CHEKCCORI通信 Vol.134【この夏は、世界が注目する韓国の絵本を楽しんでみませんか】
※このメールは、チェッコリからお送りしています。
2021.7.21
CHEKCCORI通信 Vol.134 http://www.chekccori.tokyo/
ごあいさつ
すでに真夏日を実感しています。
毎年夏バテするのですが、やはり季節のものを食すのが健康にもいいらしいですね。
夏といえば大好きなチャメを日本ではまだあまり見かけないのが残念。 韓国の夏の果物といえばチャメ!という人も多いと思いますが、そんなチャメが主人公の絵本を読んで今年の夏を乗り切りたいと思います。
クーラーのきいた部屋で本を片手にチャメ、がいま一番の夢です。
『대단한 참외씨』(すごいね、チャメだね)
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2357
夏といえば大好きなチャメを日本ではまだあまり見かけないのが残念。 韓国の夏の果物といえばチャメ!という人も多いと思いますが、そんなチャメが主人公の絵本を読んで今年の夏を乗り切りたいと思います。
クーラーのきいた部屋で本を片手にチャメ、がいま一番の夢です。
『대단한 참외씨』(すごいね、チャメだね)
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2357
(土曜店長 ぱく)
お知らせ
夏季休業について
8月12日(木)から16日(月)まで夏季休業といたします。
なお、オリンピック、パラリンピック期間中は通常どおり営業いたします。
暑さ対策、コロナ対策をしっかりしてお待ちしておりますので、
どうぞご来店ください。
「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」応募締め切り迫る!
第5回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」の応募締め切りまであと10日。
応募の準備は整いましたでしょうか。
締め切りは7月31日です。どうぞふるってご応募ください。
http://k-book.org/transcompe/5thhonyaku/
店長のおすすめ
きむ店主おすすめの詩集
『단 하나의 눈송이』(たった一つの雪片)
今、日本で韓国文学を数多く翻訳している斎藤真理子さんは詩人でもある。
1983年に『現代詩手帳』に詩を発表し、1990年には初の詩集が出た。
『ひびきはばたきふぶき』(思潮社刊)というその詩集を探しているがなかなか手に入らない。
私の手元にあるのは1993年9月に韓国の出版社から刊行された『입국』という詩集だ。
斎藤さんがハングルで書いた詩集である。
この詩集も絶版になって、2018年に『단 하나의 눈송이』というタイトルで復刊された。
“눈으로 본 것, 마음에 떠오른 것을 말하고 싶어도 제대로 못했던 답답함이 시를 쓰게 만들었던 것이 아닌가 싶다.시니까 외국어로 쓰다는 것이 가능했던 것이다.”
(目でみたもの、心にうかんだことを話したくてもまともに表現できなかったもどかしさが詩を書かせたのではないかと思う。詩だから外国語で書くことが可能だった--「詩人のことば」より)
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しみず店長おすすめのインタビュー集
『멋있으면 다 언니 』(カッコいいと思ったら、みんなオンニ)
『여자 둘이 살고 있습니다(女ふたり、暮らしています。)』の著者の一人、ファン・ソヌさんによるインタビュー集。
『71歳パク・マンネの人生大逆転』(朝日出版社)の著者の一人で、同タイトルのYouTubeプロデューサーのキム・ユラさん、
映画『はちどり』の監督キム・ボラさん、SBSの現役社員でありながら、
再生回数300万回を誇るYouTube「文明特急」の企画演出・進行役としても人気のジェジェさんら9人のインタビューが収録されている。
ファン・ソヌさんによると「字数制限のある雑誌インタビューのようにエッセンスがぎゅっと濃縮されたものではなく、
散歩しているような感覚でゆったりと楽しめるロングインタビュー」。
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ぱく店長おすすめの小説
『서점 탐정 유동인 – 더 비기닝』(書店探偵ユ・ドンイン-ザ・ビギニング)
一見、被害者が死亡した不幸な‘交通事故’だった。
