CHEKCCORI通信 Vol.200【次のページをめくる前に、ひとやすみ】
CHEKCCORI通信 Vol.200 http://www.chekccori.tokyo/
ごあいさつ
2025年7月、10周年を迎えたこの月を、たくさんの「ありがとう」とともに過ごすことができました。おかげさまで、心から幸せを感じる日々となりました。
そしてこの7月は、詩の言葉が世界に届いた月でもあります。詩人キム・ヘスンさんが、詩集『死の自叙伝』で、ドイツの政府機関「世界文化の家(HKW)」が主催する国際文学賞を受賞しました。光州民主化抗争やセウォル号事件など、国家の暴力や無責任の中で命を奪われた人びとに捧げられた49篇には、鮮烈なイメージと加速するような言葉のリズム、そして時に目を背けたくなるほどの力強さが刻まれています。
キム・ヘスン詩人の『死の自叙伝』は日本語でも読めます。言葉とともに広がる世界に、ぜひ触れてみてください。
(ジヨン)
『死の自叙伝』の詳細はこちら
キム・ヘスンさんの著書をみる
お知らせ
「クオンの本 送料無料キャンペーン」今日まで
CUON刊行の書籍を1冊以上ご注文いただくと、他の本と合わせたご購入でも送料が無料になるキャンペーンは、本日7月31日(木)までです。どうぞお見逃しなく。
詳細はこちら2025年夏季休業のお知らせ
今年の夏季休業は次のとおりです。各種お問い合わせの対応やご注文書籍の発送もお休みいたします。どうぞご了承ください。
◆2025年8月13日(水)~8月16日(土)
詳細はこちらイベント開催日の営業時間変更
店内でのイベント開催のため、下記のとおり営業時間を変更いたします。ご来店の際、お間違えのないようお願いいたします。
7月31日(木)12時~18時
8月2日(土)11時~17時
8月8日(金)12時~18時
8月22日(金)12時~18時
イベント情報
7月31日(木)19:00~20:00
【YouTubeライブ】<CHEKCCORI_10th>特別イベント「CHEKCCORIのこれから Q&A」
視聴はこちらから
8月2日(土)18:00~19:30
【店内開催】映画『流れゆく 遠い道』上映会&監督チェ・イェリンさんトークイベント
お申込みはこちらから
8月7日(木)19:00〜20:30
【オンライン】記者・堀山明子の連続講座第2弾「韓国留学希望者必見! 急増中の4年生正規入学のリアル」
お申込みはこちらから
8月8日(金)19:00〜20:00
【店内+オンライン】ジャーナリスト五味洋治さん「大阪生まれの金正恩氏の母、高容姫さんを語る」
お申込みはこちらから
8月19日(土)19:00〜20:00
【オンライン】ささきの部屋Vol.39-韓国全国161市郡を制覇した永井 香那美さんに聞く「韓国の地方旅の醍醐味とは?」
お申込みはこちらから
8月22日(金)19:00〜20:30
【店内+オンライン】『私たちに名刺がないだけで仕事してこなかったわけじゃない』出版記念イベント
#名刺がなくても 働く女性たちについて
お申込みはこちらから
クオンのおすすめ
韓国現代詩について知りたいなら必読の一冊
『私の頭の中まで入ってきた泥棒』――なんとも挑発的なタイトルの詩集。開いてみると、軽やかで、ユーモアに満ち、そして痛烈に時代を切り取った言葉たちがあふれてきます。
著者の呉圭原(オ・ギュウォン)さんは、1970年代から2000年代まで詩壇の第一線で活躍した詩人。高度経済成長に浮かれる社会に対し、既成の価値観や美学を笑い飛ばしながら、鋭く風刺的な視線を投げかけました。
本書は日本オリジナルの詩選集です。刊行された詩集を年代別に並べ、その中から厳選した70作を収録しています。さらに詳細な年譜も収められており、詩人の生涯を詩とともにたどることができます。
呉圭原さんの詩は、いわゆる「美しい」詩とは少し違います。乱暴だったり、冗談のようだったり、ときにはとても静かだったり。でも、読み進めるうちに、私たちの中にある思い込みや常識をゆさぶり、言葉の奥に潜む現実を暴いてしまうような力があります。
