CHEKCCORI通信 Vol.169【『詩人 白石――寄る辺なく気高くさみしく』のアン・ドヒョンさん来日!】

※このメールは、チェッコリからお送りしています。

2023.1.26

CHEKCCORI通信 Vol.169 http://www.chekccori.tokyo/


ごあいさつ

2016年7月から月2回発行してきました「CHEKCCORI通信」ですが、今月から月1回の発行に変更し、イベントやおすすめ本などの情報をたっぷりまとめてご紹介します。

週に数回、随時配信しています「CHEKCCORIニュースレター」ともども、ますます充実した内容をお届けできるよう努めてまいりますので、どうぞご期待ください。

CHEKCCORI通信のバックナンバーはこちらからご覧いただけますので、どうぞご活用ください。
https://www.chekccori.tokyo/mailmagazine

(しみず)

お知らせ

2023年1月24日(火)より韓国語書籍の価格を値上げいたしました。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

詳細はこちら

2月1日(水)の営業は18時まで、2月2日(木)は臨時休業といたします。
どうぞご了承ください。

詳細はこちら

イベント情報

1月27日(金)19:00~20:30
【オンライン】今年もやります。2023年、K-カルチャー(映画、ドラマ、音楽、食、文学)大予想!

お申込みはこちらから

2月1日(水)19:00~20:30
【会場+オンライン】アン・ドヒョンさんと語り、味わい、楽しむ詩の夕べ:『詩人 白石――寄る辺なく気高くさみしく』ほか

お申込みはこちらから

2月18日(土)11:00~12:30
【会場+オンライン】来るべき移民国家ニッポンを〈在日〉から考える

お申込みはこちらから

CHEKCCORI selection


2023 #2 「コミック! コミック!」

最も気楽な活字へのアプローチ方法の一つとも言えるコミック。文字通り寝そべって読みたい軽めのものから、実用的なもの、ドラマの原作、歴史や社会問題を扱ったものまであって本当に奥深い世界です。初めてのK-BOOK(韓国語本)としてもおすすめです。


CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入する

クオンのおすすめ

『完全版 土地』17巻 2月1日からチェッコリで先行発売!

『韓国の小説家たち Ⅱ』に収録されたインタビューで、コン・ジヨンさんがこんなふうに語っていました。 「『土地』に出てくる西姫(ソヒ)は、わが文学の女性系譜からすると、とても先進的な女性」「私は『土地』を読みながら、次の頁をめくるのが惜しくてならなかった」。 クオンのサジャンニムも、子どもの頃『土地』の続巻を読むのがとても楽しみだったと以前話していました。 たくさんの人たちを魅了してきた大河小説『土地』。今回刊行する17巻は、物語の第五部(1940年から1945年8月15日まで)の2巻目にあたります。日本の戦況悪化により朝鮮人への締め付けがますます厳しくなる中で懸命に生きる人々、恋心を秘めて苦悩する人々・・・・・・さまざまな人間模様が描かれます。

CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入する

近刊のお知らせ『#発言する女性として生きるということ』

『となりのヨンヒさん』の著者チョン・ソヨンさんがこれまでメディアに寄稿したコラムなど66篇を収めた、『#発言する女性として生きるということ』を2月末に刊行します。 フェミニズムに関するテーマや韓国社会が抱える課題(少子化対策、労働問題、人種差別 ・・・・・・ )に対するチョン・ソヨンさんのまっすぐなまなざしが感じられると同時に、韓国のSF小説が私たちの心に響く理由が実感できる一冊です。
「私たちは共に、絶えず声を上げ、お互いを思いやり、しっかりと手を携えて生きていけると信じています」(「日本の読者の皆さんへ」より)

店長のおすすめ本




★しみず店長★おすすめのコミック

요나단의 목소리 1~3세트(ヨナタンの声 1~3巻セット)

舞台はキリスト教系の男子高校。 寄宿舎のルームメイトになったソヌとウィヨンを中心に物語は展開します。 コミックでありながら、小説のような読後感が味わえる深みのあるストーリー。 宗教を持つということ、母胎信仰、宗教と親子関係、 キリスト教と同性愛、そして、いい人であるとはどういうことなのか。 さまざまなことを考えさせられます。 他人を完全に理解することは不可能だけれど、 でも、だからこそ、相手の心の苦しみに寄り添うにはどうすればいいのか。 10代の少年たちにあらためて教えられる気がします。 ブックチューバーのキム・キョウルさんや詩人のオ・ウンさんもおすすめしています。
CHEKCCORI BOOK HOUSE で購入する

★ジヨン店長★おすすめのアンソロジー小説集

모던 테일(モダンテール)

