CHEKCCORI通信 Vol.178【本のイベント東京・大阪同時出店を記念して20%オフセール開催中!】
CHEKCCORI通信 Vol.178 http://www.chekccori.tokyo/
ごあいさつ
今年も行ってまいりました。文学で旅する韓国の旅。今回は「K-BOOKアートツアー」と名称をあらたに、江原道の旅を楽しんできました。
行き先は東海に面した海辺の町、江陵とタッカルビで有名な春川。バスでダイナミックに朝鮮半島を横断しながら、韓屋村に宿泊し、李孝石や金裕貞、チョン・サングクの文学館を巡り、地元の小説家や詩人、出版関係者のほか、故・池明観さんが初代所長を務めた翰林大学日本学研究所の先生方と交流し、鉢いっぱいのスンドゥブやエゴマ油のマッククスなど現地ならではのグルメも堪能しました。
極めつけ⁉は、冬のソナタのロケ地で一躍人気となった南怡島。爽やかな秋風を感じながらメタセコイアの並木道をそぞろ歩き、K-BOOK の人気の原点ともいえる韓流20年にも思いを馳せました。
来年の訪問先は原州だという声がちらほら……。どうぞお楽しみに。
お知らせ
東京と大阪で開催される本のイベントに同時出店
10月28日(土)と29日(日)の両日は、「第31回神保町ブックフェスティバル」と「KITAKAGAYA FLEA 2023 AUTUMN & ASIA BOOK MARKET」に出店します。
ぜひ会場でお会いしましょう!
詳細はこちら『ポリ韓国語文法正書辞典』特別価格販売
秋から新たに韓国語学習にチャレンジする方々のために、チェッコリからの応援企画!
韓国語学習の必須アイテム、文法辞典を数量限定の特別価格で販売します。
ご購入はこちら営業時間変更日について
店内でのイベント開催のため、下記のとおり営業時間を変更いたします。
ご来店の際、お間違えのないようお願いいたします。
10月26日(木)12時~18時
11月1日(水)12時~18時
11月8日(水)12時~16時
11月15日(水)12時~18時
イベント情報
10月26日(木)19:00~20:00
【会場+オンライン】『本の栞にぶら下がる』×『曇る眼鏡を拭きながら』刊行記念
-著者・斎藤真理子さんと語らう夜-
お申込みはこちらから
11月1日(水)19:00~20:00
【会場+オンライン】『空間の未来』出版記念
-翻訳者と編集者が語り合うその仕事の苦しさと喜び-
お申込みはこちらから
11月8日(水)19:00~21:00
【会場+オンライン】無料開催!翻訳アカデミーの入学説明会および事業紹介
お申込みはこちらから
11月15日(水)19:00~20:00
【会場+オンライン】『まめさん こめさん おふろのひ!』出版記念イベント
〜わたしが絵本で翻訳者デビューするまで〜
お申込みはこちらから
11月17日(金)20:00~21:30
【オンライン】著者イ・ドウさんと語り合う
『私書箱110号の郵便物』出版記念トークイベント
お申込みはこちらから
クオンのおすすめ
韓国文学ショートショート『スプレー』先行発売中
韓国文学ショートショート きむ ふなセレクションの20作目『スプレー』(キム・ギョンウク著、田野倉佐和子訳)。10月24日よりCHEKCCORIで発売を開始しています。
主人公の「彼」は父親に「情けない奴め」と言われながら育ち、愛されることより過ちを避けることのほうが重要になっていました。そんな彼がある日、他人宛の宅配便を過って持ってくるというミスを犯してしまいます。思いがけず快感を得た彼は自分を止められなくなり――。韓国で何度も舞台化されている話題作です。著者初の邦訳作品を原文とともにお楽しみください。
CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入する「KITAKAGAYA FLEA 2023 AUTUMN & ASIA BOOK MARKET」に出店
10月28日、29日のご予定は決まっていらっしゃいますか。お出かけするにも気持ちの良い季節になりましたね。クオンはCHEKCCORIと一緒に大阪・北加賀屋で開催されるイベント「KITAKAGAYA FLEA 2023 AUTUMN & ASIA BOOK MARKET」に両日出店します。当日は新刊の『スプレー』以外に、韓国語学習のインフルエンサーでもある稲川右樹さんが翻訳を担当された『僕はなぜ一生外国語を学ぶのか』(ロバート・ファウザー著)を会場で先行発売します。また10月28日の17:00~18:00には会場内でトークイベント「ゆうき先生の韓国語会話ミニレッスン」が開催予定です。サイン会もありますのでぜひお越しください。 書籍のご予約はこちらから イベント詳細はこちらから
店長のおすすめ本
★しみず店長★おすすめのエッセイ
『하지 말라고는 안 했잖아요?(やるなとは言わなかったじゃないですか)』
2022年マン・ブッカー国際賞のロングリストにノミネートされた『呪いのウサギ』と『大都会の愛し方』を英訳したアントン・ホによるエッセイ集。韓国で生まれ育った著者が通訳や産業翻訳を経て、数少ない韓英の文芸翻訳家としての地位を確立するまでの道のりが綴られています。無名だったために見向きもされなかった頃、韓国の出版社に猛アピールして版権を獲得し、米国の出版社を必死に説得して英訳本刊行を実現してきた著者の「韓国文学愛」が、「何があってもあきらめない。挑戦し続けるのみだ」という熱いメッセージと共に伝わってきます。原文に耳を澄ますように「出発語」を「到着語」に移していくという描写もとても美しく、心に響く一節です。
CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入する★ジヨン店長★おすすめの人文書
