やっと秋らしい陽気になってきましたね。
新しいスタッフも加わり、新鮮な空気が入り込んだチェッコリです。
バリスタでもある金曜店長の野原さんには、開店当初コーヒーの
淹れ方を教えてもらいました。3年が過ぎ、また初心に返って、
もう一度習ってみたいと思ってます。
またHPのイベントページの不具合もあり、少々皆さんにはご不便を
おかけしましたが、こちらもこれを逆に好機と捉え、リニューアルを計画。
安定しつつも進化を続けねば、と思う4年目も3ヶ月が過ぎたチェッコリです。
(木曜店長 ささき)
CHEKCCORI BOOK HOUSE
http://shop.chekccori.tokyo/
◆◇ 店長のおすすめ ◇◆
■きむ店主おすすめのノンフィクション
『여자전(女性伝)』
名コラムニストとして知られるキム・ソリョンさんの代表作。
7人の女性の人生に関するインタビューをまとめた本です。
智異山パルチザンの老女、コ・ゲヨンさん、半世紀以上にわたり
独りで家門を守ってきた働き者のキム・フウンさん、日本軍の
従軍慰安婦だった老女、キム・スヘさん、中国八路軍出身の
気功研究家、ユン・グムソンさん、文化界の傑出した毒舌家の
老女、パク・ウィスンさん、ファン・ジニより熾烈な踊り子、
イ・ソノクさん、結婚1ヶ月で越北してしまった旦那さんを
一生待ち続けるチェ・オクプンさんのイヤギ(物語)。
彼女たちの人生に敬意を示しながら、一気に読まずに時間を
かけてゆっくり読んでほしい。タオル並のハンカチが必要です。
(著者のキム・ソリョンさんは先月、持病で他界されました)
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1208
■ぱく店長おすすめの漫画
『아주 약간의 변화(とっても少しの変化)』
ふと髪をのばしたくなる時が定期的に訪れるのですが、
やはり我慢できずに切ってしまいます。
この本は夏から春にかけて、そのふとしたきっかけで
髪をのばすことにした女の子のお話です。
ひと月ごとにのびた髪の変化と、それを結う実用的な
ヘアアレンジが盛り込まれています。
セリフはそれほど多くないのですが、イラストレーターとして
活躍するキム・レヒョンの可愛らしい絵柄だけでなく、
なにより、四季を通していろんなシチュエーションで揺れる
心の風景の描き方が、韓国でも評判のようですよ。
今年一番チェッコリで売れた漫画かもしれません。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/880
■しみず店長おすすめの小説
『목양면 방화 사건 전말기――욥기 43장
(モギャン面放火事件顛末記――ヨブ記43章)』
「이야기 꾼(語りの名手)」として知られるイ・ギホの最新
長編小説。田舎の教会である日突然、火事が起き、主任牧師を
はじめ何人もの信者が亡くなります。
教会の入った建物の裏でたばこを吸っていた高校生、近所の
食堂のおばさん、教会の伝道師、亡くなった主任牧師の妻と
父である教会の長老と、物語はすべて教会を取り巻く12人の
証言を通して語られ、火事の真相に迫っていきます。
それぞれの語り口が生き生きとしていて、今回もイ・ギホ節が
炸裂。期待を裏切りません。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1206
■ふる店長おすすめの絵本
『엄마는 해녀입니다(母さんは海女さんです)』
済州島に暮らす三代の海女さんの人生を描いた絵本です。
来る日も来る日も海に出て、鮑やワカメ、タコを採る母さん。
そんな母さんにも海に嫌気がさし、陸地で美容師をしていた
時期がありました。都会の生活に疲れ、吸い寄せられるように
海へ戻ってきた母さんは、いつもより深く潜って鮑を採ろうと
しますが、危うく死にかけます。母さんを救い上げた婆ちゃんの
言葉が、自然の雄大さ、厳しさを教えてくれます。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/789
◆◇ 「世界にひとつ!」ハンドメイド特集 ◇◆
読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋もいいけれど、この秋は温もりの感じられる
ハンドメイドに挑戦してみてはいかがでしょうか。
今月は手作りをテーマに本を集めてみました。
http://www.chekccori.tokyo/special/1811
■ノリゲ(韓服の装飾品)といった伝統的な装身具から、この季節にぴったりのスカーフまで。
手に取ってみたい、作ってみたい閨房工芸が散りばめられた一冊です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1211
■日常使いのコップ、ご飯茶碗、お洒落な器など、様々な陶磁器の作り方が紹介されています。
ハンドメイドの陶磁器で秋の食卓を演出してみてはいかがでしょうか。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1214
■女性、男性、子どもの韓服の下着の作り方が工程ごとにわかりやすく解説されています。
韓服作りはハードルが高いけど、下着なら……という方におすすめです。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1212