なじみ深いながらも陳腐でない5つの物語を一冊にまとめたアンソロジー小説集。スリラー、ミステリー、SF、ロマンスなど、それぞれのジャンルで独歩的な領域を構築してきた5人の作家が韓国や外国の童話、古典小説をモチーフにしたこれらの作品は、昔話の普遍性にジャンル文学としての現代的な感覚を加え、斬新な想像力を具現化した。どの作品も現実を反映した多様な社会問題にスポットライトを当てながら、現代に生きている私たちに必要な新たな視点を与えてくれる。
CHEKCCORI BOOK HOUSE で購入する

★スタッフさわだ★おすすめのイラストエッセイ

매일을 헤엄치는 법(毎日を泳ぐ方法)

80万人超が登録するYouTubeチャンネルで、語りながら絵を描く美術クリエイター、イヨンさんのイラストエッセイ。 20代後半で会社を辞めて現在の活動に至った過程を、漫画と文章で描いています。 今しんどいのは自分のせいだからしょうがない、あまり幸せじゃないけど慣れたから別に平気……。 あなたの心の底にそんな言葉が重く沈んでいたら、読んでみてほしい。 所属する場が無くなり、人とのつながりが途絶えたとしても、 「私」を軽んじず、切り捨てず、暗い道を一歩ずつもがき進んだ先輩の姿が力になるはずです。
CHEKCCORI BOOK HOUSE で購入する

★宣伝広報担当ささき★おすすめの日本語で読めるエッセイ

書籍修繕という仕事

タイトルの「書籍修繕」に惹かれ手に取ったエッセイには、書籍修繕家である著者ジュヨンさんの手によって蘇る貴重本はもちろん、一般的に売られている一冊、家族との思い出アルバムなどに、依頼者の思いを受け取って最善のワザを施す過程が丁寧に描かれていた。依頼者の思い、そしてジュヨンさんの思いを読みながら、思わず「本」を持つ手つきも丁寧なものに変わった。本に限らず「モノ」を慈しむ様子は、とても静かに心に沁み、そして心穏やかな時を与えてくれる。心にホッと暖かい明りが灯るような一冊は寒いこの季節におすすめ。
CHEKCCORI BOOK HOUSE で購入する

ミニコラム

<しみずの凸凹翻訳記>

「メッセージが聴こえる」韓国文学を紹介します

2月26日(日)の午後2時から、埼玉県立熊谷図書館で「メッセージが聴こえる ~韓国文学の現在~」をテーマにお話をします。

熊谷図書館は埼玉県内に在住する158カ国、約20万人の外国人のために海外図書の蔵書に力を入れていて、36カ国語、約2万冊の本があります。そのうち、韓国・朝鮮語で書かれたものは1,761冊。チェ・ウニョンさんの『쇼코의 미소(ショウコの微笑)』、ソン・ウォンピョンさんの『아몬드(アーモンド)』、チョン・セランさんの『피프티 피플(フィフティ・ピープル)』などおなじみの小説をはじめ、エッセイや人文書、実用書などがそろっています。

今回の講演は、そんな蔵書をもっと有効に活用してもらおうというのが狙いで、私も微力ながらお役に立てればと引き受けました。これまでに読んだお気に入りの小説や詩集、チェッコリの売れ筋やお客さまとの会話などから見えてきたことなどをもとに、私なりに感じている韓国文学の魅力を紹介する予定です。会場参加と後日配信があるそうですので、ご都合の合う方はぜひお申込みください。

人前で話すのが苦手なので、本番を1か月先に控えてただ今あたふたしているわけですが、拙訳『話すことを話す』(キム・ハナ著、CCCメディアハウス)の「講演で緊張しない方法」の章を読み直したり、一度読んだ小説を熟読したりと、日ごろ翻訳作業に追われてできなかったことに集中できる幸福感に浸っています。積読の解消もその一つ。読書ノートも新しく買ってせっせと記録しています。

重い資料やPCを持ち歩くのは肩が凝るし、PC画面は大きくないと長時間の作業に耐えられないから翻訳は基本的に「自宅でする派」です。でも、読書は本を1冊だけ持って出かければいいので、最適な空間を探す楽しみもできました。まだまだ寒いので公園でというわけにはいきませんが、ファミレスに図書館に、本を読むための「おしゃべり禁止」カフェ……。明日はどこで読もうかな。
(しみず)

発行:CHEKCCORI(チェッコリ)
http://www.chekccori.tokyo/
https://twitter.com/chekccori
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町 1-7-3三光堂ビル3F
TEL:03-5244-5425 FAX:03-5244-5428 
mail:info@chekccori.tokyo