さくらの木の下を歩くのがうれしいこの頃です。
ピンクの花びらにこころを奪われる。
コブクロの「桜」 を一日中聴いていたりします。
同居人からはお願いだからほかの曲もかけて、といわれますが。
この時期は一年中でいちばん感受性が豊かになる気がします。
やりたいこともいっぱい思い浮かびますね。
そのせいなのか、この時期になるとチェッコリ作戦会議も多くなります。
春は種をまく時期ですからね。
今年はあちこちで出張チェッコリをしたり、
チェッコリ外での大型イベントも多くなりそうです。
(店主 きむきむ)
◆◇ 店長のおすすめ ◇◆
■きむ店主のおすすめの小説
『이해없이 당분간』(理解を求めずしばらく)
いま韓国で最もホットな作家たち、キム・グミ、パク・ソルメ、
ペク・ミンソク、ソン・ボミ、チョ・ヘジンら23人による掌編小説集。
あのセウォル号の沈没事故を含め、不可解なことで傷ついた人々への慰めを
テーマにしたものが多い。作品の中に食べ物が多いのはそのせいだろうか。
短いけれどしっかりした構成で主人公たちがみんな生き生きしている。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1078
■ぱく店長おすすめの漫画
『쌍갑포차』(サンガプポチャ)
2017年の大韓民国漫画大賞・優秀賞受賞作であるこの作品。
タイトルの「포차」は「포장마차(屋台)」の略ですが、それでは「쌍갑」は?
こちらは「쌍방간의 “갑”(双方向の甲)」という意味のようです。
思いもよらぬ場所にある屋台と、そこで語られる悲喜こもごもの人生が
オムニバス形式で繰り広げられます。
1話はいつも懸命に働いていた職場を、非常識な客についキレてしまったせいで
クビになった主人公“ミラン”。自殺しようとのぼった屋上には、
あやしい屋台にあやしいタメ口の女店主が…。
全3話を収録。ここでは泣いて笑って、みんなが乙じゃなく、甲となるのです!
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1031
■ふる店長おすすめの絵本
『돌돌 말아 김밥』(くるくる海苔巻き)
キンパ(海苔巻き)の材料の海苔くん、ほうれん草嬢、
たくあんさん、食いしん坊のご飯ちゃん、歌うハムマンはみんなお友だち。
仲良く歌いながらお花見に出かけると……。
韓国語のオノマトペと鮮やかで愛らしい絵が一度に楽しめる、
春のプレゼントにぴったりな絵本です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1075
■しみず店長おすすめのエッセイ
『아무튼, 망원동』(とにかく、望遠洞)
2月末に初めて訪れたソウル・弘大近くの望遠洞は、昔ながらの市場の面影が
残っていながら、インスタ映えすると人気のカフェや小さな書店、
おしゃれな雑貨屋さんなどが並ぶ居心地のいい街でした。
そんな望遠洞界隈で育ち、何年かぶりに戻ってきて暮らし始めた著者が、
昔を懐かしみながら、新しく生まれ変わっていくふるさとの街を
優しい視線で綴っています。文庫サイズで、電車の中で読むのにおすすめです。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1080
◆◇ 中級者もスラスラ読める韓国小説特集 ◇◆
韓国語を勉強し続けてきて、そろそろ小説を読んでみたいけど何から読んでいいかわからない、
一度読みかけたけど途中で挫折してしまった――そんな方々におすすめする小説を集めてみました。
春です、新年度です。原書で読む韓国小説に初挑戦してみませんか。
http://www.chekccori.tokyo/special/1804
■小説を読んでみたいという方に、まず初めにおすすめする1冊です。
韓国の中学、高校の教科書によく載っている短編が18編収録されています。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/455
■5~8ページずつの物語が27編収録された超短編集。著者は『母をお願い』の申京淑さん。
「読み終えた!」という充実感が味わいやすい1冊です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/139
■チェッコリスタッフも一気読み! 1982年と2016年という二つの時代を、
それぞれ違う速度で同時に生きる二人のウニュの関係が気になって、読み始めたら止まりません。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1051
■昨年、チェッコリのトークイベントにお招きしたSF作家のチョン・ソヨンさんの短編集。
とても端正でわかりやすい文章は、現役弁護士でもあるチョンさんならではです。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1073
■若い作家の作品が多く、どれも読みやすい韓国語で書かれています。
晶文社から別の作品の邦訳が出ているキム・グミの『오직 한 사람의 차지(ただ一人だけのもの)』も収録。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/967
■大人もハマるヤングアダルト小説です。
映像制作に携わった経験のある著者の文章は想像力をかきたてて、ぐいぐい読ませてくれます。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/720
■左ページに韓国語、右ページに英語と対訳の形式になっているので、英語が理解を助けてくれます。
今、注目の若手作家の一人、ソン・ボミさんの短編です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1074
■長編小説に挑戦したい方はこちら。リズム感のある文章で読ませます。
早老症の主人公アルムと彼を温かく見守る両親との心のやりとりに涙せずにはいられない感動の物語です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/201
■韓国を代表する現代作家、朴婉緒が1979年に書いた大人のための童話集。
韓国では小学4~6年生の“必読書”にもなっています。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1077
◆◇ ミニコラム ◇◆
<花粉とオリンピックとおすすめ本と>
毎年ながら花粉にやられる春さきです。
花粉のせいで目が…前が見えないと思ったら、
たんにメガネがよごれていただけ、なんてことも。
そんなこんなで平昌オリンピック・パラリンピックも終わってしまい、
なんだかポッカリ心に穴が開いたようですが、
そんな心の隙間を、本を読んで埋めている模範(!?)店員です。
そして当たり前とはいえ、平昌を観ながら、
いろんな国があり、同じ国でもいろんな人がいることを感じたわけなのですが、
クオンの文学シリーズや晶文社さんのオクリモノシリーズを読んでいても
いろんなタイプの小説・作家さんがいることに今更ながら驚かされています。
もし皆さまの中でシリーズ一冊目で挫折したという方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、もう一冊チャレンジしていただきたい。
お店でもオススメ本についてお気軽にお声がけくださいね。
前回お知らせしました6社合同の韓国文学フェアも、まだ開催しておりますよ!
(土曜店長 ぱく)
◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆
◆3月27日(火)19:00~20:00
CHEKCCORI読書会-2018年3月のテーマは『誰でもない』
3月の読書会は、晶文社の〈韓国文学のオクリモノ〉シリーズ第4弾『誰でもない』(ファン・ジョンウン著)です。
翻訳者の斎藤真理子さんと晶文社の編集者さんも参加します。
イベント メイン
◆3月30日(金)19:00~20:30
韓国のブックデザイナーが語る“韓国の装丁”
シンプルでいて、インパクトのあるデザインが多い韓国の装丁について、
多くのブックデザインを手がけるイ・ギジュンさんにお話を伺います。
イベント メイン
◆3月31日(土)12:00~13:00
“純韓国語”辞書の編集人、チェ・ジョンギュさんに聞く――韓国固有のことばの魅力
『새로 쓰는 비슷한말 꾸러미 사전(新版 似ていることば辞典)』などの著者で、
“純韓国語(固有語)”の辞書づくりに力を注いでいるチェ・ジョンギュさんをお招きします。
イベント メイン
__おしまいに__________________________
スラスラ、とはいかないまでも
私が初めて最後まで読み切った小説は
孔枝泳さんの『도가니(トガニ)』でした。
今も忘れられない大切な1冊です。
みなさんの大切な1冊もどうぞ見つかりますように。
(金、土店長 しみず)
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