CHEKCCORI通信 Vol.100 【おかげさまで100号を配信します】

  
 
先週、街を歩いていたら白い木蓮の花が咲いていました。
 もうしばらくすると桜をはじめ、色とりどりのお花があちらこちらにいっぱいになるでしょう。
 春が待ち遠しいですね!
チェッコリでは、お客様が安心してご来店いただけるよう、
 衛生管理の徹底に努めています。
 ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
<チェッコリの感染予防対策について>
 ⇒ http://www.chekccori.tokyo/news/2020info
(火、水店長 魯)
  
 

◆◇ 店長のおすすめ ◇◆

 
■きむ店主おすすめの映画本
『기생충 각본집 & 스토리보드북 세트』
 ( 「パラサイト 半地下の家族」の脚本集とストーリーボードブック)
ポン・ジュノ監督が直接書いた脚本と手書きのストーリーボードブック(箱入り)。
 映画を観た韓国語学習者にこの脚本集をぜひおすすめしたい。
 シチュエーションに合った生きた韓国語の学習書として最高のものだと思います。
 それから「ポンテール(ポン・ジュノ+ディテール)」という造語まで生まれるぐらい
 細部にこだわったストーリーボードは、まるで映画の撮影現場に一緒にいる気持ちにさせてくれます。
 私もこのストーリーボードを真似して、打ち合わせの前に強調したいシーンを
 描いてみたりしています。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1560
■しみず店長おすすめの小説
 『마르타의 일』(マルタの役割)
教員試験の合格を目指して一生懸命準備を進める地味な姉スアのもとに
 ある日突然、「SNSセレブ」の大学生の妹キョンアが自殺したという知らせが届く。
 しかし、キョンアのSNSには「自殺ではない」という匿名のメッセージが。
 自分たち姉妹はまるで、新約聖書に出てくるマルタとマリアみたいに思え、
 美人で誰からも好かれるキョンアに対する複雑な思いを抱えながらも、
 スアは犯人を探し始める。その展開にハラハラする一方で、
 正しさも、幸せの感じ方も、その実現のしかたも人それぞれ、
 ありのままでいいのだと気づかせてくれる物語。
 韓国語中級者にも読みやすい長編小説です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1556
■ぱく店長おすすめの美術書
 『한 권으로 읽는 한국 미술사』(1冊でわかる韓国美術史)
以前から何度かお問い合わせのあった、「一冊」で「韓国の美術史」がわかる「簡単な」本を発見。
 旧石器時代から20世紀前半頃までの韓国美術史が、これ一冊でわかる優れ本です。
 文字と写真の配分もちょうどよく、大きさは単行本サイズで、それほど分厚くありません。
 深く知りたい方には不向きですが、ざっと知っておきたい方には最適かと思われます。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1551
■魯店長おすすめの人文書
 『노래의 언어』(歌の言語)
昔の歌から最近まで100年間の韓国の流行歌についてわかりやすく解説した、
 『食べ物の言語』の著者でもある国語学者のハン・ソンウさんの本。
 最も多く歌われている季節は何か、歌になった詩、詩になった歌など、
 メロディーやリズムよりは歌詞に焦点をおいています。
 特にBTSが作詞し歌った「팔도강산 (Paldogangsan/八道江山)」は、
 ‘賞でもあげたいほど感動的な歌詞だ’と誉め言葉一色。
 歌の歌詞を通じ、愛や別れだけでなく、改めて言語の意味について考えさせられる一冊です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1142
■さわだ店長おすすめのエッセイ
 『아무튼, 하루키』(とにかく、ハルキ)
「위고」「코난북스」「제철소」の出版社3社が
 共同で出版するエッセイ本、「아무튼」シリーズの26作目は「村上春樹」。
 シリーズで初めて人物がテーマとなった。
 著者は、『役にたたない日々』(佐野洋子)や
 『映画を撮りながら考えたこと』(是枝裕和)など
 日本の書籍を数多く訳してきた翻訳家のイ・ジス。
 中学生で『風の歌を聴け』に出会い、30代の今にいたるまで、
 常に村上の紡ぐ言葉と共に過ごしてきたという。
 人生の節目節目を、当時読んでいた村上作品と一緒に振り返った今作は、
 著者の初のエッセイ。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1555
■ささき店長のおすすめの日本語で読める小説
 『設計者』
クオン「新しい韓国の文学」シリーズ第6弾として、2013年に刊行された本作。
 「パラサイト 半地下の家族」のアカデミー賞受賞で盛り上がる中、
 ふと思い出した一冊です。読み始めた瞬間「映画になったら、誰を主人公にしようか」と。
 女子修道院のごみ箱に捨てられ、殺し屋として育てられた主人公レセン。
 何も考えず人の命を片付けてきた彼のねじまきが、ふと、止まり、物語は思わぬ展開へ。
 韓国文学の世界が少しずつ広がり始めた方に、おすすめのエンターテイメント小説です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/51
  
 