しかし、
それが見せかけにしか思えない刑事アラムは確かな証拠をつかむため書店員ドンインの知恵を借りに行くのだが……。
推理小説家を目指しながら書店でMD(merchandiser)として働いているドンインと、
カンドン警察署で刑事として働く元同級生アラムのコンビが活躍する連作コージーミステリー。
いくつもの事件を解決するにつれ、二人の関係にも変化が⁈ 次作も楽しみです。
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ノ店長おすすめのエッセイ
『꽃으로 박완서를 읽다』(お花でパク・ワンソを読む)
17年間お花と韓国文学について勉強してきた新聞記者によるエッセイ集。
主人公の性格や感情など、お花の特徴を人物の状況に結びつける描写が素晴らしい作家ともいわれるパク・ワンソ(朴婉緖)さんですが、
本書の各章ではパク・ワンソの作品とお花が登場する場面が紹介され、
そのお花が作品の中でどんな役割をするのか、意味や象徴性について細かく説明されています。
また、そのお花が出てくる他の作家の作品ではどのように表現されているのかも紹介されていて違う目線で作品を見ることができます。
巻末には著者自ら撮影したお花の写真も載っていてそのお花についての物語や花言葉、生育地はもちろん、
似ているお花との違いについても詳しく説明されているので、お花に関する入門書としてもおすすめです。
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ジヨン店長おすすめのエッセイ
『여행의 말들―일상을 다시 발명하는 법』(旅行のことば―日常を再発明する方法)
「人生を変えるためではなく、毎日をうまく生き抜くために旅に出る」と語るエッセイストのイ・ダへさんにとって、旅行は多彩な生き方を発見できる試みです。
本書には、同じ日常を繰り返している私たちに伝える、楽しく過ごすためのアドバイスが盛り込まれています。
様々な本から選び出した100個の優しい文章と著者の深い思いが染み込んだ一冊とも言えるでしょう。
特に旅が蜃気楼のように感じられるこの頃だからこそ、空間を変化せずに、望む空間をいつでも、どこでも、頭の中に呼び出せる力が必要だと。
『旅行のことば』を読んでいるうちに、まるで旅立ったような気持ちで日常の向こう側を想像している自分を発見するかもしれませんね。
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ささき店長おすすめの日本語で読めるエッセイ
『中くらいの友だち Vol.9』
2017年に創刊し話題を集めた『中くらいの友だち』は今回の第9号をもってひとまず休刊とのこと。
「嫌韓本ばかりの日本の状況にうんざりして始めた」というこの雑誌が与えてくれた意味はとても大きいということを目の当たりにしてきた。
次から次へと手に取る人が絶えず、創刊号は今や幻とも言われるほどだ。
その中身は創刊以来一貫して、執筆者それぞれの価値観、個性が存分に発揮され、等身大の韓国の様子を伝えてくれている。
加えてゲスト執筆者や特別対談など内容も豊富。今号には韓国で自閉症の子どもを育てる日本人のお母さんが登場。
韓国の障害児教育が実体験として語られることはあまりなく、最後まで大変意味のある号になっている。
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ミニコラム
世界が注目する韓国の絵本を楽しむ夏
先日、日本国際児童図書評議会(JBBY)主催のオンラインイベントを拝聴しました。
講師は以前、チェッコリで絵本の連続講座をしていただいたこともある申明浩(シン・ミョンホウ)先生。
「いま世界が注目する! 韓国絵本の現在」というテーマで、この1年の間に刊行された絵本を中心に紹介、解説されました。
講義のおよそ半分は、日本でも大人気ペク・ヒナさんの作品について割かれました。
いわゆる「写真絵本」に分類される彼女の作品ですが、一般的な写真絵本とは違い、
粘土や紙などの材料を使って光や風、湿度まで計算してシーンが作られていて、
『お月さんのシャーベット』では天井の高さまであるマンションの模型を作るなど、
ペク・ヒナさんはまるで「映画監督」のようだというお話が印象的でした。
よくよく聞いてみると、ペク・ヒナさんはもともと、アメリカでアニメーションを学んだとのこと。
キャラクターづくりにとても力を入れていて、しかも、一冊の絵本を作るのに1000枚もの写真を撮るそうです。
