CHEKCCORI通信 Vol.196【韓国の若手詩人たちと楽しむ、詩の朗読パーティーをぜひご一緒に。参加費無料!】

※このメールは、チェッコリからお送りしています。

2025.4.24

CHEKCCORI通信 Vol.196 http://www.chekccori.tokyo/


ごあいさつ

先日のキム・スムさんに続き、韓国の作家さんの来日が相次いでいます。

4月26日(土)には、『#発言する女性として生きるということ』(クオン)、『となりのヨンヒさん』(集英社)で人気のチョン・ソヨンさんが、代官山蔦屋書店でSF作家の池澤春菜さんと対談をされるそう。

クオンのおすすめで詳しく紹介していますが、5月にはキム・ヨンスさんやウ・ダヨンさんも来日予定。作家さんのお話が間近で聞けるチャンスをどうぞお見逃しなく!

(しみず)

お知らせ

2025年ゴールデンウィーク中の営業時間

ゴールデンウィーク中も通常どおり営業します。

4/30(水)12:00~19:00
5/1(木)12:00~19:00
5/2(金)12:00~19:00
5/3(土)11:00~19:00
5/4(日)定休日
5/5(月)定休日
5/6(火)レンタル営業デー  ※一般営業なし

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地域別送料導入のお知らせ

昨今の配送業者の送料値上げに伴い、4月1日から「地域別送料」を導入させていただくこととなりました。追加料金対象地域は北海道、沖縄県および離島、その他一部遠隔地です。

詳細はこちら

PARC自由学校の【韓国:「文化民主主義」の根っこを学ぶ】講座に登壇

世界と社会を知り、新たな価値観や活動を生み出すオルタナティブな学びの場「PARC自由学校」の連続講座に、店主きむと宣伝広報担当のささきが登壇します。

詳細はこちら

営業時間の変更について

店内でのイベント開催のため、下記のとおり営業時間を変更いたします。ご来店の際、お間違えのないようお願いいたします。

4月26日(土)11時~17時30分
5月15日(木)12時~18時
5月17日(土)11時~17時

イベント情報


4月26日(土)18:30~20:00
【店内+オンライン】チェ・スミン×島田潤一郎対談「私たちの小さな出版、私たちの愛する文学」

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5月15日(木)19:00~20:30
【店内+オンライン】多様性絵本『ドロシーマンション』作者来日記念「カヒジさんが描く描くカラフルな世界」

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5月17日(土)18:00~20:00
【店内開催】韓国の若手詩人たちと楽しむ、詩のパーティーへ オソオセヨ!(参加費無料)

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5月20日(火)19:00~20:30
【オンライン】「⽇本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」を語る会―第7回課題作『夏にあたしたちが食べるもの』編

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クオンのおすすめ

5月16日に作家キム・ヨンスさんが来日!

『世界の果て、彼女』『ワンダーボーイ』『ニューヨーク製菓店』(以上、クオン)をはじめ、『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』『四月のミ、七月のソ』『波が海のさだめなら』『皆に幸せな新年・ケイケイの名を呼んでみた』など多くの作品が邦訳出版されているキム・ヨンスさん。

人間に対するあたたかな眼差しと文章にとけこむユーモアが印象的で、キム・ヨンスさんの作品は欠かさず読んでいるという方も少なくないのでは。

そんな彼が5月に来日。津田塾大学にて開催される国際シンポジウムに登壇します! タイトルは「混迷の時代を生きる~韓国現代作家の眼差し」。もう一人の登壇者は『アリス、アリスと呼べば』の邦訳がある小説家のウ・ダヨンさん、モデレーターは小説家の平野啓一郎さんです。

興味はあるけれどまだキム・ヨンス作品を読んだことがない、という方には『ニューヨーク製菓店』をおすすめ。ショート・ショートシリーズのうちの一冊で、さらりと読める長さながら、心に深く余韻を残してくれます。

韓国の民主化について関心の深い方は、『ワンダーボーイ』を手に取ってみてください。15歳の少年の目を通して、軍事政権下(1980年代)の韓国社会を寓話のように戯画化した作品。邦訳版の初版刊行は2016年ですが、現実につながる言葉が色あせることなく息づいています。

国際シンポジウムの詳細は以下より。5月14日までの事前申込制です。
https://japanpen.or.jp/konmei/

『ニューヨーク製菓店』を購入する 『ワンダーボーイ』を購入する

5月末、新たなブックガイドをお披露目します

5月末にクオンの新刊が発売されます。タイトルは『韓国と本に詳しい45人が “今、どうしても薦めたい本”を選んでみました』。その名の通り、翻訳者、書店員、編集者、大学教員、そしてKカルチャーファンまで、世代も経験も様々な目利き45人によるブックガイドです。

