CHEKCCORI通信 Vol.56 【花が美しい季節だから。本で“花”を楽しむ特集】

  
 
先日幕張メッセで開催された「KCON2018 JAPAN」コンベンション会場に
 初出展してきました。
 なんと、3日間で68,000人もが詰めかけ、会場は熱気ムンムン。
 K-POPのアイドルのステージに大きな歓声が上がり、
 コスメブースではオルチャンメイクを学ぶ姿も。
そんな中、チェッコリブースにもたくさんの来場者が訪れてくれました。
 「この本ありますか?」とスマホの画面に映るのは、韓国のアイドルやモデルたちが
 本を手に持つ姿でした。
 韓国の本に目覚めるきっかけの幅の広さを実感!
『언어의 온도』『#너에게』『말의 품격』『달의 조각』と
 尋ねられた話題の本も多数店内に揃えてみました。ぜひ手に取ってみてくださいね。
(宣伝広報担当 ささき)
 
CHEKCCORI BOOK HOUSE
 http://shop.chekccori.tokyo/
  
 

◆◇ 店長のおすすめ ◇◆

 
■きむ店主おすすめのノンフィクション
 『국가의 사기』(国家の詐欺)
日本語にも翻訳された『88万ウォン世代』、『降りられない船』の
 著者ウ・ソックンさんの新作。国家という名に隠されている真実は
 何なのか。
 住宅、株、教育、原発、資源外交、都市再生まで一般個人が
 国家に騙されたことを追跡した社会経済学の報告書。おそらく
 韓国ではこういうジャンルは初めての本である。いつも沈黙を
 強要され、その度に騙されてきた個人にぜひ知って欲しいこと。
 ―国家の役割、国家は今何をしているのか。
 今の日本がおかしいと思っている市民にも読んで欲しい
 一冊である。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1104
■ぱく店長おすすめの詩集
 『읽어보시집』(読んでみま詩集)
SNS出身のチェ・デホさんの詩集です。
 決して深みはないけれど、気分が良くなる詩にしてみました!
 と謳うのも頷ける、ちょっと憂鬱な月曜や、気持ちがガサつく
 出来事があった日も、チェ・デホさんの詩集を読めばリセット
 できるのではと思います。
 デホさんの字は、手書き文字を読むのが苦手な方も読みやすく、
 比較的簡単な単語の短い詩に、へたうまなイラストが絶妙に
 マッチしています。
 ちょっとした言葉遊び(同じ単語で2つの意味など)もあって、
 楽しく覚えられそうです。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1033
■しみず店長おすすめの人文エッセイ
 『IMF 키즈의 생애』(IMFキッズの生涯)
IMF(アジア通貨危機)が起きた1997年に10代を過ごした
 7人へのインタビュー集。著者でインタビュアーのアン・ウンビョルも
 同世代。苛酷な競争社会、就職難、結婚難――先の見えない
 不安な社会で挫折し、現実と折り合いをつけながら生きる30代の
 若者像が浮かび上がる。
 ファン・ジョンウンやキム・グミといった30代から40代前半の
 小説家が描く現代社会の生きづらさがインタビューという形で
 リアルに綴られている。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/981
■ふる店長おすすめの絵本
 『이상한 손님』(ちょっと変わったお客さま)
待ってました! 大好きな絵本作家、ペク・ヒナさんの最新作!
 今回の主人公は丸くて白い……この子。家に帰りたいのに、
 乗っていた白い雲を失くしてしまったとしょげるこの子を、二人で
 留守番していた姉と弟は一生懸命なぐさめます。今回もすべて
 手作りのお人形が何とも可愛らしい一冊です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1095
  
 