『조선의 엔터테이너(朝鮮のエンターテイナー)』
性理学を根幹とする士大夫中心の階級社会、朝鮮。朝鮮の身分制が生み出した蔑視と冷遇の中で厳しい生活をしていたはずの民衆にとって慰めは何だったのでしょうか? その答えは、朝鮮後期の学者たちの書物に登場する見知らぬ人たちの話から始まります。両班をからかって一躍スターになった抱え主、宴会のムードメーカーや話を作って路上で聞かせてくれるイヤギクン(語り手)など、いわゆる「非主流」文化を享受する、朝鮮時代ならではのユニークな芸能人たちが続々登場し、今でいうと、「エンターテイナー(芸能人)」と呼ばれる人たちの興味津々な話が広がります。
CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入する★スタッフさわだ★おすすめの絵本
『연남천 풀다발(延南川の野草の束)』
「すべては秋から始まった」。その一言から始まる、画集のような、詩集のような絵本です。ページに広がるのは、著者がソウルの延南洞(ヨンナムドン)で暮らし、弘済川(ホンジェチョン)周辺を散歩しながら出会った野草。枯れゆく枝葉、そしてそれらを包む余白まで確かな存在感を持って描かれています。秋や冬は、花が落ち色褪せてゆく「終わり」の時なのか、種が人知れず土の中で次の一年を待つ「始まり」の季節なのか。そんなふうに思いをめぐらせながら眺めていると、自ずと野草の一生に、私たちの移りゆく日々や人生が重なり浮かび上がってきます。
CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入する★宣伝広報担当ささき★おすすめの日本語で読めるエッセイ
『本の栞にぶら下がる』
日本における韓国文学の隆盛をもたらした要因の一つは素晴らしい翻訳者の方々が多く存在したからでしょう。その第一人者と言える翻訳家・斎藤真理子さんによる本作は、圧倒的な読書量がもたらした深くて広い読書ガイドであり、書籍評論でもある読書エッセイです。25篇の中でも特に私の心に残ったのは「長璋吉が描いた朝鮮語の風景」に登場した『私の朝鮮語小辞典-ソウル遊学記』。「生きた韓国人と韓国語の世界を書き上げてたいへん好評を得た」との紹介に心惹かれ、「日本の古本屋」サイトから早速購入してみました。そんな行動を促してくれる最高の読書エッセイ本です。
CHEKCCORI BOOK HOUSEで購入する
ミニコラム
<山口さやかの、目指せ!カレーな翻訳者>
#1 下宿生はラーメンです⁈
今年からチェッコリ日替わり店長の仲間入りをしました、山口さやかです。どうぞよろしくお願いいたします。
今回は、私がはじめて韓国旅行をしたときの思い出をご紹介しようと思います。
2000年、まだ今ほど韓国旅行がメジャーではなかったころ、大学の親友と2人で1週間韓国へ。私にとってのはじめての韓国訪問です。親友は第二外国語で韓国語を選択していましたが、その頃の私は韓国語を学んだことがなくまったくできませんでした。親友から韓国語のあいさつを教えてもらいカタカナでまるごと覚えました。ハングルの文字は何個か形を覚えた程度でまだ全部は読めませんでした。
親友にすべてをまかせ、いったいどこを歩いているのかもさっぱりわからず、ただついていくだけの旅でした。いま思い出すと、道の形状から考えてあれは鍾路だったのかな~、仁寺洞だったのかな~という感じのうろ覚えです。最初の日のお昼に「里門ソルロンタン」(古い昔の店舗)につれていってもらったことだけは記憶しています。
旅行中、親友が前にお世話になっていた下宿先へ遊びに行くというのでついていきました。アンニョンハセヨ、チョウムペッケッスムニダ、マンナソパンガプスムニダ、チャルプタッカムニダ(こんにちは、はじめまして、会えてうれしいです、よろしくお願いします)を呪文のように唱える以外は韓国語がわからないので当然、下宿のアジュンマとの会話には入れません。それでもにっこり笑顔で迎えてくれたアジュンマ。出してもらった食事に感謝を伝えるべく、「マシ、イッソヨ!」と元気に言ったら、アジュンマにくすっと笑われました。
親友からは「それだと”味があります”だよ〜」とツッコミが。そうか、”おいしいです”は”マシッソヨ”か! いま考えたら「맛있다(マシッタ)」も「맛이 있다(マシイッタ)」もどちらも「おいしい」という意味なのですが、あの当時の私のたどたどしいカタカナ韓国語はどうやら「味があります」にしか聞こえなかったみたいです。
さて、そのあと。ちょっとハングルが読めることを披露しようと、得意になって下宿の食堂の壁に貼られた注意書きを読み上げはじめた私。
「ハスクセンイ、ラーミョン」。
親友は隣で大爆笑。どうやら、”下宿生がラーメン”という文になっちゃったみたいです。ハスクセン=下宿生、~(イ)ラミョン=~なら、~だったらという意味なので、하숙생이라면は「ハスクセンイラミョン」と一気に読まないとダメだったんですね。
ほかにも、親友が視力が悪くて看板の字が見えないときに「ねえ、あの看板、なんて書いてある?」「見えるけど…、読めない!」。こんなコントのようなやりとりも何度かあったりして、次に韓国に来るときはもっと読めて話せるようになるぞ、と心に誓ったのでした。
発行:CHEKCCORI(チェッコリ)
http://www.chekccori.tokyo/
https://twitter.com/chekccori
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町 1-7-3三光堂ビル3F
TEL:03-5244-5425 FAX:03-5244-5428
mail:info@chekccori.tokyo