羽生選手や小平選手の金メダルをはじめ、大いに盛り上がりを見せた
平昌オリンピックもいよいよ閉会式を迎えました。
参加した全ての選手たちに拍手を送りたいですね。
その中でも2月18日(日)スピードスケート500mの小平奈緒選手と
ライバルである韓国・李相花選手の姿はとても大きな話題となりました。
でも逆にこの姿がとても話題になるということは、
お互いを称え、お互いを認め合う、そんな姿が日常的でないとも言えます。
オリンピックの会場の広さはありませんが、チェッコリという場でも
この2人のように、いえそれ以上の日韓の絆を大きく育てたいですね。
(宣伝広報担当 ささき)
◆◇ 店長のおすすめ ◇◆
■きむ店主おすすめのエッセイ
『아무튼, 서재』(とにかく、書斎)
自分の一人部屋も欲しい、自分専用の広くて丈夫な
木の机も欲しい。昨年12月、大工であるキム・ユングァンさんの
展示会で見たあの広―い机がずっと頭の中から離れません。
机や本棚、椅子を作るキム・ユングァンさんがはじめて書いた
エッセイ集『とにかく、書斎』。自分が作った机の話より、
その机で読んだ本の話がたくさん載っています。강추!激推し!
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1025
■ぱく店長おすすめの小説
『삼미 슈퍼스타즈의 마지막 팬클럽』
(三美スーパースターズ 最後のファンクラブ)
パク・ミンギュのデビュー作。韓国にプロ野球が開幕した1982年。
初めてのプロ野球の、しかも最下位のチームを応援し続ける、
少年の成長物語です。
野球好きはもちろん、野球はまったく…という方にも読んでもらいたい、
パク・ミンギュのいろんな要素が詰まっています。
韓国のミンギュファンの中では、意外にも女性に支持されているそうですよ。
韓国語はそれほど難しくなく、むしろ彼の独特な文体を楽しみながら
読んでもらえるのではないでしょうか。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1016
■しみず店長おすすめのエッセイ
『그럴 때 있으시죠』(そんな時、ありますよね)
2月4日放映のBS1スペシャル
「ブラックリスト~韓国の“言論弾圧”は何を意味するのか」に
登場したタレント、キム・ジェドンさんによる“共感エッセイ”。
反政府的な活動をしたとしてブラックリストに載せられて
テレビの世界から姿を消すことになった彼が
仕事や人間関係、生きることに疲れた人たちに贈る言葉の
数々は、温かく、説得力があります。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/544
■ふる店長おすすめの小説
『딸에 대하여』(娘について)
LGBT、身寄りのない高齢者など、社会的弱者と呼ばれる人々に
向けられる排他的な視線や暴力がテーマです。個人的な感情で
あるはずの愛が糾弾され、社会的・経済的な不利益や制裁が
もたらされるのはなぜなのでしょうか。マイノリティの過去と未来、
同性愛者の娘を前に苦悩する母の心、年を重ねるごとに不安が
増してゆく女性の老後、老いるということに対して否定的な社会の
現実などが綴られた傑作です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/920
◆◇ 出版社6社合同 韓国文学フェア特集 ◇◆
先日、韓国文学の邦訳を刊行した出版社6社が他社の作品の
POPを手書きで作成するという企画が持ち上がり、
CHEKCCORIスタッフも出版社クオンとして参加しました。
全部で18のPOPが完成したのですが、その中からいくつか原書をご紹介します。
http://www.chekccori.tokyo/special/1803
■言葉を話せなくなった女が言葉を取り戻すために古典ギリシャ語を習い始める一方で、
講師の男は次第に視力を失っていき……。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/233
■母の妊娠を知って逃げた父親、遊園地に子どもを置き去りにした父親。
家父長制の崩壊や人間の弱さ脆さをユーモラスに切なく描いた短編集です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/697
■恋人を亡くした老婦人、未来に絶望する若者など
「誰でもない、あなただけの物語」が綴られた短編集です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/583
■友人を介して異母姉妹のエレナを探す旅は、遠洋漁船に乗っていた亡き父の
人生をたどる旅だった。平凡な女性たちの決して平凡でない生き方を描いた短編集。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/922
■命を絶ったチョンジの死の真相を探っていた姉は、妹がいじめに遭っていたことを知ります。
チョンジが残して逝った赤い毛糸玉はすべて見つかるのでしょうか。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1022
■殺人犯の父親。息子であることが世間に公表され、親戚からも見捨てられた僕。
