気がつけばもう年の瀬。
来年はどんな1年にしようかと、
いろいろ構想中の方も多いかと思います。
そんなみなさんのために、
1月7日の初売りに合わせて新企画を準備しています。
その名も「おすすめ本みくじ」!
ちょっとした特典もついていますので、
ぜひ一つ引いてみてください。
2020年の新たなチャレンジに役立つヒントがあるかもしれませんよ。
なお、年末年始は12月28日(土)~1月6日(月)まで休業といたします。
年内最終日の12月27日(金)は17時まで営業です。
(スタッフ一同)
◆◇ 店長のおすすめ ◇◆
■きむ店主おすすめの小説
『1.5 그레타 툰베리와 함께:기후위기 비상행동을 위한 긴급 메시지』
(1.5 グレタ・トゥーンベリと一緒に――気候危機の非常行動に向けた緊急メッセージ)
文学で旅する韓国―大邱編で見つけた一冊。
大邱の出版社ハンティジェから刊行されたものです。
いま世の中で一番影響力のある少女、グレタ・トゥーンベリさんが
フランス国民議会で行った演説とそれに対する韓国市民からの
肯定的な声が盛りこまれています。
「青少年気候行動」を組織し、政府を相手に「気候訴訟」を準備している青少年たち、
女性、保健医療、労働、科学技術、政治、生態・教育、農業、人権など、
さまざまな分野の活動家、専門家、市民たちがグレタさんの訴えに応え、
それぞれの場所でできることを提案しています。
韓国も日本同様、政治家より一般市民のパワーがすごいです。
気候危機に関する韓国市民の声を知ることができる一冊です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1517
■しみず店長おすすめのSFマガジン
『오늘의 SF. 1호』(今日のSF 1号)
韓国の新しいSFマガジン創刊号です。
先日、集英社から刊行されたばかりの
『となりのヨンヒさん』(吉川凪訳)の著者チョン・ソヨンさん、
『フィフティ・ピープル』(斎藤真理子訳、亜紀書房)の
著者チョン・セランさんが編集委員を務めているといったら
絶対読んでみたくなりますよね。
短編集『우리가 빛의 속도로 갈 수 없다면』 で注目を集める
キム・チョヨプさん、人気SF作家デュナさんらによる短編のほか、
新作SF、インタビュー、書評など多彩な記事が掲載されています。
フェミニズムブームの次は、SFブームかも!
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1512
■ぱく店長おすすめの語学書
『후 불어 꿀떡 먹고 꺽!』(ふーっと吹いて、がぶっと食べて、げふっ!)
ちょっと変わった語学本。
擬音擬態語について書かれているのだが、
いわゆる参考書のように、「単語+解説+例文」といった形ではなく、
あるテーマに沿って書かれた文章にやたらと擬音擬態語が挿入されている。
なので、まるでエッセイや小説を読むように、
擬音擬態語の解説兼例文が読めてしまう。
参考書として活用したい方のためには、巻末の単語索引や、
所々に、例えば音の大きい順に擬音擬態語を並べたチャートがあってとても便利。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1519
■魯店長おすすめの大人のための昔ばなし
『철 따라 들려주는 옛이야기』(季節ごとに聞かせる昔ばなし)
「昔々、虎がタバコを吸っていた頃……」から始まる韓国の昔ばなし、
読んだことありますか?
普段何気なく使う言葉の由来やことわざ、
お酒の誕生秘話、韓国の文化や風習にまつわるお話など、
気が向いたらパッと開いてどのページを読んでもよい面白いお話ばかり。
ウィットあり、教訓ありの120編の昔ばなしが季節ごとに綴られています。
仕事や育児、勉強で忙しい現代人に読んでほしい一冊です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1338
■さわだ店長おすすめの絵本
『오, 미자!』(オ、ミジャ!)
