8月もいよいよ終わりですね。
個人的にこの夏は「暑かった」こと以外、
これといった思い出は残せませんでしたが、
夏が苦手な私にとっては、これからがいよいよ
さあやるぞ!と気合いの入る季節です。
ということで早速、9月から店内の本棚を“プチ改革”しようと計画中。
「あ、ちょっと新鮮かも」「ほしい本が探しやすくなったみたい」と
ご来店のみなさまに喜んでいただけるよう妄想中ですので、
どうぞお楽しみに。
(金、土店長 しみず)
CHEKCCORI BOOK HOUSE
http://shop.chekccori.tokyo/
◆◇ 店長のおすすめ ◇◆
■きむ店主おすすめの小説
『마당 깊은 집 (庭の深い家)』
最近、骨太の小説を読みたいというお客さんが増えてきました。
今回おすすめするのは、そういうお客さまへの答えになる作品です。
朝鮮戦争の終戦直後、慶尚北道 大邱の中心街にある一軒の家に
6世帯が住んでいました。その6世帯の1年間を描いた小説です。
舞台となる庭の深い家には主人公キルナムの家族、京畿道から
避難してきた一家、けがで退役した元将軍の家族、平壌から
避難してきた一家、大邱近郊の金泉から移住してきた親子、
そして大金持ちの大家さん一家、総勢22人が生活しています。
立場や身分の違う6世帯による小さな社会で起きる様々な事件や
葛藤から、戦後の韓国社会が伺えます。小説は少年キルナムの
目を通して、貧困や拝金主義・出世主義の蔓延、権力の腐敗などを
告発しています。その一方で、同じく弱い立場の親友ハンジュと
キムナルとの友情には涙する場面も多いですよ。
1991年にはドラマ化もされ、原作が一気にベストセラーになった
ことを覚えています。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1143
■ぱく店長おすすめの詩集
『이시봐라(この詩、読めよ)』
君の良いところもだけど、悪いとこも好きなんだと、つい好きな気持ちを
茶化してしまうツンデレ男のチェ・デホさん。妹さんが描いたというユルい
イラストが本人そっくり!と思いきや、意外にシュッとした方なんですよ。
以前紹介した『읽어보시집』より、ユーモア多めです。インスタグラムも
やってますので、ぜひチェックしてみてくださいね。読みやすい手書きの
文字は、真似したいくらいです。
https://www.instagram.com/decoi_/
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1110
■しみず店長おすすめの画集
『조선에 놀러간 고양이(朝鮮に遊びに行った猫)』
申潤福(シン・ユンボク)の「端午風情」や
金弘道(キム・ホンド)の「書堂図」など、
朝鮮時代の有名な風俗画を、猫を擬人化して再現した
パロディー画集。
かまどに火をくべる猫に、忍びあう猫たち、
市場で買い物する猫たち、結婚式を挙げる猫たち――。
朝鮮時代の人々の暮らしが、猫を通して描かれることで
より身近に感じられるから不思議です。
人間臭い?猫の表情もたまりません。
風俗画に興味のなかった人も、きっとハマること間違いなしです。
当時の文化・風俗に関するわかりやすい説明文もありますよ。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1173
■ふる店長おすすめの絵本
『안녕(アンニョン)』
『すいかのプール』『おばあちゃんのなつやすみ』などでおなじみ、
アンニョン・タルさんの新作です。今回はソーセージのおじいちゃんが
主人公の、少し厚め(全4章)の絵本になっています。タイトルの
韓国語「アンニョン」は、出会ったときは「Hello」、別れるときは「Good bye」と、
どちらの意味にも使われる言葉です。おじいちゃんの誕生、お母さんの死、
新たな出会いと別れ、その後――。淡々と描かれるいくつもの「アンニョン」が、
ずっしり重くて深い何かを心に投げかけてくれます。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1165
◆◇ 韓国で人気の「コミック」特集 ◇◆
韓国にも様々な種類のコミックがありますが、まずはウェブトゥーン(ウェブ漫画)やSNSで発表され、
ウェブサイトで人気に火がつくと書籍化されるケースが多いようです。今月は韓国で人気のコミックを集めてみました。
http://www.chekccori.tokyo/special/1809
■インスタグラムとFacebookで不定期に連載されていた人気コミックの書籍版です。
日常から見えてくる「嫁」の立場、家父長制などが描かれており、多くの韓国女性が共感を寄せました。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1135