1980年代からはソウル芸術専門大学(現・ソウル芸術大学)で詩作を教え、多くの詩人を輩出した呉圭原さん。『現代詩作法』も刊行し、韓国の現代詩を語る上で欠かせない存在となりました。実は、チェッコリ店主・きむも呉圭原さんの授業を受けた一人なんです。
ページをめくるたび、言葉ってなんて自由なんだろう、と思わされる一冊。詩になじみのない方にもおすすめです。日常に新しいまなざしをもたらしてくれる詩人の世界を、ぜひ味わってみてください。
CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入するうだるような暑さの日に読みたい、韓国ショートショート
一つの短編を、韓国語(原文)と日本語(翻訳)の2言語で楽しめる「韓国文学ショートショート」シリーズ。発表年代やジャンルを問わず、短くとも心に残る作品を紹介してきました。昨年発売された最新刊『夏にあたしたちが食べるもの』は、編み物をモチーフとしたやわらかな描写が昨今の「編み物ブーム」とも重なり、たくさんの方が手に取ってくださっています。
今回は、また違った「夏」の物語をご紹介。ハ・ソンナンによる『あの夏の修辞法』です。主人公は、不仲な両親のあいだを電報で取り持つ少女。ある日、祖母の訃報を受けて帰省した一家は、すったもんだの末に葬儀を執り行います。
非情な現代都市に生きる人間の日常の裏面を、冷徹な観察者の目線で細密に描写するハ・ソンナンが、本格的な都市化へと向かう70年代初頭の韓国の姿を、ユーモアも交えて描き出します。都市化の途中にあったあの時代、生活は今よりずっと不便で、貧しかったかもしれません。でも、人のつながりや暮らしの手ざわりは、もっと近く、もっと濃密だった――そんなことをふと思い出させてくれるような一編です。
クオンのYouTubeでは、韓国語の朗読音声を公開中(https://www.youtube.com/watch?v=GTvGunrtquU)。韓国語を学ぶ方にとっては、読み比べながら自然な言い回しや文体に触れることができ、YouTubeを通してヒアリングや発音の練習にも活用できます。合わせてお楽しみください。
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店長のおすすめ本
★きむ店主★おすすめの人文書
『文学カウンセリング入門(『문학, 내 마음의 무늬 읽기』日本語版)』
少し前、「チェッコリ」で詩人のシン・ミナさんと一緒に「詩の処方箋」といイベントを開催しました。読者(というか、ちょっとした相談者)が自分の話をそっと詩人に打ち明けると、それにぴったりの詩を紹介してくれて、一緒に朗読までしてみるという、なんとも心あたたまるプログラムでした。たった数十分のやりとりだったのに、「あれ、心がちょっと軽くなってる?」という感覚。まさに“文学療法”ってこういうことか!と実感しました。そんな体験にぴったりリンクするのが、この本『文学カウンセリング入門』。大学で哲学を教える詩人チン・ウニョンさんと、哲学の教授がタッグを組んで、「読むこと」「書くこと」を通じて、文学を使ったカウンセリングに挑む過程を綴った一冊です。悩みやモヤモヤを共有しながら、作品の登場人物に自分の気持ちを重ねたり、自分自身で書いてみたりすることで、ただ癒されるだけじゃなく、少しずつ自分が育っていくような不思議な体験が語られています。「詩のコラージュで自分を表現してみよう」「写真と一緒に詩を書いてみよう」「辞書のように詩を書いてみる」などなど、ちょっとユニークな課題に取り組んでいくうちに驚くような新しい自分に出会えていきます。慣れない書くという行為に四苦八苦しながらも、ふとした瞬間に、自分の中にあった怒りや悲しみ、理由のわからないざわざわした気持ちが、するりと顔を出してくることもあるそうです。
この本を読みながらひとりでもトライできるので、まず読んでみましょう。原書もあり日本語訳もあります。
★ジヨン店長★おすすめのエッセイ
『생계형 E로 살아가는 I의 사회생활(生計型Eとして生きるIの社会生活)』