小説、写真集、エッセイ、歴史書、詩、ルポルタージュなど、読むことで“隣国”が少し近くなる192冊が紹介されています。

「ご承知のように、出版社クオンからは『韓国・朝鮮の[知・美・心]を読む』シリーズが3冊上梓されています。この意を尽くした本があるのに、さらに1冊を加えるのは、この数年、韓国関係、とりわけ韓国文学の翻訳書が数多く出版され、読者の期待を集めているからです。作家ハン・ガンのノーベル文学賞受賞は、この傾向に拍車をかけました。
    戦後80年という節目の年を迎え、少ないといわれてきた韓国/朝鮮関係書ですが、これまでの大海の蓄積のなかから、貴重な真珠を探し出したいとの思いが募ったのです」(編集担当・舘野晳さん「はしがき」より)

CHEKCCORI BOOK HOUSEでは、5月1日(木)から予約受付を開始いたします。5月10日(土)までの期間限定で送料無料キャンペーンも実施するので、ぜひご予約ください!

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店長のおすすめ本


★しみず店長★おすすめの詩トゥーン

『서릿길을 셔벗셔벗 – 신미나 한뼘일기(霜の道をザクザクと――シン・ミナのひとこと日記)』

「季節の移ろいが描かれた、心のままに読む短い日記」というコンセプトでまとめられた、シンゴ(詩人シン・ミナ)さんによる詩トゥーン3作目。一生を農村で生きてきた母親と交わした何気ない言葉や故郷の風景を綴った「詩の種」みたいな短い文章が、愛らしいイラストとともに絵日記のようにまとめられています。冬、春、夏、秋の順に119篇を収録。立冬、啓蟄、芒種、霜降など24節気も鮮やかに写し出されていて、行間からあふれ出す情景や心情を想像することの楽しさに思わずハマってしまいます。詩に興味はあるものの、「やっぱり難しいな」「理解できないかも」と避けてしまいがちな人も、詩ってこんなにやさしくて身近にあったんだとあらためて気づかされることでしょう。

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★スタッフさわだ★おすすめの絵本

『사과를 그리는 100가지 방법(りんごを描く100の方法)』

あなたは「りんご」をどう描きますか?赤い丸の上をくぼませて枝のような線を描いて……。私はそうです。では「家」は?ご想像の通り、三角の下に四角を描いて、煙突をつけちゃいます。いつもお決まりの描き方しかできず、残念ながらすすんで絵を描こうとは思えないたちです。だからこの絵本はタイトルですぐ惹かれました。作者は現代美術作家パク・イドさん。本作りのきっかけは、美術館での特別講義で中学生が発した「絵がうまく描けなくてごめんなさい」という言葉。いつから絵が自由な表現ではなく評価の対象になってしまったのだろう、自分なりに描く勇気を持ってほしいと願い、できた絵本だそうです。タイトルこそ「100の方法」ですが、100で全てではないし、描き方の正解を示すものでもありません。伝えるのは「自分らしく描けば良い」という無限の可能性。我が家にはこれから絵というものを知っていく乳幼児がいます。「絵の描き方は一つじゃない。生き方だってそうだよ」。作者と同じようにそう願いながら、子どもたちのそばにそっと置いておきたい一冊です。

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★宣伝広報担当ささき★おすすめの日本語で読める小説

『沖縄 スパイ(『오키나와 스파이』日本語版)』

韓国の過去のトラウマとなった歴史に真正面から向き合い、その人々の声を掬い上げるように作品を綴ってきた作家キム・スムさんの邦訳4冊目となる本作の舞台は沖縄。沖縄戦争(第二次世界大戦末期に、沖縄諸島に上陸した米軍と英軍を主体とする連合国軍と日本軍との間で行われた戦いの総称)時に、沖縄の離島、久米島で日本軍が善良な住民20人を「米軍のスパイ」という罪名で無残に殺害した「久米島守備隊住民虐殺事件」を初めて小説化したもの。さらにその中には朝鮮人移住者家族7名もいた。現地に赴き丹念に調査した著者の目は、加害者と被害者を弾劾しようとはしない。残忍な虐殺の場面に胸が苦しくなりながらも、何が狂気じみた行動を引き起こしたのかを読む者に問いかけてくる作品。

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ミニコラム

<86년생, 김지영입니다>

♯7 여행을 준비하는 ISFJ의 자세

핸드폰을 켜고 메모장을 연다. 익숙한 화면 위에 찬찬히, 그리고 꼼꼼하게 챙겨야 할 짐 목록을 적어 내려간다. 속옷 몇 장, 양말 몇 켤레, 충전기와 멀티 어댑터, 그리고 만일의 상황을 대비해 챙기는 약 봉지까지. 손끝으로 목록을 따라가며 머릿속에서는 집을 나서 돌아오기까지의 시간을 천천히 거슬러 걷는다. 혹시라도 하나쯤 놓치지는 않았을까. 그런 불안이 고개를 들면 다시 처음으로 돌아가 목록을 훑는다. 어느 ISFJ의 여행 준비는 이렇게 시작된다.

