある方必見です!
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=776

6月23日(水)19:00~21:00 【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ③韓国の国際関係を知る料理

韓国料理の中には海外からの食文化を受け入れたものも多く、
それらは年月を経て、韓国独自の料理として発展しました。
中でも距離的に近い日本、中国の食文化はひとつの大きなジャンルとして
確立していて、観光の目玉にもなっています。
特徴的な料理を通じて、韓国料理の国際的な魅力を紹介します。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=759

7月31日(土)15:00〜16:30 【無料オンライン】キム・ヨンス作品を楽しむシリーズ〜第2回『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』読書会〜

シリーズ第2回目は、長編小説『夜は歌う』と短編集『ぼくは幽霊作家です』
(ともにキム・ヨンス著、橋本智保訳、新泉社)の読書会です。
両作品の背景にある歴史的な事柄の多くは、日本の近現代史に密接に関わりながらも
私たちの記憶や意識から抜け落ちている領域。それらに関する
九州大学大学院准教授の辻野裕紀さんによるミニ講義も聞き逃せません。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=773
おしまいに
竹内まりやや中原めいこ、角松敏生といった
「シティポップ」と呼ばれる音楽が
何年か前から韓国で大人気なのだとか。
それがK-POPにも影響を与えているらしく、
そう考えるとK-POPがますます身近に感じられるますね。
(金・土曜店長 しみず)

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