7年前のあの夜と現在を行き来しながら、物語は事件の真相に。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/881
■一瞬、頭の中が「???」になるモチーフで「格差社会」「就職難」「若者の貧困」
といった社会問題に対する悲しみや諦念を表現した短編集です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/216
■いじめられっこの男子中学生「釘」「モアイ」は、「ネズミ」「鳥」と
卓球の試合をすることに。勝った方に人類をどうするか選択権が与えられるというのですが……。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/740
■1970年代のソウルの貧民街を舞台に、強制退去や尊厳を無視した労働環境など、
苛酷な時代を生きる人々の姿を描いた祈りの物語。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/742
■家族はいないけれど、ファヨルは野良猫や猫を介して知り合った人たちとともに
充実した毎日を過ごしています。自分らしい生き方とは何かを考えさせる作品。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/209
■事故に遭った少年が病室で目覚めると、超能力が使えるようになっていた。
その能力は、やがて軍部に政治利用されるようになり……。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/210
■マンホールで暮らす子ども、妻とおぼしき遺体など、「永遠に続く平和などない――。」
という帯文がリアルに迫ってくる短編集。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/711
◆◇ ミニコラム ◇◆
<韓国文学愛は出版社の壁を越える!?>
「よその出版社の作品を応援し合うんですって!?」
「やったことないよね」
「おもしろいんじゃない!」
「でも私、POP描くの苦手だし」
「とにかくやってみようよ」……。
各社でこんな声が飛び交ったかどうかは知りませんが、
河出書房新社、白水社、クレイン、書肆侃侃房、晶文社、
クオンによる出版社6社合同韓国文学フェアが始まりました。
それぞれの営業、編集担当者らが、他社の作品のPOPを描くという
前代未聞(?)のこの企画。計18冊が愛情たっぷりのPOPとともに
書店にずらりと並びます。
クオンからは、店主のきむが『こびとが打ち上げた小さなボール』、
宣伝広報担当の佐々木が『優しい嘘』、店長のぱくが『走れ、オヤジ殿』
などなどを描かせてもらいました。
フェア開催中、開催予定の書店は次のとおり。
丸善&ジュンク堂書店梅田店(開催中)
丸善京都本店(近日中に開催予定)
丸善キャンパスショップ立教大学池袋店(開催中)
忘日舎(近日中に開催予定)※東京都杉並区
丸善博多店(3月3日~)
知遊堂亀貝店(3月第2週ごろから)※新潟市
今後、大型書店さんにも、街の小さな書店さんにもどんどん
協力をお願いしていく予定ですので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
(金、土店長 しみず)
◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆
◆3月1日 (木) 19:00 – 20:30
第16回「HANAの日」スピーカーはポップカルチャーにお強い国際政治学者のクォン・ヨンソク氏!
オール韓国語で楽しむ「HANAの日」、今回の内容は「歌がつなぐ日韓/世代―ボクのJ-POP遍歴と
クロスカルチャル・ポップミュージックの可能性」です。
イベント メイン
◆3月8日 (木) 19:00 – 20:00
私たちが知りたい神保町~~内山書店・内山深さんに聞く
『中国ってちょっととっつきにくい感じ』という人、わりと多いと思います。
見た目はシャイでクール、だが心の奥に本屋の情熱を秘めた内山店長のトークをきっかけに、
2、3歩、近づいてみましょう。
イベント メイン
◆3月13日 (火) 19:00 – 20:00
イ・ガンホが教える「一時間で読めるハングル」
ハングルの仕組みを初めて書き記した訓民正音では、『智恵のある人は一日で、
そうではない人でも10日以内に習得できる文字』であると書かれているそう。
日本人がさらに分かり易くすぐ書けるように体系的にお教えします。
イベント メイン
◆3月17日 (土) 18:00 – 19:00
‘7080’なつかしい韓国フォークソングを一緒に楽しもう!
ドラマ「応答せよ1988」の挿入歌やK-POPアイドルグループらもリメークして歌われている
1970、80年代の韓国フォークソングを弾き語りで楽しむ小さなコンサートです。
イベント メイン
__おしまいに__________________________
みんなで作ったPOPを見ながら今月の特集を書きました。
楽しい作業でしたが、POPって小さいじゃないですか?
タイトル『三美スーパースターズ 最後のファンクラブ』を
一行に収めるのは大変で、実は何度も書き直したのは、ここだけの秘密です。
(火曜店長 ふる)
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