CHEKCCORI通信 Vol.128 【7年ぶり2回目のTOPIK挑戦!】


2021.4.21

CHEKCCORI通信 Vol.128 http://www.chekccori.tokyo/


ごあいさつ

日ごとにコロナが猛威をふるい、家に閉じこもる日が続いています。

韓国に帰れなくなってもう1年。
週に1日だけですが、
韓国の本や文化が溢れている「チェッコリ」にいるだけで、
とても慰めになります。
みなさんもきっと同じ思いなのでは――
チェッコリに来られるお客様の姿を見ているとそう感じられ、
より多くの人にチェッコリならではの癒しと楽しさを伝えたい気持ちで
いっぱいになります。

なかなかあちこちに足を運びにくくなった今、
「チェッコリへの散歩」がもっとわくわくするものになるよう、
韓国を存分に味わえる本やイベントを用意していきますね!
(土曜店長 ジヨン)

お知らせ

日韓出版人交流プログラム開催

「日韓出版人交流プログラム」(一般社団法人K-BOOK振興会主催、韓国翻訳文学院後援)が4月から順次開催されます。
第1回は4月23日(金)19:00~。出版評論家のチャン・ウンスさんが、
オーディオブック、電子ブック、 ウェブ小説、 ウェブトゥーンなど、
韓国出版のトレンドについて講演します。
https://jk-pub-exchange-20210423.peatix.com/

チェッコリ翻訳スクール募集受付中

5月開講クラスの受講生を募集中です。
出版翻訳入門コース、文芸書読解コースきむふなクラス、
出版翻訳基礎コースはすでに定員に達し、募集を締め切りました。
文芸書読解コース郭珍京クラス、ノンフィクション翻訳コース承賢珠クラス、
文芸書翻訳コース吉川凪クラスも、締め切りまであとわずかです。
お申込みはどうぞお早めに!
http://www.chekccori.tokyo/school/list

※2021年5月開講のクラスはすべてオンライン講座となります。

店長のおすすめ

きむ店主おすすめの小説

『아버지에게 갔었어』(父のところに行っていた)

『母をお願い』の著者シン・ギョンスク(申京淑)さんの8 年ぶりの新作。
シン・ギョンスクさんならではの感情豊かな表現が多い。
これという事件はないけれど、父親の一生を社会的に、家父長的に見るのではなく、
一人の欲望や悲しみを持った人間として描いている。
ハングルを読めなかった父親がハングルを学んで子供たちと手紙をやりとりする頁では、
涙で文字がにじんで読めなくなってしまうので要注意。
読み終わると家族や父親にすぐ電話したくなる。
会話部分、手紙やSNSでのやりとりが多いので、
中級ぐらいの韓国語の学習者であれば挑戦してみる価値あり。
CHEKCCORI BOOK HOUSE で購入する

しみず店長おすすめの小説

『흰 도시 이야기』(白い都市の物語)

『ヒョンナムオッパへ』(チョ・ナムジュほか著、斎藤真理子訳、白水社)
に収録されている短編「すべてを元の位置へ」の続編ともいえる
チェ・ジョンファの長編小説。
謎の伝染病「タギジョ」に襲われて閉鎖されたL市で繰り広げられるSFタッチの物語で、
まるで新型コロナウイルスの発生を予測していたかのように2019年夏に刊行された。
タギジョに感染した人は片手が石灰化してもげ落ち、やがて記憶を失っていくが、
過去を記憶しているごく少数の市民たちが、情報を操作し、事実を隠蔽しようとする
政府に抵抗しながら自分たちの未来を守るために闘っていく。
新型ウイルスの出現は新しい時代の始まりであり、その姿はどうあるべきか。
コロナ時代を生きる私たちに重要な問いを投げかけている。
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ぱく店長おすすめの小説

『두 번째 엔딩』 (2回目のエンディング)

あの物語のあの子は、あのあとどうしているのだろうか……。
ヤングアダルト文学を出版して100冊となる記念に、チャンビから
そんな読者の気持ちに応える本が出ました。
손원평 (ソン・ウォンピョン)の『아몬드(アーモンド)』、
김려령 (キム・リョリョン)の『우아한 거짓말(優しい嘘)』、
백온유 (ペク・オニュ)の『유원(ユ・ウォン)』など、気になる物語のその後や、
主人公ではない脇役の目線から辿るアナザーストーリー。
元本を読んだ人はもちろん、これだけでも楽しめるアンソロジーとなっているので、
これを読んで気になったら元本を読んでみる、というのもいいかもしれません。
文法も、普通の小説よりやさしめです。
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ノ店長おすすめの童詩集

『라면 맛있게 먹는 법』(ラーメンの美味しい食べ方)

タイトルに騙されそうですが、この本は児童文学作家のクォン・オサムさんによる
美しい発想がいっぱいの「童詩集」です。
内容を吟味しながら数回声に出して朗読してみてください。
読んでいるだけなのに口の中いっぱいにつばが溜まりそうになったり、
ページをめくるたびにほほえましく明るい気持ちになれます。
擬人化されたキャラクターとかわいいイラストも内容とマッチしています。
擬声語や擬態語もたくさん使われているので、韓国語の学習者にもおすすめです。
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ジヨン店長おすすめのダイアリー本

『오늘부터 300일――하루씩만 잘 살아보는 연습』
(今日から300日~一日一日を確かに生きていく練習)

毎日を記録することは特別な日常を作ることにつながる。
そんな特別な日常が重なって自分の記憶になり、一冊の「人生」になる。
人気エッセイストのキム・シンジが一日に一つずつ示すテーマに沿って、
自分の思いや考えを書き込んでいくダイアリー式。
ソ・ピョンファによる愛らしいイラストにも励まされて毎日を記録していくうちに、
頑張って生きている自分を見つけられるかもしれません。
日常の大事さがより深く感じられるこの頃、自分だけの一冊を作ってみませんか。
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ささき店長おすすめの日本語で読める本