◆◇ ミニコラム ◇◆

 
<ポッドキャストで楽しむ小説>
ふだん電車やバスに乗るときは、音楽を聴く方ですか?
 それとも読書? SNSチェック?
 わたしはポッドキャストを聴くことが多いのですが、
 読みたい韓国小説を探すのに役立つ、お気に入りの番組をいくつかご紹介したいと思います。
いま、一番好きでよく聴いているのが「요즘 소설 이야기」。
 ソウルの解放村(ヘバンチョン)で小さな書店を営んでいるチャ・ギョンヒさんらが
 文芸誌に掲載された作品を中心に、ストーリーや読みどころ、
 作家などについて客観的に解説してくれます。
「문장의 소리」は、作家のヘ・イスさんが進行役を務めています。
 毎回、新刊本を出したばかりの作家さんがゲストとして登場し、
 作品に対する著者の熱い思いが聞けるのが気に入っています。
「라디오 문학관」は、最新のものから名作まで、短編を朗読してくれるKBSの番組。
 しかも、感情をたっぷり込めて読んでくれるので、ラジオドラマを聴いているような気分になれます。
ほかにもたくさんあって、その日の気分によって聞き分けています。
 リスニングの勉強にもなるので、おすすめですよ。
(土曜店長 しみず)
  
 

◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆

 
◆2月26日 (水) 19:00 – 21:00
 第1期[チェッコリ大学]分断に抗する芸術家たち②
2回目となる徐京植先生「分断に抗する芸術家たち」のテーマは
 「傷ついた龍 – 現代音楽の巨匠 尹伊桑(ユン・イサン)」。
 世界的に著名な現代音楽の巨匠である尹伊桑の生涯を手がかりに当時の韓国・朝鮮情勢を学びます。
 
イベント メイン
◆2月27日 (木) 19:00 – 20:00
 審査員も参加!「第3回日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」を語る会①
「第3回日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」の課題作について、
 審査員メンバーのサポートのもと、課題作の翻訳を通して生まれた疑問や気づきを共有し合う会です。
 挑戦した人はもちろん、挑戦しようとしたけれど途中で断念した人もぜひ!
 第1回は「토끼와 잠수함」(박범신著)がテーマです。
イベント メイン
◆2月28日 (金) 19:00 – 21:00
 第2期[チェッコリ大学]韓国文学100年を学ぶ⑤
きむ ふな先生「韓国文学100年を学ぶ」第5回は「1960年の四月革命とベトナム戦争」がテーマです。
 1960年代を代表する金洙暎(キム・スヨン)の詩と金承鈺(キム・スンオク)の小説を通し、
 また、ベトナム戦争と韓国文学について、派兵された韓国作家たちの作品を通して考えます。
イベント メイン
◆2月29日 (土) 12:00 – 13:30
 Podcast「ニュースde韓国語」初の公開収録 in チェッコリ
韓国の今が分かる韓国語のニュースを、政治から経済、社会、エンタメまで
 日韓2カ国語で紹介しているPodcast(インターネットラジオ)「ニュースde韓国語」が、
 100回を迎えるのを記念した初めての公開収録です。
 ※満席になりました
◆3月3日 (火) 19:00 – 20:00
 新刊『韓国かあさんの味とレシピ』の取材こぼれ話
コリアン・フード・コラムニスト八田靖史さんの新刊本『韓国かあさんの味とレシピ』は、
 地域も年齢もバラバラな6人のオモニたちが登場します。オモニたちの家にお邪魔して、
 日常の家庭料理を学んでいらしたとか。これは八田さんだからできる企画ですね。
 その取材こぼれ話をカメラマンの佐藤憲一さんと一緒に語っていただきます。
 ※満席になりました
◆3月4日 (水) 19:00 – 20:00
 神保町トークシリーズ④「本の街・神保町を元気にする会・八木壮一事務局長に聞く」
今回は昭和9年創業の八木書店会長でもあり、「本の街・神保町を元気にする会」の
 事務局長を務めていらっしゃる八木壮一さんをお招きします。
 以前打ち合わせで話されていた神保町の成り立ち、歴史について
 ぜひ皆さんと一緒に、もっとじっくり伺ってみたいと思います。
イベント メイン
◆3月6日 (金) 19:00 – 20:00
 審査員も参加!「第3回日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」を語る会②
「第3回日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」の課題作について、
 審査員メンバーのサポートのもと、課題作の翻訳を通して生まれた疑問や気づきを共有し合う会です。
 挑戦した人はもちろん、挑戦しようとしたけれど途中で断念した人もぜひ!
 第2回「대니」(윤이형著)がテーマです。
イベント メイン
◆3月12日 (木) 19:00 – 20:00
 突然の通訳、どうしたら? ~乾杯の挨拶~
韓国語を習っている、韓国語を知っていることで、案外身近で誰かの助けができる、
 必要とされる場面も多いのでは? そんな場面を想定して、
 通訳のプロである嵯峨山みな子先生に通訳の基本をお話しいただきます。
イベント メイン
◆3月13日 (金) 19:00 – 20:00
 『韓国映画100選』で知る韓国の100年(応用編):映画「迷夢」とその時代を考える。
『韓国映画100選』を手がかりに韓国社会をみていくシリーズ
 <『韓国映画100選』で知る韓国の100年>の応用編です。
 今回は1936年公開の「迷夢」から、当時を振り返ります。
 お話しいただくのは、数々の韓国映画公式パンフレットに解説も書いておられる
 明治学院大学の秋月望名誉教授です。
イベント メイン
__おしまいに__________________________
メルマガ「チェッコリ通信」の記念すべき第1号は、2015年8月8日に
 「おかげさまで1カ月」と題して配信していました。
 5周年を迎える2020年、今号でめでたく100号となりました!
 いつもお読みいただき、ありがとうございます。
 (100号の中でなぜか前号で初めて号数間違えました。緊張?したのかしら...)
 (宣伝広報担当 ささき)
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