◆◇ 本で“花”を楽しむ特集 ◇◆

 
今年は全国的に春の花の開花が早かったようです。
 東京の桜は平年の開花日より9日も早く咲き始めたとか。
 色とりどりの花が美しいこの季節にちなんで、
 今月は花の絵が美しい絵本やタイトルに花がつく本など、花特集を組んでみました。
 http://www.chekccori.tokyo/special/1805
■季節の移ろい、自然の摂理を楽しむ美しい絵本です。
 コン・グァンギュ詩人の詩とともに、様々な雪の絵が楽しめます。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1101
■黄色いたんぽぽの蕾が開いて、真っ白な綿毛になって、
 一つ、また一つと飛んでいった先には……。
 たんぽぽの一生から未来をみつめる絵本です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1099
■椅子の両端に座って、お互いの様子を探るナビとアジ。
 今日はじめて会った二人が花びらを「ふぅ」と吹き合っているうちに……。
 出会いの春にぴったりの絵本です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1093
■左のページに植物と色の名前が、右のページにその植物の絵が描かれています。
 天然素材の絵の具で描かれた鮮やかな絵本です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/148
■北朝鮮で生まれ育った著者が20代半ばで韓国に渡るまでを綴った対談&エッセイ集です。
 北朝鮮の若者の青春物語から新たな北朝鮮が見えてくるかもしれません。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1057
■『菜食主義者』の著者ハン・ガンさんの父で、韓国の文壇を代表する作家の
 ハン・スンウォンさんによるエッセイ集です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/650
■詩人でシスターのイ・ヘインさんによるエッセイ集。
 「言葉の力」をテーマに、日常生活における言葉の大切さ、
 言葉や文章にまつわる思い出が語られています。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1084
■2016年にチェッコリで朗読会を開催してくださった
 国民的詩人のト・ジョンファンさんによる、悲しみと愛の世界を描いた詩集です。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/752
■花の刺繍に必要な8つの基本的な刺繍法をわかりやすく解説した本です。
 刺繍で春を感じてみませんか。
 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/469
  
 

◆◇ ミニコラム ◇◆

 
<賞を頂くことは嬉しいことですね>
 吉川凪さんが翻訳されたクオン刊行の『殺人者の記憶法』が、
 第4回日本翻訳大賞を受賞しました。
公式発表は日曜日の10時でしたが、前日の土曜日のお昼に連絡を頂きました。
 同僚のイトウから絶対外部には言わないようにと念押しされたにも関わらず、
 つい口をすべらしそうになると、今度はササキから口を塞がれそうにも。
 それくらい興奮してしまいました。
『殺人者の記憶法』が韓国で刊行されるや否や、一気に読んで
 ぜひ日本語で出したいと著者のキム・ヨンハさんに連絡したことを思い出します。
 吉川さんにも、これはすごいものなので、
 ぜひ翻訳して欲しいと頼みました。2013年のことです。
紆余曲折あって2017年10月に出した本が、このように賞を取って
 再び注目されること、多くの人に読まれること、本当に嬉しいです。
『殺人者の記憶法』はミステリーの服を着たポエムです。
 まだの方、ぜひ手に取って見てください。
 162ページのボリュームですが、
 読み終えたらもう一度最初から読み返したくなる不思議な本です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/841
(店主きむきむ)
  
 

◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆

 
◆4月27日(金)19:00~20:00
 アメリカ人、ロバート・ファウザーさんが韓国で住んでいた感じたこと
西村(ソチョン)の本を韓国語で書いたアメリカ人のロバート・ファウザーさんから、
 韓国語で書く難しさの中の自由や解放感などについてもお話いただきます。
◆4月28日(土)18:00~19:00
 吉方べきさんの「日本人が韓国で教えて見えてきた現在の韓国社会の姿とは?」
ソウル大学で心理学を教える吉方べきさんから、マル秘話も交え、
 「日本人が韓国で教えた体験」を通じて、現在の生の韓国社会を伝えていただきます。
◆5月2日(水)~5日(土祝)11:30~13:30
 2018年GW特別企画「CHEKCCORIシネマウィーク」
「映画と文学」をテーマに古くは1968年から、2006年の作品まで小説を原作とした
 映画4本をお届けします。ぜひ原作ともども映画をお楽しみください。
◆5月15日 (火) 19:00~ 20:00
 「私と韓国と○○」シリーズ第2弾【李清俊:『あなたたちの天国』その後】
今回は東アジア・朝鮮の歴史をより深く学ぼうと韓国語学習を始め、
 その過程で李清俊の作品に出会って全集の読解に取り組んでいらっしゃるという
 東昌宏(あずままさひろ)さんに登場いただきます。
__おしまいに__________________________
唐突ですが、皆さんの好きな花は何ですか?
 クレマチス、アネモネ、沈丁花に木蓮……。
 私は春の花が好きなんだなと、特集を書きながら
 改めて実感しました。
(火曜店長 ふる)
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