ペク・ヒナさんは作品自体がとても魅力的ですが、
そういう制作エピソードを知るとますます素敵に思えてきますね。
講義の後半は2020年後半から2021年前半に韓国で刊行された絵本を何と50冊も紹介してくださいました。
昔話にはじまり、子どもの想像力をふくらませる絵本、イラストレーションに力を入れた絵本、
社会問題をテーマにした絵本などさまざま。どれもおもしろそうな絵本ばかりでここで紹介しきれないのが残念ですが、
『책 너는 날 (本を干す日)』、『슈퍼 거북(スーパーかめさん)』、
『세상 끝까지 펼쳐지는 치마(せかいのはてまでひろがるスカート)』、
『두더지의 소원(もぐらのねがい)』など、チェッコリで人気の本もありました。
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2305
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/2110
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/1314
http://shop.chekccori.tokyo/products/detail/926
また、8月14日から、板橋区立中央図書館で「第29回ボローニャ・ブックフェア in いたばし 世界の絵本展」が始まります。
その中で「韓国の絵本展」として選りすぐりの韓国の絵本80点が展示されるそうですので、ぜひお出かけくださいね。
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/library/bologna/fair/2000287/2000523.html
(土曜店長 しみず)
イベント情報
7月21日(水)20:00~21:00 【オンライン】『「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし』刊行を記念して、学生たちに聞く「モヤモヤの先」に見えたものは?
『「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし』の執筆者である、一橋大学社会学部加藤圭木ゼミのメンバーを迎え、
日韓に横たわる歴史について正面から向かい合い、彼らの言葉で解説している
「日韓関係「超」入門書制作プロジェクト」への思いを語っていただきます。
彼らがなぜ韓国に興味を持ち、このゼミを選んだのか、さらには「慰安婦」問題や「徴用工」問題など、
我々も感じてきた「モヤモヤ」に一緒に向き合う時間を持ちたいと思います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=782
7月22日(木)19:00~20:00 【オンライン】韓国とつながるオンライン書店ツアー③統営編
2016年の「文学で旅する韓国」で訪れた「봄날의책방(春の日の本屋)」は、出版社「남해의봄날(南海の春の日)」が運営する海辺の小さな書店です。
統営の人々の人生と芸術に触れることができる本の空間で、さまざまな作家との出会いと町の人々のためのプログラムを提供している地方ならではの店づくりについて、
店主のチョン・ウニョンさんに伺います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=789
7月24日(土)20:00~21:00 【オンライン】『平壌美術』から読み解く「朝鮮画」の過去・現在・未来
ドラマ『愛の不時着』の舞台になったことでも注目を集める朝鮮民主主義人民共和国の首都、平壌(ピョンヤン)。
そこでは精鋭の画家たちが世界でも類を見ない絵画を日夜作り続けています。
そんなプロパガンダとアートのはざまに位置する「朝鮮画」について世界で初めて解説した『平壌美術』の魅力を、
翻訳者で在日朝鮮人美術史を研究されている白凛さんと、朝鮮美術文化研究者の古川美佳さんに伺います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=781
7月28日(水)19:00~20:00 【オンライン】韓国とつながるオンライン書店ツアー④光州編
2017年の「文学で旅する韓国」で訪れた光州の「숨(スム)」はエコ、スピリチュアル、フェミニズム、
郷土文化などのテーマで町の人々と分かち合いたい本を選んで販売しています。利益を追求するだけでなく、