짐 리스트가 얼추 완성되면, 이번엔 가야 할 곳과 가고 싶은 곳을 메모장에 추가한다. 이왕이면 맛집도 가보고 싶다. 네이버 지도 어플 위 익숙한 이름의 동네들이 불쑥불쑥 떠오른다. 종로, 대학로, 홍대, 성수. 익숙한 이름 아래 우후죽순 생겨난 건물들은 더 이상 내가 알던 얼굴이 아니다. 낯선 이름들 아래 마음이 조급해진다. 부족한 정보를 채우려 마른눈을 비비며 리뷰를 읽고, 별점을 비교하며, 방문 후 만족감까지 예측해 본다. 집요하게 데이터를 수집하다 보면 어느새 뜨겁게 달아오른 핸드폰이 경고음을 뱉어낸다. 여행에 대한 설렘은 후끈한 열기처럼 증발해 버리고 어느덧 돌처럼 남은 ‘즐거운 여행’에 대한 의무감만 숙제처럼 덩그러니 놓여 있었다.

몇 년 전부터인가 한국에서는 MBTI가 유행처럼 번지더니 ‘나’를 설명하고, ‘너’를 이해하기 위한 주요한 도구가 되었다. 새로운 친구와의 첫 만남, 소개팅, 심지어 회사 면접에서도 등장한다. 정보의 홍수 속 한정된 시간 안에 한 사람을 알아가기 위한 가장 효율적이고 간단한 방법. 관련 서적도 장르를 가리지 않고 줄줄이 출간되었다. 매달 책거리에서 보내는 메일링 북레터에서도 소개한 적이 있다.

열여섯 개의 틀로 사람을 나눈다는 이론에 의구심을 품으면서도, 막상 그 설명들을 읽으면 이상하리만큼 귀가 솔깃해진다. 좀처럼 다툴 일이 없는 남편이지만, 무언가를 계획하는 일에 있어서는 유독 무관심한 태도에 불만을 품곤 했던 내가, 남편이 P(계획보다는 상황에 따라 유연하게 대처하는 타입)라는 MBTI 결과를 보고는 더 이상 싸우지 않게 된 것도 사실이다. 아, 그냥 원래 그런 사람이었구나. 나와의 시간이 기대되지 않아서가 아니었구나, 하고 스스로 납득하게 된 것이다.

이것은 ‘완전한 이해’와는 다소 거리가 있다. 문자 그대로 다름을 인정하고 받아들이는 행위에 더 가깝다. 나는 그렇게 행동하지 않을 테고, 그 이유를 온전히 이해하거나 공감할 수도 없지만, 나와는 다를 수 있다는 가능성을 깨닫고 인정하며 존중할 수는 있게 되었다는 뜻이다. 어떤 이들은 이것이 진정한 수용이 아니라고 말할지도 모른다. 그러나 누군가를 완벽히 이해하고 받아들이는 일이 과연 가능하기는 한 걸까? 다를 수 있다는 가능성을 깨닫고 그 차이를 인정하는 것만으로도 타인과의 관계는 훨씬 더 유연해질 수 있지 않을까.

내가 이해하지 못하는 세계를 인정하고 존중하는 것. 그것은 타인과 관계를 맺는 첫걸음이자, 내면을 들여다보게 하는 거울이며, 어쩌면 영원히 닿을 수 없을지도 모를 목표일 것이다. 나는 메모장을 닫고 가방을 정리하며 생각한다. 뭉툭한 얼굴로 묵묵히 계획을 듣고 있는 남편의 마음을 내 기준으로만 재단하지 말아야지. 설렘을 갉아먹는 계획을 세우면서도 멈추지 못하는, 때로는 나조차도 이해하기 어려운 나 자신을 똑바로 마주하며 들여다봐야지.

이해할 수 없는 부분이 있다는 사실을 인정하고, 그 불완전함을 있는 그대로 수용하는 순간, 우리는 비로소 진정한 여행을 시작할 수 있을 것이다. 낯선 길 위에서 맞닥뜨릴 순간들이 계획을 초월한 특별한 이야기를 들려줄지도 모른다. 여행의 진짜 설렘은, 그 예측할 수 없는 여백 속에서 피어나는 것 아닐까.

(지영)

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