『フォト・ドキュメンタリー 朝鮮に渡った「日本人妻」――60年の記憶』

1959年~84年まで行われた在日朝鮮人の帰国事業。
夫に同行し、海を渡った「日本人妻」たちに、
写真家の林典子さんが取材したフォト・ドキュメンタリー。
高齢となった今もなお朝鮮民主主義人民共和国に暮らす「日本人妻」たちは、
現地で何を考え、何を望んでいるのか。
ハルモニになった彼女たちに、丁寧にじっくりと時間をかけて向き合う
著者、林典子さん自身の姿にも心動かされる。
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ミニコラム

7年ぶり2回目

4月11日(日)に開催されたTOPIK(韓国語能力試験)に
7年ぶり2回目の挑戦をしてきました。

昨年はコロナの影響で中止になったり、会場によっては開催できたりできなかったりと
受験を目指していた方たちには本当に大変な一年でしたよね。

私自身はもう試験は必要ないと思っていたのですが、
なかなか韓国語が上達しないことへの焦り(←原因は明確です…)と、
今までよりはるかに自分自身のための時間が増えたこともあり、
こんな時期を逃すのももったいないと、
昨年10月頃から試験勉強を始めることにしました。

そして何より、試験そのものが望めばいつでも受けられるとは限らない、
という現実にやはり突き動かされました。

実は7年前は初めてにもかかわらず、いきなりTOPIKⅡを受験し、
듣기が始まって20分もすると気絶したような状態になり、
その後の記憶はほとんどありません。
今回はもう少し頑張ってはみましたが、もし結果を披露することがなかったら、
どうぞ察してやってください。

とはいえ、前日には試験の持ち物をチェックしたり、前もって飲み物を準備したりと、
こんなドキドキは本当に久しぶりで、大いに脳が活性化された気分です。

チェッコリでもいろいろな対策本を販売していますが、
今回私が主に使った学習書はこの2冊です。

・『実用韓国語文法――中級 (일본어판)』
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/592

・『TOPIK II 徹底攻略 出題パターン別対策と模擬テスト3回』(店頭にて販売中)

そして、他にも人気の対策本はこちらです。

・『핫 토픽 Hot Topik Ⅱ 쓰기』
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/594

・『한국어능력시험 TOPIK Ⅱ (토픽Ⅱ) 합격 레시피』
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1427

時にはこんな刺激を自分に与えてみるのもいいものですね。
(木曜店長 ささき)

お知らせ

4月21日(水)20:00~21:00
【オンライン】ささきの部屋vol7~写真家林典子さんに聞く、北朝鮮で長期の写真取材プロジェクトを続けることについて~

今回のゲストは、12回にわたる北朝鮮訪問をもとに
『フォト・ドキュメンタリー 北朝鮮に渡った「日本人妻」――60年の記憶』(岩波新書)をまとめた写真家の林典子さん。
写真を通して林さんが伝える「日本人妻」について、現地で触れ合った北朝鮮の人たち、北朝鮮で取材するということ、などについて伺います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=761

4月28日(水)19:00~21:00
【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ①韓国の地理を知る料理

チェッコリ大学のシーズン2がいよいよ始まります。
まずはコリアン・フード・コラムニストの八田靖史さんによるこちらから。
韓国の食文化をテーマに、毎回20品目ずつの料理を取り上げ、
背景となるエピソードを紹介します。第1回のテーマは「韓国の地理を知る料理」。
各地方の特徴的な料理を通して韓国の地理を概観します。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=754

5月18日(火)20:00~21:00
【オンライン】『K-POPはいつも壁をのりこえてきたし、名曲がわたしたちに力をくれた』刊行記念! 「ケーポはいつも」は、「読むK-POP」!?

世界中が熱狂するK-POPをずっと以前から追いかけ続けている、
まつもとたくおさんの著書『K-POPはいつも壁をのりこえてきたし、
名曲がわたしたちに力をくれた』の刊行記念イベント。
H.O.T.などの黎明期、BoAやKARAの躍進、BLACKPINKやBTSの世界進出、
さらにはYUKIKA、LOONAといった未来を描くアーティストまで網羅した
「読むK-POPプレイリスト」な本書を語りつくします。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=762

5月26日(水)19:00~21:00
【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ②韓国の歴史を知る料理

第2回のテーマは「韓国の歴史を知る料理」。
現在の韓国で日常的に親しまれている料理の中にも、そのルーツを紐解いてみると、
歴史的なターニングポイントを象徴するものがたくさんあります。
特徴的な料理を通じて朝鮮半島の歴史を振り返りつつ、
韓国料理を特徴づける食文化のポイントを紹介します。
宮中料理についても取り上げます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=758

6月23日(水)19:00~21:00
【オンライン】チェッコリ大学・八田靖史の[20品目の料理で知る韓国社会] ③韓国の国際関係を知る料理

韓国料理の中には海外からの食文化を受け入れたものも多く、
それらは年月を経て、韓国独自の料理として発展しました。
中でも距離的に近い日本、中国の食文化はひとつの大きなジャンルとして確立していて、
観光の目玉にもなっています。
特徴的な料理を通じて、韓国料理の国際的な魅力を紹介します。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=759
おしまいに
ただ今、ドラマ『ヴィンチェンツォ』にはまっています。
ソン・ジュンギもすてきですが、
ヒロイン役のチョン・ヨビンが痛快でいいですね。
(金・土曜店長 しみず)

発行:CHEKCCORI(チェッコリ)
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