■刺繍というと繊細で難しそうなイメージがありますが、
基本のステッチだけで作品を完成させるという、初心者にぴったりの本です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1213
■贈る相手を思い浮かべながら何日もかけて準備するハーブソルトや子ども用の布団など、
世界にひとつだけの手作りのプレゼントがたくさん紹介されています。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1215
■布の間に綿などを入れて一針ずつ縫っていくヌビ。手のかかる作業ですが、
お洒落な日常品としても楽しめます。伝統のハンドメイドに触れられる一冊です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1210
■赤いてぬぐいのおくさんには定規、はさみ、針、糸、指ぬき、こて、
アイロンという強力な七人の仲間がいます。七人は「誰が一番か」言い争いを始めるのですが…
…。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1216
■ソウルの城北洞に実在する「ヒョジェ」というお店を背景に、
子どもたちが色とりどりの美しいポジャギを紹介してくれる絵本です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/351
◆◇ ミニコラム ◇◆
<ソウルから晩秋の便りをお届けします!?>
11月にソウルに留学することになりました。
韓国文学翻訳院の支援をいただきながら、1か月間、
今後の翻訳に役立つことをいろいろ学んでくるつもりです。
あれもこれもやりたいことがあるのですが、
『完全版 土地』(朴景利著、クオン)の魅力を読者の
みなさんにもっと広く知ってもらえるようにすること。
ちなみに今年は、朴景利没後10年を記念したイベントが
各地で開催されていて、中でもとても気になっているのが、
『土地』全20巻をみんなで読破しようという読書会です。
8月から週1回ずつ、春川市立図書館で開催中なのですが、
わたしも参加させてもらって、東京でもぜひ同様の趣旨の
読書会をやってみたいなと考えています。
ソウル1か月留学の先輩でもあるSオンニからは、何でも
いいから毎日、SNSで発信してはというミッション(?)を
受けています。
どういう形になるかはわかりませんが、日々、秋が深まる
ソウルの様子をお伝えしたいと思いますので、どうぞお楽しみに。
(土曜店長 しみず)
◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆
◆10月30日(火)19:00~20:00
ソンミン先生の「韓方的な生き方」③自分の生活習慣を変えて健康を守ろう
キム・ソンミン先生に日常を健康に美しく過ごすための
ヒントを教えていただく講座「韓方的な生き方」3回シリーズ。
3回目の今回は、“自分の生活習慣を変えて健康を守ろう”と
題して、その基礎をお話いただきます。
http://www.chekccori.tokyo/news/181030
◆11月6日(火)19:00~20:30
「韓国文学ショートショート」シリーズを活用した韓国語学習模擬レッスン
クオンの新シリーズ「韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション」を
活用した韓国語学習の模擬レッスンを、コリ文語学堂の承賢珠先生に
行っていただきます。韓国語講師の皆さんはもちろんのこと、韓国語学習者の
皆さんもふるってご応募ください。※講座はオール韓国語で行います。
http://www.chekccori.tokyo/news/181106
◆11月10日(土)12:00~13:30
ユン・ソングンさんが語る「最新韓国の本屋さん事情」
2年前にチェッコリで素敵なトークを披露してくれたユン・ソングンさん。
著書の紹介、最新の韓国の本屋さん事情などをお話いただきます。
http://www.chekccori.tokyo/news/18111001
◆11月10日(土)18:00~19:00
韓国初の女性画家、羅蕙錫(ナヘソク)の人生を辿る
植民地時代を生きた朝鮮最初の女性西洋画家といわれている人物ですが、
「画家」という枠にとどまらず、波乱万丈の人生を送り、
近年韓国で急速に再評価が進んでいる女性です。その彼女の人生の軌跡を紹介いただきます。
イベント メイン
◆11月13日 (火)19:00~20:00
国際交流基金って知ってる? その実務担当者が見た日本と韓国
外務省所管の独立行政法人、国際交流基金の職員である武田康孝さんから、
基金の職員として日韓の文化交流に関わってきた経験をお話いただきます。
クオンと共同で実施した「日韓若手文化人対話」の裏話や、
また現在担当している展覧会に関する話まで。
イベント メイン
__おしまいに__________________________
同じ作品を別の言語に翻訳した訳者の方々と語り合い、各国語で
朗読するという夢のようなイベントに参加するため半年ぶりに韓国へ。
ところが滞在中に風邪をひき、イベント以外はホテルに引きこもるはめに。
秋の美味は次回におあずけです。
(火曜店長 ふる)
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