新年明けましておめでとうございます。
2020年、チェッコリは5周年を迎えます。
気を引き締めつつも、大きく羽ばたく一年にしていきます。
そしていい本との出会い、本を愛する皆さんとの縁がますます広がりますように。
今年もチェッコリ、そしてクオンをどうぞよろしくお願いします。
(スタッフ一同)
◆◇ お知らせ ◇◆
【第1期[チェッコリ大学]分断に抗する芸術家たち 残席わずか!】
1つのテーマを複数回にわたってお届けするスペシャル講座「チェッコリ大学」。
『日本リベラル派の頽落』や『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』などの著作でも
おなじみの徐京植先生に登壇いただきます。
テーマは「分断に抗する芸術家たち」、全6回講座の第1期募集です。
(1) 1月29日(水)分裂というコンテクスト – 越北画家 李快大(イ・クェデ)
(2) 2月26日(水)傷ついた龍 – 現代音楽の巨匠 尹伊桑(ユン・イサン)
(3) 3月25日(水)マンホールから – 密航画家 曺良奎(チョウ・ヤンギュ)
イベント メイン
【2020年1月開講「チェッコリ翻訳スクール」受講生募集中】
2020年のスタートに新しいことにチャレンジしてみませんか!
各コースともに中途入会も可能です。
体験(有料)ご希望の方は、事務局までお問い合わせください。
http://www.chekccori.tokyo/school/list
また承賢珠先生の特別編■ノンフィクション翻訳ワークショップも開講予定です。
人文書『우리 음식의 언어』を教材に、韓国文化についての知識を深めつつ翻訳します。
http://www.chekccori.tokyo/school/2001_nonwork
【第3回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」締め切りは1月31日】
今回で3回目となった「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」の
提出締め切りは1月31日(金)です。
http://www.k-bungaku.com/news/3thhonyaku/
◆◇ まだ間に合うイベント情報 ◇◆
◆1月10日(金)19:00~20:00
『韓国映画100選』で知る韓国の100年(入門編)
1919年から現代までの韓国映画106本の評論を掲載した『韓国映画100選』。
情報満載の一冊をガイドブックに、古の韓国にタイムトラベルしませんか。
民主化や日本統治時代、フェミニズムといったキーワードのほか、
ジャンル別、俳優別に作品をご紹介します。
※満席になりました
◆1月18日(土)11:00~13:00
チェ・ヒジュさんの「괴불 노리개(韓国の伝統お守り)作り」ワークショップ
毎回人気のチェ・ヒジュさんのワークショップ第6回です。
新年を迎えて、いいことだけいっぱいあるようにとの願いを込めて
韓国の伝統お守り(厄除け)、「괴불 노리개」を一緒に作ってみましょう。
※満席になりました
◆1月22日(水)19:00~20:30
アジア文学の誘い@チェッコリ――第10回『となりのヨンヒさん』
第10回となるアジア文学の誘いは、韓国発のSF短編集『となりのヨンヒさん』(吉川凪訳、集英社)。
韓国ではYA小説に分類されますが、実はどれも大人の心に深く届く物語ばかりです。
ゲストには翻訳者の吉川凪さんと、編集者の佐藤香さんをお招きします。
イベント メイン
◆1月24日(金)19:00~21:00
第2期[チェッコリ大学]韓国文学100年を学ぶ
①解放と南北分断、そして「在日文学」
1945年8月、植民地から解放された朝鮮半島には米ソの対立が持ち込まれ、
南北に分断されます。まもなく勃発した朝鮮戦争は大きな傷跡を残し53年に休戦、
分断状況は今なお続いています。混沌とした時代を1950年代の文学作品から考え、
植民地支配と祖国の分断により生まれた「在日文学」も取り上げます。
イベント メイン
◆1月29日 (水) 19:00~21:00
第1期[チェッコリ大学]分断に抗する芸術家たち
『日本リベラル派の頽落』や『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』などの著作で
おなじみの徐京植先生に登壇いただく「分断に抗する芸術家たち」第1回は、
「分裂というコンテクスト– 越北画家 李快大(イ・クェデ)」をテーマに
お話しいただきます。
イベント メイン
◆1月31日 (金) 19:00~21:00
年初め、みんなで詩の持ち寄りパーティー! byナビゲーター 姜信子
韓国の人びとにとって「詩」はとても身近な存在です。今回そんな「詩」の世界を
翻訳家で詩人でもある作家の姜信子さんと一緒に味わい尽くす、
「詩の持ち寄り」パーティーを開催します。
韓国の詩に限らず、お好きな詩を持ち寄ってぜひご参加ください。
イベント メイン
◆2月4日 (火) 19:00~20:00
映画ライター成川彩さんの留学報告会+現地発韓国映画事情
3年前、新聞記者を辞めて、韓国へ「映画留学」された成川彩さんにお越しいただき、
3度目となる留学生活のお話、また大学院で学びながら映画の取材を続けてきた立場から、
現地発の韓国映画事情もお伝えいただきます。
イベント メイン
◆◇ クオンのおすすめ ◇◆
新しい韓国の文学シリーズ20『黒山』(金薫著/戸田郁子訳)ご予約開始!
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タイトルの「黒山(フクサン)」は、木浦の南西にある島の名前です。
古くから流刑地とされてきたこの島へ、天主教(カトリック)信者への迫害で
捕らえられた実学者の丁若銓(チョン・ヤクジョン)が移送されるところから
『黒山』の物語が幕を開けます。
19世紀初めに起きたこの迫害で丁若銓の弟は棄教せず打ち首となり、
もう一人の弟で朝鮮最高の実学者(なので韓流ドラマにもよく登場する)
丁若鏞(チョン・ヤギョン)も流刑となりました。
姪の婿も王朝から目を付けられ、その行方を捕盗庁が血眼で探しています。
その緊迫した様子がひしひしと伝わってきますが、
『黒山』は迫害の惨たらしさを訴えるものでも、丁若銓たちの伝記でもありません。
物語には丁若銓たちのように歴史に名を残した人だけでなく
船頭、寡婦、馬子、船頭、元宮女など市井の人が数多く登場します。
自分の身の危険を冒してまで他人に尽くす人もいれば、
信頼を裏切り、策略を巡らし、保身に走る人もいます。
登場人物も多く、その一人一人の物語が編みこまれるように進むので、
読み始めは大きなジグゾーパズルを手探りで始めるかのようで
この話がどこに着地するのだろうと感じる方もいるかもしれません。
けれども読み進めるうちにぴたっとはまっていき、登場人物一人一人が、
立場や信念の違いこそあれ切実に生きている様が迫ってきます。
長編をじっくり読む醍醐味が味わえる一作です。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1523
__おしまいに__________________________
2020年がスタートしました! 早速いろいろと準備に取り掛かっていて、
今月16日からは「文学で旅する韓国」ツアーの下見に出かけます。
充実した一年になる予感ぷんぷん、です。よろしくお願いします。(ささき)
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