本という媒介を通じて世の中と出会い、経験を共有し、忙しい毎日の中でひと息つける空間の提供を目指す店主のイ・ジンスクさんにその思いを語っていただきます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=790
7月31日(土)15:00~16:30 【無料オンライン】キム・ヨンス作品を楽しむシリーズ~第2回『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』読書会~
シリーズ第2回目は、長編小説『夜は歌う』と短編集『ぼくは幽霊作家です』
(ともにキム・ヨンス著、橋本智保訳、新泉社)の読書会です。
両作品の背景にある歴史的な事柄の多くは、日本の近現代史に密接に関わりながらも
私たちの記憶や意識から抜け落ちている領域で、それらに関する
九州大学大学院准教授の辻野裕紀さんによるミニ講義も聞き逃せません。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=773
8月5日(木)19:00~20:00 【オンライン】韓国とつながるオンライン書店ツアー⑤ソウル「향기나무」編
2019年に「出版人交流プログラム」で訪問した「향기나무(薫る木)」は、絵本専門の書店です。
店主のチェ・ムンジョンさんが絵本を通してアートセラピーを身近なものにしたいという思いを込めて開いたお店で、
以前、チェッコリでハングルはんこのワークショップを開いてくれたキム・ソプさんの作品にも触れられます。
絵本、アートセラピー、美術作品を通じた町の文化空間づくりについて伺います。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=791
8月7日(土)11:00~12:00 【オンライン】『愛を描いたひと イ・ジュンソプと山本方子の百年』の著者、大貫智子さんを招いて
第27回小学館ノンフィクション大賞を受賞した『愛を描いたひと イ・ジュンソプと山本方子の百年』
(受賞時は「帰らざる河―海峡の画家イ・ジュンソプとその愛」)は、韓国の国民的画家イ・ジュンソプ(李仲燮)と妻の山本方子さんに迫る作品です。
ソウル特派員時代にイ・ジュンソプを知って強く関心を抱き、取材や調査を始めた毎日新聞記者の大貫さんに、
本書に込めた思い、大貫さんの目に映ったイ・ジュンソプと山本方子さん夫婦の生涯などについてお話しいただきます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=795
8月10日(火)20:00~21:00 【オンライン】チェッコリ翻訳スクール新講師、朴慶姫さんが教える「実務翻訳」ワンポイントレッスン
韓日翻訳を目指す方から大変好評をいただいているチェッコリ翻訳スクールですが、
これまで中心に進めてきた文芸翻訳に加え、2021年9月期から新しく「実務翻訳入門コース」を開設します。
今回は、その講師の朴慶姫さんをお招きし、「翻訳と通訳の基本的なお話」
「翻訳の仕事をはじめるには」「実務翻訳にはどんな仕事があるのか」など
「実務翻訳」の基本的なお話をしていただきます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=794
8月11日(水)19:00~20:00 【オンライン】韓国とつながるオンライン書店ツアー⑥済州編
2018年の「文学で旅する韓国」で訪れた、詩人のソン・セシリアさんが運営する「시인의 집(詩人の家)」。
店内にあるのはソンさんが直接読んで厳選した本ばかりで、著者のサイン本が多いのが特徴です。
扱っているのは主に詩集。ギャラリーと眺めのいいカフェスペースもあります。
野良猫もしょっちゅう遊びに来る心地よい海辺の書店をご紹介いただきます。
http://www.chekccori.tokyo/my-calendar?mc_id=792
おしまいに
オープン6周年記念の20%OFFセールでは、
予想以上にたくさんの方にご来店、ご利用いただきました。
来年は7周年。どんな企画が飛び出すか、どうぞお楽しみに!
(土曜店長 しみず)
発行:CHEKCCORI(チェッコリ) http://www.chekccori.tokyo/ https://www.facebook.com/chekccori 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-7-3三光堂ビル3F TEL:03-5244-5425 FAX:03-5244-5428 mail:chekccori@gmail.com