内向型(MBTIでいう「I」)として生まれた人が、社会の中で求められるままに“外向型モード(E)”を自然と身につけていく――そんな過程をユーモラスに綴ったエッセイです。人と関わるのは嫌いじゃない。でも、大勢の人が集まる場では、ぐったりと疲れてしまうこともある。そんなIタイプの私たちが、仕事では笑顔で会議に臨み、初対面の相手ともやり取りをこなしながら、“生計型E”として日々を乗り切っていく。孤独は好きだけれど、孤立は避けたい——そんな思いを抱えているのは、「外向型」に見えるあなたかもしれませんし、「内向型」のまま必死に適応してきた私かもしれません。もしかすると、あなたも気づかぬうちに“Eの顔”を身につけているのかもしれません。本書は、IからEへと自然にシフトしながら社会を渡っていく、そんな“等身大”の姿を描いています。自分と重ねながら読める一冊として、共感の声が3万人以上から寄せられた話題作です。
ミニコラム
<10周年記念特別コラム>
# おかげさまで10周年!
懐かしの「CHECKCCORI通信」第1号は、2015年8月8日配信でした。タイトルは「おかげさまで1カ月」です。ほとんどお店(書店)の経験もない店長たち(初代店長は曜日替わりに5人)は、見よう見まねで書店とカフェ業務をこなし、「ふぅー、無事に1カ月」と思ったものでした。
懐かしいといえばもう一つ、開店直前に考え出した「ショップカード」。真っ白い名刺サイズのカードに、赤鉛筆2本のラインを引き(もちろん手描き)、来店サービス用のハンコ1個を押して準備。ラインの上段にお名前、下段にメールアドレスを記入してもらい、お会計1回ごとに1個押印という手作り感満載のショップカードでした。そのいただいたメールアドレスをコツコツと手入力し、メルマガ用配信用のリストを作成し、無事に1カ月目のご挨拶ができたのでした。
そんな大事な役割を担ってくれていた「ショップカード」も管理できる枚数も超え(確か500枚くらいあったような・・・)、コロナの時期を経てLINEでのショップカード登録に変更になりました。手書きのショップカードは店内でお預かりしていた(持参するのは忘れがちなので)ものの、お会計時にカードを見つけ出すのに時間を要するようになってしまったのですよね。それに何より来店された方しか作ることができなかった…。
こうして長いようで短いと思っていた10年で私たちも少しずつ変化してきたのだなと改めて感じるこの1カ月でした。
そして皆さんに長らくCHEKCCORIの情報をお届けしてきた「CHECKCCORI通信」は途中から月2回配信となり、とうとう本日配信で無事に200号となりました! SNSで情報を取得していただける中でも、店長たちのコラムを楽しみにしてくださる方、新しい書籍情報を得てくださる方、そんな皆さんに定期的に繋がれる大事な存在でした。
今はこの「CHECKCCORI通信」と並行して、「CHEKCCORIブックレター」を毎週発行できるようになり、より皆さんに韓国の本の情報をお届けすることに注力してきました。そこでこの200号を機に「CHEKCCORI通信」は一旦お休みすることとしました。
小さな変化を遂げてきたCHEKCCORIは、さらに次のフェーズに向けて成長していきます。 次にお目にかかる機会が訪れた際には、きっと新しい姿をまたお届けできるはずですから、どうぞご期待ください。
長らく「CHEKCCORI通信」をお読みくださり、ありがとうございました。
そして実はこっそり、この10年を記念して過去の「CHECKCCORI通信」すべてをお読みいただけるバックナンバーページを作成しました。これもまた一つ、CHECKCCORIの財産です。よかったら懐かしの通信を読んでみてくださいね。
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これからの「CHEKCCORIブックレター」もどうぞよろしくお願いします。
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