■人気ドラマの原作コミックです。非正規雇用の解雇問題、労働組合の結成など、
組織と戦う平凡な人たちの姿を描くことで、韓国社会の断面を鋭く追及した名作です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/320
■益田ミリさんのコミックエッセイ『青春、手遅れ』の韓国語版。
飾り気のない文章と、ほのぼのとしたイラストが韓国でも大人気です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/888
■乙女男子のウィルと、メリ(強気な釜山女)はソウルと釜山で遠距離恋愛中。
タクサルカップル(鳥肌が立つほどのラブラブカップル)の日常が、ほのぼのと描かれています。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/714
■主人公は中学3年生。酒浸りの父親からの暴力と、同級生からのいじめと無視がリアルに描かれた作品です。
今年の6月にEXOのスホ主演で映画化されました。
5巻セット http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1086
第1巻 http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1085
■漫画家人生30年で見た顔、描いた顔にまつわるエピソードが、観相(人相占い)の視点から描かれています。
とにかくいろんな顔、顔、顔が登場します。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/706
■たなさんのグルメコミック『ごはんのおとも』シリーズの韓国語版です。
思わず唾をごくりと飲み込んでしまいそうな、집밥(おうちごはん)メニューが韓国でも大人気です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/143
■BAR「YELLOW MASK」を訪れる客に送られる「あなたへの一杯」。
今日も頑張った自分をねぎらい、明日への活力となる一杯を、あなたも見つけてみませんか。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/130
◆◇ ミニコラム ◇◆
本もよいですが、夏といえばフェスですよね。
音楽つながりでちょっと前になりますが、わたくし6月に
10CM(シプセンチ)のコンサートに行ってきました。In 平和島。
あの10CMを日本で見られるとは、と鼻息荒くS席チケットを購入。
楽しくて切なくて、そしてちょっとドキドキする歌詞と歌に、
ずっと足元が浮いているような、そんなコンサートでしたが、ひとつ
カルチャーショックが。
コンサート後に一対一の写真撮影会があったのですが、みなさまどんどん
肩を組んだり、一緒にハートを作ったりと、ぴったりくっつくポーズで
写真に収まっていくではありませんか…。
なかば羨ましくもありながら、無理無理!と絶叫したいのをグッと堪えて
なんとか無事終了。
しかし帰りのバスの中、本は一人で楽しめるけど、こうした好きなものに
対する積極性、好きなものを好きだと周りにオープンにすることって、
楽しみを増やして長続きさせるためにも重要だな、と気づいたのです。
というわけで、これから電車の中ではカバーをせずに韓国小説を
読みたいと思います! みなさまも是非。全然恥ずかしいことじゃないから!
ちなみに10CMとの渾身のツーショット写真をご覧になりたい方は、
「わんだほう!」と言っていただけたらお見せします(かも)。
(土曜店長 ぱく)
◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆
■8月28日(火)19:00~20:00
ソンミン先生の「韓方的な生き方」①―健康と韓方
全羅南道 羅州市にある東新大学漢医学部教授、保健福祉学部学部長などを務め、
今はお茶の水女子大学の客員研究員として研究を続けていらっしゃるキム・ソンミン先生に、
私たちの日常を健康に美しく過ごすためのヒントを教えていただく
講座「韓方的な生き方」を3回シリーズで開催します。
第1回の今回は、“健康と韓方”と題してその基礎をお話しいただきます
イベント メイン
__おしまいに__________________________
ほんと、記憶がない。8月はあっという間に過ぎ去っていきました。
秋はなんでもいいから、楽しい思い出を作りたいな……。
(火曜店長 ふる)
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