甘さ、すっぱさ、辛さ、しょっぱさ、苦さ、
それら五つの味を持つ実「五味子(オミジャ)」。
物語に登場する5人の「ミジャさん」は皆、働く女性たちだ。
引越し業者や清掃員、配達員などとして汗を流す彼女たちも
仕事を通して五つの味を感じる。
「おばさんがちゃんと仕事できるの?」
偏見や冷たい言葉で苦々しさを味わう日もあれば、
差し入れのみかんの甘さに癒やされることもある。
任された仕事を黙々と、そして熱くこなすミジャさんたちの姿から
共感や気づきをもらえる一冊。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1520
■ささき店長おすすめの日本語で読める雑誌
『中くらいの友だち Vol.6』
韓国とか日本とか「大きな国の物語」ではなく「小さな私たちの物語」を紡ぐ
雑誌として発行が続いている『中くらいの友だち』最新号。
街歩き、タワー考、自転車旅、映画、子育てとさまざまなテーマで
まさに「小さな私たちの物語」が描かれている。
そんな中、やはり今回の目玉企画の
「座談会 韓国の発展と逆転するカルチャーショック――『在韓在日』の40年」は
ぜひとも読んで欲しい。
今まで考えも及ばなかったが、韓国で暮らす「在日」出身者も多い。
そんな人々はどんな気持ちで、どんな暮らしを送っているのか。
その環境や在韓歴によってはひと括りにできない思いや生活を知る貴重な企画だ。
Vol.4から続く座談会企画は、今では一番の楽しみになっている。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1507
◆◇ 2019チェッコリベストセラー ◇◆
恒例の「チェッコリベストセラー 」発表の時期がやってきました。
今年は上位10位のうちなんと、小説やエッセイなど翻訳本が半数を占めていて、
韓国文学ブームをあらためて実感する結果となりました。
http://www.chekccori.tokyo/special/1912
◆◇ お知らせ ◇◆
【チェッコリ大学新規講座募集開始】
チェッコリ大学に『日本リベラル派の頽落』や『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』などの
著作でもおなじみの徐京植先生に登壇いただきます。
テーマは「分断に抗する芸術家たち」。
南北分断という不条理で過酷な運命に投げ込まれながらも、自らの芸術を通じて
運命に抗い、人々の心を動かす作品を残した芸術家たち6人を紹介していただきます。
第1期(1月~3月)の募集を開始しました。
イベント メイン
【2020年1月開講「チェッコリ翻訳スクール」受講生募集中】
まだ間に合います!
2020年のスタートに新しいことにチャレンジしてみませんか。
■出版翻訳入門コース
翻訳を目指すうえで必要なことなど、出版翻訳の観点から基礎を学びます。
http://www.chekccori.tokyo/school/2001_nyumon
■出版翻訳実践コース
文芸作品を教材に、出版翻訳に必要な基礎知識や注意点などを学びます。
http://www.chekccori.tokyo/school/2001_jissen
■文芸翻訳初級コース
語彙を増やすこと、解釈のコツをつかむこと、社会的背景に関する理解を深めること、
そして何より楽しみながらどんどん読めるようになることが目的です。
http://www.chekccori.tokyo/school/2001_bungeisyokyu
■文芸翻訳コース
韓国語で書かれた文芸作品の内容を正確に理解し、
読む人に伝わる日本語の文章に直す練習を、実践的な演習形式で行います。
http://www.chekccori.tokyo/school/2001_honyaku
■文芸翻訳読解コース
小説を読み込む力を身につけ、韓国語での朗読で発音やイントネーションまで学べる講座です。
http://www.chekccori.tokyo/school/2001_dokkai
■ビジネス翻訳コース一日講座
ビジネス翻訳に携わる上で最低限必要な構文解釈、言い回しなど基礎的なスキルを学びます。
遠方の方、定期的に通学することが困難な方にもおすすめの一日講座です。
http://www.chekccori.tokyo/school/2003_business
■[特別編]ノンフィクション翻訳ワークショップ
人文書を教材に、どのような文化を背景に韓国人が言葉を使っているのかを理解しながら
翻訳の力を身につけます、
http://www.chekccori.tokyo/school/2001_nonwork
◆◇ ミニコラム ◇◆
<足元を固めつつ、大きく飛び回る2020年に>
いよいよ2019年もカウントダウンです。
そして来年2020年はオリンピックイヤー。東京はどんな風景を見せるのか、
ワクワクでもあり、ちょっとドキドキですね。
さて、2019年のチェッコリを振り返ると、少しずつ変化してきた1年でした。
店長も何人か入れ替わりました。それぞれの個性で皆さんと接しています。
また相変わらずイベントも活発で100回を超えましたし、
新企画「チェッコリ大学」も毎回満席になる盛況ぶりでした。
さらにチェッコリを飛び出して今年も「翻訳フェスティバル」を開催し、
初企画の「K-BOOK FESTIVAL」には約1200人の来場者を迎えるなど嬉しいことも。
何よりも「韓国文学」が大いに沸いた1年と言えるでしょう。
そんな2019年を終え、2020年に向けての企画やクオンの刊行計画を練っています。
チェッコリでは今年少し回数の少なかった「本にまつわる」企画の充実、
そして各地の皆さんと会える「出張チェッコリ」を小まめに実施していきます。
5月の大阪、6月の札幌が決定しています。
クオンでは2月に「新しい韓国の文学」シリーズ待望の20巻目『黒山』を刊行し、
新しい企画本なども含めるとなんと刊行予定は約20冊!
『黒山』刊行記念イベントはチェッコリとも連動し、
「アジア文学の誘い」最終回(3月)をソウルで開催することも決定しました。
著者の金薫(キム・フン)さん、翻訳者の戸田郁子さんも参加されます。
国内はもとより、韓国でのイベントなど2020年は広く、大きく飛び回っていきます。
「韓国文学」が大いに話題となり、多くの方の関心を集めた今、
その情報の発信地であり、たくさんの方が集える場所としてのチェッコリ、
そして「韓国の本」を届ける出版社クオンとしての役割を
2020年もしっかりと務めていきたいと思っています。
変わらずにどうぞ応援のほどよろしくお願いします。
2020年も皆さんにとってよき一年となりますように。
새해 복 많이 받으세요.
(宣伝広報担当 ささき)
◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆
◆1月10日(金)19:00~20:00
『韓国映画100選』で知る韓国の100年(入門編)
1919年から現代までの韓国映画106本の評論を掲載した『韓国映画100選』。
情報満載の一冊をガイドブックに、古の韓国にタイムトラベルしませんか。
民主化や日本統治時代、フェミニズムといったキーワードのほか、
ジャンル別、俳優別に作品をご紹介します。
※満席になりました
◆1月18日(土)11:00~13:00
チェ・ヒジュさんの「괴불 노리개(韓国の伝統お守り)作り」ワークショップ
毎回人気のチェ・ヒジュさんのワークショップ第6回です。
新年を迎えて、いいことだけいっぱいあるようにとの願いを込めて
韓国の伝統お守り(厄除け)、「괴불 노리개」を一緒に作ってみましょう。
イベント メイン
◆1月22日(水)19:00~20:30
アジア文学の誘い@チェッコリ――第10回『となりのヨンヒさん』
第10回となるアジア文学の誘いは、韓国発のSF短編集『となりのヨンヒさん』(吉川凪訳、集英社)。
韓国ではYA小説に分類されますが、実はどれも大人の心に深く届く物語ばかりです。
ゲストには翻訳者の吉川凪さんと、編集者の佐藤香さんをお招きします。
イベント メイン
◆1月24日(金)19:00~21:00
第2期[チェッコリ大学]韓国文学100年を学ぶ
①解放と南北分断、そして「在日文学」
1945年8月、植民地から解放された朝鮮半島には米ソの対立が持ち込まれ、
南北に分断されます。まもなく勃発した朝鮮戦争は大きな傷跡を残し53年に休戦、
分断状況は今なお続いています。混沌とした時代を1950年代の文学作品から考え、
植民地支配と祖国の分断により生まれた「在日文学」も取り上げます。
イベント メイン
__おしまいに__________________________
今年も「韓国」や「本」を通じて
たくさんの方に出会えたことを感謝します。
2020年もどうぞよろしくお願いいたします。
(土曜店長 しみず)
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